書写


 昨日はお世話になりました。
 連絡帳を久し振りに見て,とてもきれいな字で書いているので,びっくりしました。ありがとうございます。これからもよろしくお願い致します。

 これは,6月に保護者の方が連絡帳に書いて下さった一言です。
 4月の頃と比べて段々字がしっかりしてきたなと思っていた時でした。

 字を丁寧に書く勉強は週に一度「書写」の時間がありますが,この時間だけ本気になってもほとんど子どもの字は変わりません。毎日,毎時間の学習ノートや連絡帳への「字」に対する教師のこだわりと評価が必要です。
 
 この子の場合は筆圧がなく,字の大きさがそろっていませんでした。また,「下敷きを敷く」という習慣がまだできていませんでした。そこで毎日のノートや連絡帳の字を「下敷き」を敷いて丁寧に書かせることをずっと続けていきました。丁寧でない字は全て書き直しをさせます。また鉛筆の持ち方も例の「親指をぐっと伸ばして親指の根元で挟む」持ち方だったので,その点も注意していきました。詳しくはこのHPの中の「連絡帳」で紹介しているとおりです。
 この子は上のように家の方からほめられたこともあって,今では日記に書く字や,テストの答案や名前,漢字練習帳の字までしっかりした字で丁寧に書くようになりました。

 外的な強制から,ある時を境にして,その子が自らの喜びとして「字」を意識できるようになることがあります。しかし,あまり教師側が功を焦って,きつすぎる指導をすると,学校が嫌になってしまいます。「変わらなくて元々」ぐらいの気持ちで気を長く持って,根気強く楽しく1年中指導を続けていく地道な取り組みが必要です。