2018年4月 4泊 横浜→釜山→神戸 (中編)

 

 

2日目

まだ2日目の朝ですが、充実しているので、ずいぶん乗ってる気がします。

今回は奮発してバルコニー部屋にしたので、起きたらすぐに外の空気が吸えます。
これは助かります。

このまま一気に釜山に向かいので、今日は終日航海。
テレビのモニターには航路図が映っています。
予想よりかなり沖、紀伊半島の南70キロくらいでしょうか。

バイキングの朝食を、最後部のデッキで食べることにします。
左右どっちを見てみても水平線。
長く続く白い航跡を見ていると、太平洋の真ん中にいる気がします。

昨日までは仕事の事を考えていたのですが、もうどうでも良くなりました。
キレイさっぱり忘れました。



部屋に帰り、昨夜届けられた船内新聞で、今日のイベントに目を通します。

「行きたいのは・・・・11時のビンゴ大会かな」
「今、何時だ?」スマホの画面を見ると「1:00」
「スマホ壊れてる・・・時間が1時?」

「あたしも1時になってる・・・なんで?」

よく見るとアンテナ感度は「バリ3」ですが、よく見ると「海外ローミング」のマークが。
「まずい! 衛星電話のローミングになってる」

電波の届かない位置になると、船の衛星回線が勝手につながり、知らないで使っていると
とんでもない費用を請求されます。
通話が1分800円。データ通信はいったい幾らになることやら。



スマホの時計も、電波で時刻合わせするので、世界標準時を使っている衛星電波の影響で日本時間より9時間早くなります。
慌てて、スマホの時刻設定を変え、機内モードにしビンゴ会場に向かいます。

日本船だとビンゴカードは1人一枚タダでもらえますが、この船では買うことになります。
我が家は30ドルで6枚買って挑戦です。

当たれば、現金がもらえ、最高は1,000ドルらしいのですが、いつももう少しで敗退。
リーチがかかってからが長かったです。


昼飯は、バイキングかダイニングのセットメニュー。

多少の追加をだせば、「ステーキハウス」「サバティーニ」
などに行けますが、今回は新しくできた「寿司屋」に行ってみます。

寿司・うどん・サラダ・味噌汁で 17ドル
新橋の寿司屋のランチセットのようです。


2日目の夜は シャンパンタワーのフォーマルパーティーがあります。
このドレスコード「フォーマル」が出発前の悩みの種でした。

クルーズ船には大まかに3つのクラスがあります。
良い悪いではなく、もてなし方の違いです。



1.カジュアル船
  ワイワイ楽しい船で、エンタメが多く、普段着で乗れる船。
  ディスにーランドに行く感じで、船内にロッククライミングや、スケート場。
  ウォータースライダー、インドアスカイダイビングまであります。

2.プレミアム船
  ちょっと落ち着いたレストランに行く、大人の雰囲気。
  今回のダイヤモンドプリンセスや、日本船がこの辺りになります。
  ドレスコード「カジュアル」と言われても、ディナーの時間以降、サンダルや
Tシャツ半パンは禁止。シャツは襟付きになります。
  (Tシャツでダイニングに行っても、帰れとは言われませんが。)

3.ラグジュアリー船
  かたい雰囲気の船。タイタニックの1頭船室のイメージ。
クイーンエリザベスはこのクラスで、乗ったことが無いので解りませんが
ちょっと敷居が高そうです。

 
  
そんなわけで今回はプレミアム船なので、我が家の服でも対応可能です

一般的にフォーマルといえば 男性の場合、タイタニックのようなタキシードを考えるのですが、日本人のお父さんたちは持っている人も少なく
(私も持っていません)ダークスーツになる場合が多いようです。

しかしこの船は、以前の経験からそこまでのフォーマルでなく、「結婚式の2次会程度」
と表現される「インフォーマル」程度と推測。

「何着ていけば良いんだ?」
「周りのお父さんたちは、みんなダークスーツだから、明るい色にしたら?」

「一人だけ派手だと浮くんじゃねえか?」
「大丈夫だって」
色に関しては女房がプロなので、アドバイス聞いて、派手なネクタイを選択



さあ、日も暮れたのでそろそろ着替えてパーティーです。
19時から3,000人の乗客が一斉にセンターホールに集まります。

センターにはプリンセスクルーズの目玉の「グラスタワー」がセットされています
「シャンパンタワーじゃないの?」

昔はシャンパンタワーと呼んでいた気がしますが、
「注ぐのがシャンパンじゃなく、普通のスパークリングなので、シャンパンと呼ぶのはおかしい」 とでもクレームがあったのでしょうか。

せちがらい世の中です。
「シャンパンで、良いじゃねえか、なあ」

シャンパンを注ぐときは、乗客も順番に台に立ち写真撮影ができます。
長い行列ができていますが、写真が高く売れるので、どんどん回転させます。


気が付いたらもうディナーの時間です。
2日目のディナーも「ガルベス君」に案内されていつもの席に。
前菜に鴨肉、メインにヒレステーキを選択。

アメリカで乗った時よりも、肉が小さい気がします。
もちろん足りなければ「メインは2つ」でも大丈夫です。


 

