Acte Kobe 2000 報告

Column


マルセイユってば港町

ライブ・ペインティングって何だ?

CITADINESツウシン

Tomo's memo

壊れやすいもの 鳥居賞也

AK2000に参加して 藤吉右子


【マルセイユってば港町】

(毎朝各部屋と日本の事務局に配信していたシタディーヌ通信より)

by林百合子

「朝、釣り人を見るのもいいよ」と映像作家のヤシャ。「ほらここは、魚のにおいがするだろう、このハーバーにある船はほとんど釣り舟なんだ」。ホテルについて夜の街に繰り出 した我々は、街の中心の繁華街へと歩いていた。マルセイユは港町、ああ、この言葉の響きは知っている。昔から。そう、でも、そうだったんだ、という不思議な実感。大きな古い、石造りのビル、美しいビルが立ち並ぶ。ヤシャが指差した先にはノートルダム寺院も見える。バーに入った我々は、乾杯をし、再会を喜び、おぼつかない言葉も笑顔で包み込み、たわいないおしゃべりを楽しんだ。 
パスカルは、岩淵君がいっていた通り、すごくかわいい雰囲気の女性。パパローンは我々のツアーパンフに興味津々。かなり奇妙なものに思えたらしい。ブラゼールさんはその巨体に似合わず、コーラを飲んでニコニコ。帰り際にアラン・ディオと生まれてはじめてのフランス式ごあいさつを交わした。空港についた時、去年来たメンバーと鎌仲さんが、こちらのメンバーと抱きついてやってた例のアレだ。実はみんながやってるのを見て、ちょっとうらやましかったんだ。帰るまでにはみんなとできるようになるかな。
 しかし、バールはすごい。若々しいキャップをかぶり、すごく動く。一番年上なのに、空港では我々の荷物をどんどん荷台に運び込んでいた。日本の若者たちよ、気をつけようね。彼は奥さんの入
院のこともあるのに、今回のことでフル回転してるんだよ。できるだけ、彼の負担を減らしていこう。では、楽しい一日を! 


【ライブ・ペインティングって何だ?】

(毎朝各部屋と日本の事務局に配信していたシタディーヌ通信より)

by進藤紀美子

 はじめて目のあたりにした音楽&ライブペインティング。音楽と詩、絵の具をぬって・・・。なんとも形容し難い雰囲気。音楽が高まるにつれ、画家の手も激しく動く。5人の絵の間を縫うようにして叫んでいるのは誰?何がいいたい?あらゆる手段を用いて自己表現をしようとする人間という存在は何?まあ、とにかく妙な時間と空間。こういう熱狂を見ていると、怠け者の私までもメモをとっている。この空気の伝染力こそ、ライブのいいところ?ああ、それにしても、摩訶不思議。
 関係ないけど、クリスティアン(ブラゼール)は昔阪神タイガースにいたバースにそっくり。一目でファンになった!!
 ライブペインティングを撮っていたかまチャン(鎌仲)に聞いてみました。
「こういうのは最低限、おもしろければいいというのが私はあると思う。やってる人も見ている人もね。今回は、やってる人が“おもしろかった”と言っていたから、それでいいんじゃない。でも、混沌の極致ね。これこそクリエイティブとフラジャイルの問題じゃない?まあ、微妙なとこじゃ」ということでした。
 


【CITADINESツウシン】

(毎朝各部屋と日本の事務局に配信していたシタディーヌ通信より)

by石上和也


時差ボケが直らず、結局2〜3時間くらいしか眠れなかった。早朝からゴソゴソしてると、小島氏に「ゴソゴソすんな!!眠らせてくれ!!」と怒られる。頭と体がボーッとしたまま、10:30にホテルを出発することになった。11:00からプレス発表になる。あいかわらずボーッとしている。少しナチュラルハイだ。昼食がスタート した。ジャーマン風ポテトと、ルッコラサラダ、それとツナ。それでもってワイン。昼間からガンガン行け行けモード。昼食後百合子さんと雑貨屋へ。いかにもフランス的上品なマダムが店員の店なのに、ワイセツな本を売っている、変な店だ。
 その後、バスティアン・ボニ、小島氏、佐久間・ウィヤンタリ夫婦と共にマルセイユ市内へ見学&市内の音録音へ行く。(残念ながら東野さんetc.のワークショップは見ることができなかった)
 GMEMへ戻ってから早速、ノイズワークショップ開始。メンバーは私、稲見氏、MAKI、パスカル・・・etc.今日の演奏は昨日の演奏とは異なり、かなり静かで落ちついた演奏となった。
 夜8:00から総領事館へ。最初はキンチョーしていたが、だんだんリラックスしていく。総領事館では生まれてはじめて「フォアグラ」を口にした。とっても幸せ!! 食後になり、バール、中川氏の演奏が始まる。さすがにAK会長同士の名演奏であった。その後、バール、中川氏、角氏、黒井氏、ジャン-ピエール、リシャール、クニコウによるパフォーマンス、そして東野さんのポトゥア、佐久間・ウィヤンタリのダンスと続く。AKの人達ってスゴイ人らやと実感。パソコンでノイズやってる場合じゃないな〜と少し反省・・・でもやめられまへんな〜!!
 いずれにしても、いろんな人達との連帯(助けも)によってACTE KOBEは成り立っていると、ひしひし感じた1日であった。


