陰口について

「週番の先生の話」その4

普通は,2,3分で終わっていた「週番の先生の話」もこの時は,少し長目に話したのを覚えています。

おはようございます。
この前,先生に一言言ってくれた人の名前は・・・,で終わったのを覚えていますか。
今日は,その続きのお話をします。

ある日,先生は,用事で午後学校から出かけなければいけないことがありました。
それで,掃除時間に階段を降りていると,先生のクラスではない○○君が
「さようなら。」
と挨拶してくれたのです。
まだ昼過ぎで,帰る時間でもないのに,○○君は,先生が鞄を提げているのを見て,これは,どこかに行くのだなと考えて,挨拶してくれたようです。
この一言だけで,先生はとっても気持ちが良くなりました。
世の中には,このように,ちょっとした一言で人の気持ちを良くする言葉があるし,逆に,すごーく気分を悪くする一言もあります。
そんな,気分を悪くする一言の中に「陰口」というのがあります。
例えば,こういうのです。

ある日,国語の授業中にぷーんとオナラのにおいがしてきたとします。
で,その時は,そのまま何事もなく過ぎたとします。
しかし,その日の帰り道,こんな話が聞かれることがあります。
まず,女の子の場合です。
難しいんですが,ちょっと真似をしてみます。
こんな感じ。
「ねぇ,ねぇ,ねぇ。今日の国語の時間,オナラのにおいがしたでしょ。オ・ナ・ラ。あれね,私の隣の○○ちゃんよ。○○ちゃん。だって,私,音がするの聞いたんだもの。もう,いやーね,私が疑われるかと思ったわ・・・」
と,いうようなのです。
男の子の場合は,こうなります。
「なぁ,なぁ,なぁ。今日の国語の時間,へのにおいがしたろ。へのにおい。あれな,僕の隣の○○で,○○。だって,僕の方に向けて尻を浮かすのを見たんだから。もう,やってられないよなぁ〜。」
というやつ。
こういうのを「陰口」といいます。
こんなことを言われているのを聞くと,言われる本人は,とっても傷ついて,気分が悪くなるんですが,言う方は,こういう陰口をいうと,気分がすーっとして,すごく気持ちよくなるのです。

同じように,気分がすーっとして,気持ちよくなるものに「麻薬」というものがあります。
「ドラッグ」とか「コカイン」とも言います。
これを吸うと,気分がすーっとして,気持ちよくなるそうです。
それで,気持ちいいからといって,これを続けていると,段々体を壊していって,頭の中も壊れて,最後は人を殺したり,自分が死んでしまったりします。
陰口も,同じように,言うと気分がすーっとして,気持ちいいからといって,ずっと続けていると,それは,段々「差別」というものに変わり,最後は人を殺すこともあります。
だから,「陰口」なんて言うものではありませんね。

それでも,もし,これから先,みんなの中で「陰口」を言う人を見つけたら,決して,「悪い奴だ」なんて思わないであげて下さい。
「陰口」を言うような人は,他に言うことのない「さ〜びしい人」なんです。
もし,サッカーの得意な人なら,ゴールをした時の嬉しかった様子を学校帰りに話すことができます。
また,おやつ作りの得意な人は,どんなおやつを作ったか,話すことができます。
でも,何もない人は,人の陰口ぐらいしか言う事がないのです。
だから,もし,陰口を言う人がいたら,
「おう,おう,おう,かわいそうに。人の陰口しか言うことがないんだね〜。なーんにもいいことがない,さーみしい人なんだね〜。」
と,慰めてあげて下さい。

大体,人の陰口を言うような人は,どんなきれいな顔をしていても,ちゃんと顔つきに出てきます。
一見かわいい顔に見えても,醜いかげがちゃんとついています。
それとは逆に,最近職員室にいて,いろんな人が入ってくるのを見ていて,すごく爽やかですばらしいなと思う人もいます。
その人の名前は・・・
という話を今度します。
はい,おしまい。


と,いうことで,次への伏線をまたまた敷いていきました。


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