No.104 MS-06R-1A ザクU(Ver.2.0)
PRONCIPALITY OF ZEON MASS PRODUCTIVE MOBILE SUIT



【 MS-06R-1A 黒い三連星ザクUについて 】
 実質的にR型の開発が始まったのは、一年戦争の勃発からおよそ一ヶ月後のことであった。これは、南極条約の締結に伴い、戦争が長期化することが避けられない状況になったためだとされており、宇宙空間における戦力強化の一環として実施されたものであった。MS-06 ザクUは、当初より高い汎用性の獲得を目標として開発されていたが、その“汎用性を排除して空間戦闘用に特化”した機体がR型なのである。もともとMSは宇宙空間における斬新な機動兵器としての出自を持つため、ある意味で先祖帰りと言えなくもない。ザクUは、投入環境に対応した改造を施すことで、あらゆる環境に適合することができるよう設計されていた。無論、空間戦闘能力はデフォルトのスペックであったが、機動性の改善を始めとする改造を施すことによって、宇宙空間での戦闘能力を、より強化させようとしたのである。つまり、地球環境に適応するため、空間戦闘用の装備を排除して重力下での稼働に特化したJ型などとは全く逆の発想である。
 生産数が多いということもあるが、“ザク”の代名詞であるF型は、量産ラインに多少手を加えることでバリエーション機を生み出すことが可能であり、事実、多くの派生型を生み出している。なかでもMS-06R、いわゆる“高機動ザク”と呼ばれる“R系”の機体は、それまでの公国軍の主力機であったF型に代わる空間戦闘能力を持つ機体として開発され、暫時更新される予定でもあったといわれている。R型は、F型をベースとし、主にランドセル、腰部スカート、脚部などを改造することで機能強化が図られたが、最終的には全面的に設計が見直されることとなった。そのため、MS-06R型の初回生産数が22機にとどまり、それらはMS-06R-1として実戦テストを兼ねて各方面へ送られた。戦闘能力そのものに対しては高い評価を得たものの、推進システムの不具合やプロペラントの積載量不足などが指摘された。それを受け、メインスラスターの換装や補助燃料タンクのカートリッジ化などが施された改良型のR-1Aが作られることとなった。R-1Aは56機が生産されたと言われている。また、R-1タイプのうち10機ほどがR-1A仕様に改修されている。
 MS-06R-1における初期のいくちかの不具合を修正し、脚部のプロペラントタンクをカートリッジ式としたMS-06R-1Aの生産は、グラナダの工廠や、ジオン本国の各施設で行われた。ただし、生産工程が複雑であったため、それぞれの生産ラインによって調達可能な部材や加工精度にばらつきが生じ、機体ごとの性能にもムラが生じてしまっていた。結局、MS-06R-1Aの量産は、78機が生産された時点で終了した。本格的な量産に至らなかった理由はいくつか挙げられているが、06R-1Aの量産は、公国のMS生産過程全体のQC(クオリティ・コントロール)を見直す契機ともなった。

【 星のコメント 】
 色があまり好きではありませんが、ザクですね。足回りが通常(?)の機体とは異なる仕上がりとなっています。Ver.2.0だけあって、稼働は申し分ないです。



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