お盆の話

盂蘭盆会(うらぼんえ)


『盂蘭盆経(うらぼんぎょう)』 というお経があるそうで、私は読んだことはありませんが、学院で習った事を書きましょう。
先ず、何故お盆は
7月13日かというと

釈尊の時代、4月頃から雨期に入って、林や山の中で歩き回って修行していた比丘たちが、「これから雨期に入って草の芽が出てきたり小さな虫たちが出てくる時期だから、それらを踏みつぶさないように、3ヶ月間屋内で修行すること」にしたのだそうです。この3ヶ月間が終わるのが
7月13日だったのだそうです。

さてその間に、釈尊の弟子で神通力を持った
「目蓮尊者」というお弟子さんがおられて、「自分の死んだ母親は今どこにいるのだろう」と、その神通力で探したのだそうです。
そうして発見したのは
「餓鬼(がき)」の世界で逆さまに吊されて(倒懸)苦しんでいる母の姿だったそうです

目蓮尊者はそのことを釈尊に相談します。
釈尊曰く・「この3ヶ月の修行期間が終わったとき、修行者みんなに供養して差し上げなさい」と言うことだったそうです。
目蓮尊者はお師匠さんの言われたように、3ヶ月間の修行を終えた比丘たちに手厚く供養して差し上げたそうです。

さてその後、今一度彼は自分の母親の居所を探したところ、天に上っていたそうです。比丘たちみんなが喜んで踊り出したのだそうです。(これ、盆踊りの始めかも?)

さて最後に「盂蘭盆」の盂蘭(うら)とは倒懸(とうけん)と訳されるところから、私たち人間が転倒している姿を正す日として盂蘭盆会を勤めるようになったのだと思います。

さらに、何故母親なのか?何故逆さに倒懸(とうけん)されていたのか? この意味を深く問うてみるのが仏教を問うてゆく姿勢と言うことになりますが、次の機会に書きましょう・今日はこの辺で・・・


転倒のすがた