日記の返事

2月10日から3月9日までに
学級通信で連載をしていった
「日記の返事について」の文を紹介していきます。


 「日記で (その1) 2月10日 68号
          −日記シリーズ第2部「返事の巻」−

     「日記」
  私は家で日記を書いている。
  日記でも,この日記ではない。
  その日記は,ないしょの日記なのです。
              (児童の名前)

「日記」というものは,そもそも,人に見せるために書くものではありません。
その人なりの考えや,目的があって書くもので,その日の出来事をメモするだけのものから,だれにも言えない心の内を記すものまで,様々な形になるのがふつうです。
個人的な日記には,何を書こうが,その人の勝手で,それに他人がとやかく注文をつける筋合いのものではありません。

そもそも,人に見せるものではない日記を,人に見せているのが,学校で書かせられている「日記」です。(当然,その内容としては,元々人に見てもらうことを前提としている日記の特別な形の「交換日記」的なものになりがちですが。)
学校教育の場で書く日記は,作文が作文指導となるように,ただの「日記」ではなく,「日記指導」となります。
日記なんていうものは,先にも書いたように,どんな形のものでもいいのですから,「日記指導」といっても,
「日記の(書くための)指導」
など無意味ですし,それこそ,大きなお世話です。
やはり,
「日記で指導する」
という意味になります。
ところが,「日記」で「何」を「どのように」「指導」,あるいは「教育」していくのかというと,そこには,案外多くの要素が含まれているように思います。



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