生きる
(1998年4月23日)

   −−−− 国語の授業で −−−−

1学期の国語の初めの教材は,「森に生きる」です。
フクロウの親子の生態について書かれています。
子どもたちは,国語の時間,毎回,一つひとつの言葉にこだわって,自分の言葉で,深く鋭く読み取っていき,毎日私の方がその読み取りの深さに感激させてもらってきました。

そして,この学習の最後のまとめの日,私としては,この教材の中で一番気になっていたことで,しかし,3,4年生ではちょっと難しいかなと思っていた問いをしてみることにしました。
私は次のように問いました。

「これは,ちょっと難しいけど,みんなで考えたい最後の問題を出します。このお話の題名は,『森生きる』となっていますが,これは変ではないですか?普通は,フクロウが森の中で生きているのだから,『森生きる』ではなく,『森生きる』の方がいいのではないですか?なぜ,「」でなくて「」としてあるのでしょう。」

家の方も,時間が許せば,一度ぜひ本文を読んでみて下さい。
自分だったらどう答えるか考えてみるのもおもしろいと思います。

この問いに対して,さすがの子どもたちも一瞬黙ってしまいました。しかし,その後,次々に発表がいつものように続いたのです。
それは,次のような意見でした。−−−−

よりを使う方が強く生きている感じがします。」
の方が,きっぱりと生きているような感じがします。」
を使うと,ただ何となく楽にそこでくらしている感じがします。」 −−−−

子どもたちの言語感覚の鋭さにまたまた感激してしまいました。
本気で読み,本気で学習している姿がまぶしく見えました。


(通信枠外の一言)
「百人一首」に依然として子どもたちは興味を持ち,何度でもやりたがります。更に今はこれに将棋も加わりました。




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