「大都会　闘いの日々」

１９７６．１．６〜１９７６．８．３
２１：００〜２１：５４　ＮＴＶ系列にて放映

シリーズ第１作。映画制作会社であった石原プロモーションが、初めてＴＶドラマの制作を手掛けた作品。
１９７４年の「勝海舟」降板以来闘病生活を送っていた渡哲也の、ＴＶ復帰第一作でもある。
倉本聰を原案およびメインライターに迎え、村川透・小澤啓一監督など映画畑のスタッフ達が多く参加した。
俳優陣も映画で活躍していた人が多く、レギュラーだけでなくゲストでも多彩で個性の強い役者たちが出演、
第４話には「part�U」でレギュラー入りすることになる松田優作も登場している。
また新人新聞記者役の神田正輝は、この作品がデビューとなった。

舞台となったのは、渋谷を管轄地域とする城西署の捜査四課（組織暴力担当）と記者クラブ。
警察と新聞社という異なる立場から事件に関わる男たちの人間ドラマが、時に骨太に時に悲哀を込めて丁寧に描かれた。
全体的に重く暗い映像、都会の底辺でもがき落ちていく人間たち。刑事や記者たちもまた、その例外ではなかった。
以降の作品のような華やかさはないが、人間を描くという点において見応えのある優れた作品だった。
番組終了後、ここに登場した男たちのドラマは刑事サイドは「大都会part�U」へ、記者クラブは「いろはのい」へと引き継がれることになる。

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