日記の返事

 
     「日記で (その12)   3月2日   88号
            −理由その2 「頭を使うこと」 −
日記指導の第一の目的は,その日記の文章よりも,そこに表れてくる子どもの生活を,教師が見つめ,理解し,その子や学級に対する教育的かかわりの一助にしていくことだと「ふれあい」79号の「日記で」(その9)に書きました。
しかし,それを大事にしながらも,やはり,「日記文」自体をも変えていきたい。
そして,その「理由」もある。
ということも79号の最後に書きました。
その,日記文を変えていきたい「理由」の1つが,「日記で思い出す」(日記を書こうとすることで,心を耕す)ということでした。
本当に「心」を使って考え始めると,日記の文章もそれなりに変わってくるはずだということです。
今日は,その理由の2つ目です。

       日記で考える
ここでいう「考える」とは,いわゆる「思考力」のことです。
感覚的には,「心」より「頭」を使うという感じです。
日記に言葉を並べる時,「どんな表現で,そのことを表すか」と考えることによって,「思考力」が伸びるはずです。

     例9
       「ボケッ」
                  (児童の名前)
「あっ。」
漢字ドリル「15」の17番までやっていて気づいた。
そして,目のまえにショックのカーテンがでてきた。
でも,そうたいしたことでないので,またひらいた。
それは,2回ずつといわれたのに,3回ずつやってて,ヒーコラしていたのだ。
でも,その方が100点のひ率が高い。
必ず100点をとる。
でも,早く終わらなかったので,いやだった。

この例9のような日記からは,しっかり「頭」を使って書いているということが伝わってきます。
こういう文を考えることで,思考力が伸びないはずがありません。
「日記」を利用して,思考力を豊かにしていきたいのです。




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