3日目

スマホのアラームが4時半に鳴りました。
今日は5時から関門海峡を通過します。
これを見逃すわけにはいきません。

関門海峡の幅は600m 潮流激しく大型船が通過するのは難しい場所です。
朝早いので見物客は少ないかと思ったのですが、上部デッキは乗客でいっぱいです。

水先案内人がボートから乗り移り、マストに赤白の「パイロット旗」が揚がります。

 


狭い海峡を右側通行で進むので、船の右側はすぐ先が岸壁。
カメラを構えた「撮り船」さんも、ちらほら見えます。

橋を潜ると向こうから1隻のフェリーが向かってきます。
「関釜フェリー」の「はまゆう」ですね。
前夜に釜山を出て朝に下関に入ります。

昔から、日本と韓国を結ぶルート。
一度は乗ってみたい航路です。

 


部屋に戻ると昨晩注文していた「シャンパンブレックファースト」の ルームサービスが来ました。
「これを、やってみたかった」

せかっくのバルコニー付き部屋、天気がいいので昨夜注文したのですが、特別の注文なので2人分で45ドルかかります。

ボーイさんがバルコニーにセッティングしてくれます。
ドバイの大富豪になった気分です。

それにしても、とにかく量が多い。
早朝から甲板散歩しても、食べきれる量ではありません。

掃除のときに、ドーナッツ類は残しておいてもらうように、部屋係のマイケル君にメモを残しておきます。


公海に出たらようやくカジノがオープン。
今回も負けなしのルーレットに挑戦です。

チップは一枚1ドル。とりあえず50ドル購入。
このテーブルのルールで、最低5ドルずつ(各所に張ったチップの合計)賭けなくてはならないので、失敗するとすぐにスッテンテンになります。

しばらくは大人しく増やしていたのですが、後半は一発勝負の36倍がチラホラ当たり、結果的に130ドル。
1時間で差額80ドルの儲けで今回は終了。

さて、今日はのんびりしてはいられません
午後は釜山に入港となります。

(カジノ営業中は撮影禁止なので、営業前に撮影)

 


 

 

マストに韓国国旗が揚がっています。

これから減速して、韓国の釜山港に入港となります。
釜山は初めてですが、遠くからでも高層ビルが見える大きな町です。

なんとなく、青森や八戸のような、古い港のイメージがあったので、高層ビルには驚きました。

ハングル文字の貨物船や、軍艦の横を通り、釜山港のレインボーブリッジ(?)を潜って接岸です。
最後まで見ていたいのですが、下船の準備があるので早めに自室に帰ります。
なにせ3,000人が一斉に降りるので、順番待ちが大変です。



指定された待合室の大ホールに向かい、最初の受付でステッカーをもらい胸に貼ります。

「ピンクの1番から3番は、出口にお進みください」
「赤の10番から12番は、進んで下さい」
「後から来た青の1番から5番は、座ってお待ちください」

やっと順番が来て、赤の15番の 我々も下船です。
入国管理の列に並び、パスポートとパスポートのコピーを提示します。

なぜか入国スタンプは、このコピーに押され、帰りに回収するとのこと。
無くしたら出られなくなります。
特に審査も無く、あっけなく入国できました。

 


釜山での上陸は、実質5時間程度しかなく、25ドルのオプショナルツアーのバスに乗り、駆け足でまわります。
山の上にある寺と、お決まりの免税店、そして港の市場を駆け足でまわります。

「おなかすいた・・・」
「市場で何か買って食べよう」
と言っていたのですが、渋滞でバスが進まず、なかなか市場に着きません。

やっと着いたと思ったら、運転手さんが舌打ちしてガイドさんと揉めています。
「混んでて止める場所が無えよ」
「なるべく近くに止めてよ」
「んなこと言っても、場所が無えんだよ!」

と言ってる風に聞こえます。

実際、市場の入り口からかなり離れたところに駐車。
「ここでの時間は35分です」
行って帰るだけで30分かかりそうで、疲れた数名はバスで待機。

急ぎ足のガイドさんの後を歩きながら写真を撮り、市場に中をゾロゾロ歩いて通過。
なんとも忙しい観光です。




「釜山は人口350万人です」
「韓国戦争で、川の橋を爆破したので、北韓国は攻めてこれず、釜山だけは破壊されませんでした」
「ソウルに続いて2番目の都市ですが、ソウルに行くと釜山なまりが出るので、田舎者と馬鹿にされます」

バスの車窓から街を見て、ガイドのチェさんの案内を聞くだけで終わった釜山観光でした。

 


入国も簡単なら、出国も簡単。
入国の時、スタンプ押したコピー用紙を回収して、パスポートの原本も見ずに終了。

パスポートには、日本の出国スタンプだけで、韓国の入国スタンプが無いので、
入国拒否されて帰ってきたように見えます。

出航は22時。夜景のきれいな釜山をバックに橋を潜って帰ります。