詩集

 ここに12冊の詩集があります。
 6年生19名のクラスを持った年に,毎月1冊ずつ製本していったものです。
 毎月全員が一人平均3,4編の詩を書き,第2集からはその全ての作品に教師のコメントをつけています。
 これは,「書かされる」詩からの脱皮を願ってのささやかな支援です。
 子どもたちにどうにかして,「生々しい言葉」にこだわり「自分の心と生活」を正面から見つめるような取り組みをさせたいと思いました。
 
 第1集は4月15日に出版しています。
 この時,果たして毎月詩集を発行しようと思っていたかどうかはよく覚えていませんが,その詩集の最初は,後に引けなくなるような巻頭言風の自分の言葉から始めています。 

  


詩集「瞳の奥に」
(第1集)



         さあ6年だ
                     男子

     ついに最後の1年間が始まった
     かわいいひよっ子達も入って来た
     うかれてる心の下では
     6年という1年をむかえてる
     ぼくらは今
     5年間という大きなかべをのぼり
     小学生という3文字の
     最上段に立っている
     みんなの中心6年生
     思い荷物をかかえた今
     「できるかな。」
     という不安でいっぱいだ
     人は「6年」と簡単にいうが
     1年は長い
     苦しい
     でも
     おもいっきりやるっきゃない

 
          あっという間に6年生
                        女子
      6年生は大きいな 6年生はすごいな
      入学したばかりのときは
      そんなことを考えていた
      自分が6年生になるなんて
      まだずっと先だと思っていた
      それなのにもう6年生
      だれにでもすかれる
      なんでもできる
      そういう人になれるといいな
      そのためにがんばらなくっちゃ 

 


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