悩める少年。

12月23日(晴) イブイブ




ポンッ
ショーウィンドウとにらめっこしていたオレの肩を、誰かが後ろから叩いた。

「豪っ、なぁーに難しい顔してんのよ?」
聞き覚えがあるどころか聞き飽きた感さえある、幼なじみの声。
「・・・・・ジュン。何か用か?」
「べっつにー。アンタの変な顔が目に入ったから声かけてみただけ」
あっそ。
「オレは忙しいんだよっ、用がないなら・・・」
オレの言葉は最後まで発せられなかった。
「まさか、まだ決めてないとか?」 という、ジュンの言葉に遮られたせいだ。
「・・・・・・・」
オレの沈黙を肯定を受け取ったジュンはニヤァと口元に笑みを浮かべた。
「豪v駅前に新しいケーキ屋さんできたの知ってる?」
オレが知る必要のない情報であって欲しい。
「烈・・・・この前会った時すっごい欲しいモノがあるって言ってたなぁ〜」
「お、お前なんかの世話には・・・・っ」
「もう、明日ね、イブ・・・」
うぐっ。
「好きな人が自分の好みを押さえてくれてるのってグッとくるわよねー」
「・・・・・ケーキでいいのか?」
「パフェも食べたいナv」
「・・・・・・・・それ以上は出せねーぞ」
「まいどあり〜☆」


ジュンの奴、ケーキの数までは指定しなかったでしょ。とか言ってバカバカ食いやがって。
さては、クリスマス前に男にでも振られたんで腹いせだな?
・・・・・・これで烈兄貴が喜んでくれなかったら、もっと高いもん奢らせてやるからなー!!






豪の日記より抜粋(笑)。
どーでもいいけど、豪って女運悪そう(笑)。





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