「日記で (その10)」 2月27日 84号
−理由その1 「心を耕すこと」 −
私が「日記」でねらっていることは,2つあります。
「思い出す」ことと,「考える」ことです。
別の言い方をすれば,「心を使う」ことと,「頭を使う」ことです。
「心」と「頭」を使うことで,人間を鍛えたいと思っています。
このシリーズの第2部「返事の巻」の題を,「日記で」にしたのは,
という意味をこめているからです。
日記で思い出す
「思い出す」とは,前に書いた日記を見て,その時のことを思い出すという意味ではありません。
ここでは,「日記」を書こうとすることで,その出来事や,その時の思いをもう一度思い出すという意味で使っています。
ある時,かすかに感じた思いを,「日記」を書こうとすることで,反すうし,はっきりさせていきます。
つまり,ある「思い」を日記を書くことで,もう一度「繰り返す」のです。
一度読んだ本をもう一度読んでみると,新たな発見があったり,よりはっきり分かってくるものです。
それと同じように,「日記を書くことで,ある思いを繰り返す作業」を通して,「心」を耕し,「やさしさ」を培っていきます。
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