新「村山橋」開通

 2009/11

千曲川に架かる村山橋は、長野市と須坂市を結ぶ橋で、全国的にも珍しい鉄道との併用橋となっていて、長野電鉄長野線と国道406号線が同じ橋で並んでいます。
古い橋は、大正15年(1926)に架設されたもので、83年間利用され、老朽化が進み、幅員も狭く歩道もなく、大型車のすれ違いに支障があり、歩道もなく歩行者や自転車の通行は非常に困難でした。
新しい橋は、平成2年から事業に着手され、平成10年に着工、今年平成21年完成まで着工から11年かけて上り車線側2車線・下り車線側2車線・鉄道部分の工事が行われました。

平成21年11月6日に、旧村山橋に最終列車が走り、7・8日に切り替え工事が行われ、そして11月9日に新しい橋が開通となりました。

 
 ↑平成21年11月8日。左側の新しい線路へ切り替え。
 
 ↑線路上で使用する特殊なシャベルカー。
 
 ↑先端には特殊なノーズが。
 
 ↑ロングレールで左へカーブしながら新橋へ向かう。
 
 ↑工事移動用のカート。
 
 ↑新しい橋は、旧橋より、大分大きい。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ↑古い橋の前で記念撮影。
 
 ↑開通後の11月14日。新橋から3500系がやってきた。(村山駅)
 
 ↑2000系も。
 
 ↑一部の列車には、新村山橋開通記念のヘットマーク。
 
 ↑早速乗車してみた。
 
 ↑旧橋は、一段低い位置にある。
 
 ↑ロングレールがまっすぐ伸びている。詳しくは下で詳しく
 
 ↑橋の両端のアプローチも、ロングレール。
 
 ↑柳原駅通過の1000系。

ロングレールと伸縮継目(EJ)

 私が注目したいのは、何と言ってもロングレールと伸縮継目(EJ)採用による、とても静かな乗り心地です。JR新幹線や在来線などでも採用されています。まるでモノレールに乗っているかのような快適な走行で、鉄道独特の「ガタン、ゴトン」音がありません。「あの音がいい」という感もあるのですが、橋に関しては、騒音や乗り心地を考えると、とても快適なのです。
 
 長野電鉄「新村山橋」では、約1,550m区間の両端と中間に3基、計5基の伸縮継目を敷設し、4区間に分けています。それぞれのレール延長は、区間ごとに違いはありますが、通常のレール(25m)に比べるとかなり長いものとなります。
写真の中央に見えるのが「収縮継目(EJ)」。
 
 収縮継目という、斜めにカットしたレールを使い、レール同士が合わさる形で収縮を吸収します。ロングレールは温度変化による収縮幅が通常のレールよりも大きいのですが、収縮継目で問題は解消し、隙間がないので、車輪通過時の騒音も少なく、高速での通過が可能となりました。

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