【Tomo's memo】

(毎朝各部屋と日本の事務局に配信していたシタディーヌ通信より)

by杉山知子


マルセイユについてから時差ボケもなくLuck!!と思っていたら突然全くねむれない夜が!つらいヨー。全然寝れないまま朝をむかえる。朝は果物とビスケット、カマちゃんの作ったチーズ入りオムレツのなかなかヘルシーな朝食ですませる。今日の予定はa.m.ラ・フリッシュの見学、p.m.はGMEMの前のレストランで昼食、夜のコンサートの準備、8:30〜本番スタート。
 9:30 ホテルのロビーに集合、川崎さんチーム(稲見、角)もやってくる。MAKIの案内でラ・フリッシュへ。わたしは[CAP HOUSE]を今OPENしていることもあって、とても興味があった。[CAP HOUSE]もえらくでかいと思っていたけど、ここフリッシュは比じゃない程デカイ。版画工房、矢吹さんのアトリエ、インターネットroom、ラジオ局etc.見学。市や県からかなりの助成がでていて運営及び約15人分のスタッフの給料が一応まかなえているそう。でも各々の活動(ラジオ局、電子音学部屋、CAFEなど)が、ままごとでなくちゃんと仕事としてなりたっていることが何よりもうらやましい。
 1:00ごろ GMEMの向いのレストランで昼食。
(魚のテリーヌの前菜、魚のトマト焼き+ライス、にんじん)
 2:00〜 準備。外ではレイモン・ボニとクロード・チャミチャンが、今日も私たちの夕食を作ってくれている。ありがとう。私は作品のスライドのセットを森ちゃんに手伝ってもらう。第2会場のギャラリーへ“つながること”の完成作品を展示に行く(withパパローン、中川、東野、ゆり子さん、カマちゃん)。地下鉄で2つめのところなんだけど良いお天気なのでみんなで
歩いていく。ギャラリーではアラン・Dとオリビエ・Hがペインティングをしていた。
外のカフェでお茶をして帰る。
 7:30 ボニ&クロードの作ってくれた夕食(タコの煮込み+なすのハーブ煮)
をいただく。TOPIC★フランソワーズにカマちゃんがメチャおこられる***
 8:45〜 今回の研究発表がスタート。プログラムは全部で11。全体的な感想をいうと、たった2日間のワークショップで、よくこんなにちゃんと個々にまとまったと思う。自分の反省を書くと、スライドと音(中川さん)の組み合わせが正解だったかどうか?やってきた人はざっと100人程。この人達はどんな情報で来たんだろう?延々a.m.1:30までコンサートは続く。内容についての詳しいことはそれぞれから。 


MERCI!

 日本語とフランス語、意思疎通の困難なメンバーに強力な助っ人として大活躍してくださったのが、マルセイユ在住の鳥居御夫妻と藤吉右子さんです。お二人から今回、AK2000に参加した感想とメッセージをいただきました。厳しいお言葉も真摯に受け止めたいと思います。また、兵庫県パリ事務所の黒井治氏には、通訳に、パフォーマンスにと大活躍していただきました。心より感謝いたします。

●壊れやすいもの 鳥居賞也
 私は、マルセイユに住んで6ヶ月の、メンバーの大半と同じアーティストだが、ときおり私は、アーティストという人種であることに自分自身、嫌気を感じることがある。アーティストとは、所詮、自分勝手な生き物で「私が、私が・・・」という自己表現欲の塊であり、まさに修羅の道をゆく人種であるというイメージを持っているからに他ならない。
 そんな私が、アクト・コウベの設立動機を聞いて興味を持ち、お手伝いをしに出かけた。久しぶりに沢山の日本人アーティストと出会い、楽しい時間を過ごした。
 フランス側のアーティストたちも、愉快な人が多く、その催しは一種のお祭りのように賑やかであった ただ一つ残念だったのは、両手の不自由な画家さんのリハーサルが終わったとき、参加した人以外は、誰も彼の後片づけを手伝おうとしなかったことである。フランス人も日本人も、舞台の片づけ作業を見ながらも、ただワインを片手に隣の人とおしゃべりをしているだけで、まるで自分は部外者であるかのようにその場で立ちつくしていたのである。 私が、アクト・コウベという団体に期待していたものは、アートという狭い領域を超えてアーティスト間のみならず、人と人を相互救済の精神の元でつなぎ合わせるような、そんな心を持ったアーティストを見たかったということに他ならない。
 フランスから、わざわざ神戸の人々を励まそうとやってきた人々が、今、目の前で困っている一人の芸術家を、ただおしゃべりをしながら見ている光景を見て、私は、心から残念に思った。 私の神戸に対する思い入れが、端から間違っていたとは思いたくない。私の期待したものは、設立当初にはあったはずだと信じたい。アクト・コウベに参加した数少ない部外者として、私はこのことを書き留めておきたい。今後、このアクト・コウベという団体が、その当初の精神を保ちつつ、その精神ゆえに、更に大きな、類まれなムーブメントになることを期待してやみません。

●AK2000に参加して 藤吉右子
 ひょんなことから、AKに参加することになり、大変貴重な経験をさせていただきました。私のフランス語能力がもっと高ければ、AKJ、AKF間のコミュニケーション(特に最終日の反省会)がよりスムーズに行ったのではないかと反省しています。
 右も左もよく分からないまま参加しました。最初はフランスらしいスケジュールの進め方に少し疑問を覚えたりしました。しかし、徐々にAKの存在意義が短い期間ながらも見えてき、AK2000の後、フランス側のメンバーが今回の活動に大変満足していることを知り、今、たとえいろいろな問題があるにしても、このメンバーの純粋な気持ちさえあれば大丈夫だと、今後のAKのさらなる活動にエールを送りたい気持ちで一杯です。どうもありがとうございました。 2000年4月24日


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