「ヤメません ほめ言葉」の通信を出した後,連絡帳や手紙に,この件についてご意見を書いて下さった家の方がおられました。
通信にはどれも載せず,連絡帳には連絡帳に,手紙には手紙でそれぞれ返事を返していったものがあります。その紹介をします。
(連絡帳にて)
先日(懇談)はありがとうございました。35号を読ませてもらいました。
私は,「かがやけ」を毎日読んでいる時,子どもは,こういうふうに見ている,こうありたいと思っている事をすなおに書いていると思います。
私の娘だって,色々な事を日記に書いていて,だいぶサバをよんでいるようですが,でも,そうしたいと思う心,そして,あんな目で見ているのだと思うと,うれしく思うのです。
家庭では,あまりほめる事はしないので,学校で先生がたくさんほめていただくと,とても助かります。これからもよろしくお願い致します。
(返信)
久し振りに家の方から連絡をいただきました。ありがとうございます。
「心配」が親の仕事だとは分かっていながら,やはり考えてほしいことがあります。
家でも,もっともっと認めて,ほめて,明るく育てていってほしいものです。
よろしくお願いします。 |
(連絡帳にて)
ヤメないで下さい。「ほめ言葉」
『ほめられたいから書く。繰り返し書いているうちに言葉の使い方,言い回し方を覚え,まわりの景色や出来事に興味を持ち,物事を深く考えられる様になる。』
と私は思い,時々我が家でも日記を話題にし,
「先生もほめておられるけど,お母さんもそう思うよ。上手に書けとるが。」
と,「本人の書く気,書こうとする気」を起こさせる様にしています。
他にも,こんな子,こんな家庭もあるのではないでしょうか−−−。
『ほめられたい一心でつくりごとを書いている?』
そんなに,子どもたちの心はよごれているでしょうか?
いつもは,あんなにやんちゃで,時々悪い事もするけど,『こんな心も持ってるんだ』と,その子の小さな心を発見した時,手放しで喜んでいる私は,ダメな親なのでしょうか?
大人の私たちに出来る最も小さくて大事な事だと思っています。
今のままの私(親)であろうと思います。先生もヤメないで下さい。ほめ言葉。
(返信)
ご意見ありがとうございます。
個人懇談をして,本当によかったと思っています。と,言うのは,こういう(35号に書いたような)話を聞かせてもらえたことです。もししていなかったら,そういう見方もされているということが分からなかったからです。
きっと,まだまだ様々な考えがみなさんおありなのだろうと思います。先日の意見はそういう中の,まだ教師に向けて話せる内容のほんの一部だったろうと思います。
確かに,今,日記指導等やっている中に不十分なものはたくさんありますが,もし,それをしなければ,もっとよくなるということならば,すぐにも止めるべきだと思います。しかし,そうは思わないから,やっているわけです。
本当は,通信に「ヤメます」と書こうと思っていたのです。でも,そう書かなくてよかったと今思っています。ありがとうございました。 |
(手紙にて)
ヤメません「ほめ言葉」を読んで・・・
最近,講演などを聞いていて,指導する側の人が,ああしたらいけない,こんな事をしたらいけないなどと話される事がありましたが,じゃあどういうふうにしたらいいのかということを,私としては知りたいと思いました。
なぜ,こんな話をするかと言いますと,
指導する側 →−−−−→ 私達親
私達親 →−−−−→ 子どもたち
・ああしたらいけない
・こんな事をしたらいけない
・そういう事はいけない事です
というように,指導する側の人も,私達親も同じ立場にあると思います。
”子どもを育てるにはほめてやることです”
とよく言われます。
”子どもはほめてやればいい”
と口に出して言うのは簡単です。だれでも言える言葉です。そう口に出して言っている,指導する側の人でも,
”ああいう所が悪いとこです。こういう所がいけません。”
とやはり,ほめるというより,”いけない”ずくめです。
そんな中で,先生の指導は,”ほめてやることです”と口で言うよりも先に子どもたちをほめて指導されています。その”ほめ”に私はいつも感心させられます。あーああいう時にはこんなほめかた,あーあんな見方があるのかといつも勉強させられます。
子どもたちもすごく成長した様に感じられます。
口に出して言うのは簡単ですけど,それを実行していくにはなかなか難しいです。
私も子の親である前に,一人の無知な人間です。いろんな事を学んでいきたいです。子どもと一緒に!!
(返信)
手紙ありがとうございます。
いつもながら鋭いご意見,勉強になります。
「指導者」と言われる者が,日頃いかにいいかげんな事を言っているか・・・
耳の痛いところです。
確かに,自分には十分できない事でも,子どもたちには,
「みんなのことを考えて・・・」
と言い訳をたてにして,上から「指導」しているところがあります。
しかし,口先だけの言葉は,内面まで届くことはなく,効果はあまりないものです。
私も今まで教職をやってきて,ほんの少しずつ気づかされてきていますが,まだまだ反省する点が多く,子どもたちに申し訳ないと思っています。
「ほめられようと思って書いているのでは・・・」
の話を聞き,なるほど,家の方々は様々な考え方をされているのだなと思いました。きっと,25通り以上の思いが,それぞれの家庭で広がっているのでしょう。
一人よがりになりがちな実践の反省になりました。まだまだ,学校には言えない意見もたくさんあるのだろうと思っています。
懇談の後,いろいろ考えて,本当は,
「よし,もう評価はなしで,日記の紹介だけにしよう。」
と思っていました。
しかし,やはり,今自分にできることはこれぐらいしかない。
と思い直しました。
あの35号の後,これで3通目の励ましの言葉をいただきました。
やっぱり,メゲずに,ヤメず頑張ります。
ありがとうございました。
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