2003年8月16日 東北・鳥海山、ご来光と下山

山小屋はすし詰め状態でした…。
蒸し暑さと軽い酸欠状態で、目が覚めました。まだ11時。
それからほとんど熟睡できず、じっと朝を待っていました。

翌朝4時頃起床。
干しておいた靴下は全く乾いていません。我慢して足を入れます。

外に出ると、
やった!晴れています。

大物忌神社下の広場に出てみます。
外輪山の全容が露になっています。
その向こう側は日本海が薄い青色を見せていました。
神社の裏手から新山に登ります。
大岩が乱雑に積み重なった斜面を
手足総動員でよじ登ります。

途中、振り返ると七高山の稜線から
朝陽が上って来ました。

朝陽を浴びてオレンジに輝く新山の山頂。
もう人が沢山登っています。

まだ岩が朝露に濡れていて滑りやすいので
用心して登って行きます。

5時10分、鳥海山・新山の山頂に達しました。
影鳥海が日本海に映っています。

前日、雨の中を苦労して登ってきましたが、
この景色が全てを吹き飛ばしてくれました。
来てよかった。

山頂から、酒田方面の眺め。
庄内平野が一望です。
同じく山頂から秋田方面の眺め。
男鹿半島の向こうは
白神山地でしょうか?

 

山小屋まで戻って、
大物忌神社にお参り。
今日の晴天を感謝し、下山の無事を祈ります。
山小屋の裏手で、
チョウカイフスマを発見。
白い花が朝露の雫をいっぱいつけています。
陽が高く上がってきたので、
濡れものを乾かします。
お日様の力はすごい。

今日は滝の小屋口に
下山するだけなので、
のんびり8時頃出発。

天気は快晴。

小屋の裏から雪渓を横断して、外輪山に取り付きます。
かなりの急斜面ですが、
新山への登りに比べれば
楽勝です。クサリも付いています。

ついに外輪山上に立ちました。

素晴らしい眺望。
長大な奥羽山脈が横たわり、
岩手山や栗駒山などが姿を見せています。

振り返ると、鳥海山・新山の威容。
累累とした溶岩の集合体だとわかります。

左の肩に、大物忌神社が
こじんまりと建っています。

月山がたおやかな姿で登場しました。

外輪山の稜線は意外と平坦で、道幅も広く、
左右の景色を楽しみながら、散策気分でのんびり歩けます。


稜線上の花・1
イワブクロ
稜線上の花・2
ハルリンドウ
稜線上の花・3

伏拝岳に到着。
薊坂を登ってきて
一休みする人で
一杯でした。
ここで鳥海山とも
お別れですね。
石の多い急な薊坂を
下る途中で
ハクサンフウロを
見つけました。
眼下に雪渓群を見下ろします。
豆粒ほどの人影が一列に
雪渓を横断しているのが
わかりました。
いよいよ本格的な雪渓を下ります。
ガイドロープに沿って斜めに横断。
ガスもなく、迷うことはありませんでした。ラッキー。
雪渓を渡ると、黄色い帯になったニッコウキスゲがお出迎え。
河原宿小屋に到着。
目の前の川が水場。
きれいに使いたいものです。
小屋で一休みして、八丁坂を下ります。
雲の中に入り、周りが真っ白。
ここも花が多くて、楽しませてくれます。
下方に滝ノ小屋の赤屋根が見えて来ましたよ。
あと少しです。
膝がガクガクになりながら、
滝ノ小屋到着。
ここで下山口までタクシーを
予約します。
滝ノ小屋からは
石畳の下り坂で、足裏に
ビリビリ響きます。
全員無事下山。

 

タクシーで付近の日帰り入浴センターまで行き、
汗を流してさっぱりしました。

夕食は酒田で日本海の海の幸を堪能しました。
イワガキ、ノドグロ、が最高。
ダダチャマメも独特の香ばしさがあってやめられません。

翌日、酒田市内を見学。
山居倉庫を訪れました。明治時代に作られた米の倉庫ですが、
夏の暑さを避ける様々な工夫がされていて、感心しました。

 

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