2003年6月17日 白馬・猿倉から大雪渓

 

 

栂池自然園に行った日は、麓の「ペンション白いテラス」さんに泊まりました。

翌日も天気はあまりよろしくありません。あまり期待せずに、車を猿倉まで走らせます。かなり細い道で、運転は要注意。

平日、それも雨ということで、駐車場はガラガラでした。雨具を着込み、身支度を整えて出発です。

まず、猿倉山荘の裏手の山道を登っていきます。まだあまり人が歩いていないのか、蜘蛛の巣がまとわりついてきました。
林道に出てしばらく歩くと、次第に雨もやんできました。2・3組の下山者とすれ違いましたが、皆さん白馬岳から下りてきたのでしょうか?
巨大な堰堤から雪解け水が滝のように流れ落ちています。下の沢にも雪渓が残り、その下を轟々と青白い沢水が流れていました。 林道脇に咲いていたタニウツギ?の花。この山行で初めて出会った花ですが、ピンクのきれいな花でした。
林道の終点に待ち受けていたのは、登山道を塞ぐように立ちはだかっていた雪の塊・・・。
こんな所から雪の上を歩くとは思っていなかったので、ビックリです。

なんどか残雪を横切りながら、徐々に高度を上げていきます。

 

登山道の脇に咲いていたサンカヨウの花。

雨に濡れたせいなのでしょうか、白い花びらが半透明に透けています。

これはこれで趣のあるものですね。

ひときわ目立つエンレイソウの黒い花。
ベニバナイチゴの花でしょうか?
鮮やかな花なのに、
うつむいた姿がもったいない。。。

しばらく歩くと眼前に巨大な雪の壁が出現!
これが白馬大雪渓の末端でした。
先行した人の足跡を辿りながら、ジワジワと登って行きます。

白いガスの先に霞んでみえたのが、白馬尻小屋でした。
近くに寄ってみると、まだ組み立て途中で、カンカンと金槌の音が響いています。


小屋の少し上から大雪渓を見上げました。
いくら待っても霧が晴れることはありませんでした。。。
雪渓から吹き下りてくる風が、汗をかいた体に心地よく感じます。

雪渓がどこまで続いているのか、
その先の山がどのような姿をしているのか、
今回、白馬岳は教えてくれませんでした。
でも、計り知れない山の懐を少しだけ見せてくれただけでも、満足です。

雪渓の左側斜面がお花畑になっていました。

キヌガサソウとサンカヨウの群落です。

こちらは、シラネアオイとニリンソウが咲き競っています。

見上げるほど高い所にあるので、接写できないのがツライところ。


写真を撮ったりしてじっとしていると、体はどんどん冷えてきます。やはり雪渓の上はだいぶ気温も低いようです。当たり前か・・・。

名残惜しいのですが、下山します。
雪渓の下山は、スリップしないよう、慎重な足運びが必要となり、
時間もかかるのですが、土や石ころの道とは違い、
ある程度のクッションが効いて膝関節の負担にはならないようです。

 

下山途中で見かけた花・1
エゾエンゴサク。小さな花だったので、登りで見落としていました。

 

下山途中で見かけた花・2
キヌガサソウ。登山道のすぐ脇に咲いていたのに、登りで気がつきませんでした。。。

下るにつれて、気温がグングン上がってくるのを実感します。
登山道が終わり、林道をだらだらと下って行く途中、
振り返るとやっと白馬の山が少しだけ顔を見せてくれました。

 

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