3回目 2004年7月14日


2004年7月14日(水曜) 河口湖口
天候  晴れ   気温 4度 (登頂時) 風 20ノット 
登り  5時間30分 下り  2時間




前回。河口湖口の頂上に立ったものの、本当の頂上「剣が峰」には行けず。
「リベンジのリベンジだ~」と叫んで早や1年。今回も梅雨明けを待って富士に登ります。

前日の夕方には河口湖口5合目に到着。
5合目の駐車場からは頂上がハッキリと見えています。
標高差が1,400mあるのですが、走って登れそうな近さです。

前回の反省点は、登頂の時間が遅かったため雲にかかった事。
それを考慮して今回は2時から登ります。

例によってスバルライン5合目の車の中で仮眠の予定。
今回は明るいうちに5合目に到着し、駐車場で他の登山者を観察。

下山者はすでに駐車場を後にして、登山者はまだ集まらない時間なのか駐車場はガラガラ。
晴れている富士を見ると、このまま登っていきたくなりますが、高度に慣れる為に予定通り仮眠します。



起きたのは午前1時。駐車場はいつの間にか大勢の車が停まっています。
私が爆睡している間にやって来て、そのまま登って行ったのでしょうか。
10時までに登り始めれば、頂上で御来光を迎えることができます。

起きてすぐ、携帯で頂上の風速をチェックすると30ノット以上吹いています。
自分なりの決心風速は30ノット。
これ以上となっておさまる気配が無いなら、面倒なので中止の覚悟です。

(注 2005年から頂上の風向風速配信のサービスがなくなりました。
   ネットでは気温・露点・気圧・日照時間しか分からず、風の情報が得られないのは辛いです)



しばらく5合目で時間を待ちます。5合目もかなりの風速。

3時になり風は落ち着いてきました。このままなら登れそうです。
6合目に情報センターがあるので最終決断はここで決めることにして、登山開始です。

馬糞に注意して6合目に進み、情報センターで風速を聞きます。頂上は20~30ノット。
「GO」です。


前回よりかなり速いペースで7合目に到着。
ここからは山小屋が連立していますが、まだ暗いので発電機がブンブン回り、排気ガスの臭さが気になります。

垂れ流しトイレの臭いも漂い、まだまだ世界遺産登録は厳しそうです。

良いタイミングで少しずつ明るくなってきました。7合目からは岩場になるので、夜間登山はしたくありません。

さあ、そろそろ御来光です。
今回は雲も少なく、地平線から太陽が顔を出します。



3回目のコースなので特に新鮮さはありませんが、毎回表情の違う御来光には感激です。

8合目まで岩場を登って、ここからが正念場の瓦礫道。
今回は快晴で頂上の石垣が見えているので気が楽です。

最後の鳥居をくぐって頂上へ。



「は~い。お疲れ様。登頂記念にいかがですか~」
去年と同じ「海の家」の御土産物屋さんから声がかかりますが、今回のゴールはまだ先です。



汗が冷えない程度に休憩し、剣が峰を目指します。
3,700mとは思えないほど体力は十分に余裕があります。

ガイドブックによれば、富士の火口を回る「お鉢めぐり」は所要時間1時間半とのこと。
しかし河口湖口から火口を眺めると、剣が峰はすぐそこです。



前回は雲中でまったく見えませんでしたが、こんなに近いとは思いませんでした。

火口には万年雪も見えます。
残念ながらレーダードームは撤去されています。

お鉢めぐりは高低差があまり無いので、思った以上に楽に歩けます。
御殿場口と富士宮口を通り、いよいよ剣が峰へ。



剣が峰を前に最後の登りです。
通称「馬の背」瓦礫の坂は登り難いのですが、日本のテッペンはすぐそこです。




ついに来ました。3776m。
ここには御土産屋もなく、人もまばらです。

最高点に片足で立ちたかったのですが、風が強く後ろの火口に落ちそうなので断念。
しかしそれでも大満足。

念願の万歳をして「1億2千万人の中でトップにいるぞ」と叫びます。
やっと念願が叶いました。



登ったからには下りなくてはなりません。
「なにか忘れたことは無いか? 思い残しは無いか?」

めったに来られるところではありません。
勿体無いのですが、そろそろ帰り支度です。



帰りは火口の反対を回って河口湖口へ。
下りはいつもの下山道。延々続く瓦礫のブルドーザー道を下ります。
3回目で覚えたコツは、ガニマタ。大また。前かがみ。

前かがみで腕を大きく振りながら、ゴリラのようにガニマタでザックザックと歩きます。
毎度のこと、この下山道は嫌になります。
いつまで経っても瓦礫の登山道は終わりません。

6合目で登山道と合流。
5合目までは軽い登りなのですが、下り続きでブレーキを掛けて下りてきた足には、心地よい登りです。

富士山というのは、下山してすぐは「もう二度と登らないだろう」と思うのですが、数時間経つとまた登りたくなる不思議な山です。

登山口はまだ沢山ありますし、登る時間によっても表情が違います。
次回は別の登山口からチャレンジです。