2010春季気功セミナー体験記
今回のセミナーで感じた事は、瞑想ストレッチ呼吸法で呼吸を止めるのが苦しい事です。
肩こりが原因だと思います。その対策を自分なりにまとめてみました。

瞑想ストレッチ呼吸法で、丹田から足芯に気を降ろして、両手両足・・4元(よんげん)にして息を止めます。この時、体は空になるといいます。
体は空になり、自由になり、気持ち良さを味わうのでしょうが、私には息を止めるのが苦しくてしかたない。それは肩こりが原因だと思います。腕がこって、腕の力が抜けなくなると、腕が前に出てくる。そうなると肩が上がって下りなくなり、肩呼吸が出来なくなる。また、胸が圧迫され、つぶれて薄くなり拡がらなくなる人(息が吸えない人)がいるし、逆に胸が拡がって厚くなり、縮まなくなる人(息が吐けない人)がいる。肩呼吸、胸呼吸が出来にくくなると、呼吸の働きが落ちる夜中に、息苦しくて目が覚めて、ふとんの中で腹式呼吸をしている人がいますが、つらいことです。
とにかく、腕の疲れからくる肩こりが、呼吸器や心臓に影響するのは、一般的だと思います。肩こりをとって、自由に呼吸出来るようにならなければ、気功の進歩はないと思い対策を考えました。

1.体のバランスを取って肩こりを改善する。

体のバランスが取れた状態は、丹田に力が集まった状態で、上半身と下半身が、つりあった状態です。足が一歩前に出ると、それと同じ力で上半身が動くものです。バラン スが良くなると全身の動きになり、体を動かすことで疲れが取れるようになります。バランスが悪くなると、動く事が体の負担になります。私の場合、気功の練習をした時、手の平は気が流れて赤くなるが、足は何も変わらない。つまり、下半身に気が流れていない事に気付きました。この状態では、力を入れて丹田に力を集める事になり、体の負担になる。それで足芯に気を通すようにしました。すると以前と比べて気のバランスが取れたのでしょう、力を抜いて動けるようになりました。肩こりを取る時、足など 下半身の動きが大切になります。足の力が肩に伝わって、肩こりを取る動きになるには、バランスが取れてなければいけないと思います。

2.気を流して疲れを取る。

健康法に操体法というのがあります。私はこれをやっています。
操体法は気持ち良い動きをさがして、いちばん気持ち良い処で止めて、息を吐いて気を 集めていく。そして息をハアーッと吐いてストンと力を抜いて抜力するものです。その ようにして、気を動かす事で体の力を抜くものです。
また、ストレスが強くて邪気がたまって、体がにぶってびくともしない時があります。こういう時は、動いても気持ち良さを感じないし、息が吐けないし、力が抜けないのでうまくいかない。そういう時は、全身を意識して息を吐いて気を流していき、息を止めて緊張する。それから息を吐いてパッと抜力する。すると肩とか背中とか、どこかが動いてきて、コリを感じるようになる。
今度は、その当たりが出た処に気を流していく。そのようにして息を吐いて、気を流しながら気のボールをふくらます。そして息を止めて気のボールを味わう。息を吐いて抜 力して、気をパッと放してやる。これらで体を動かしていく。体の緊張が取れてふつうに息が吐けるように(気が流れるように)なればよい。疲れを取るために体を動かして も、力を入れた動きは仕事の動きである。健康法は気の働きにより、無意識の動きを引 き出すことが大切だと思います。

3.視線の働きを使う。

体操する時、体の内側まで動かなければ効果がない。つまり心が働いて、気が流れて、全身で動く事が大切だと思います。この時、視線を使うと、心が統一されて全身の動きになる。本気で物を見ようとすると、全身を使って見ようとします。そして、それは体の中心の丹田につながる気がします。操体法という健康法では視線を使う事が大切だと考えます。体操しても首が動かない人がいる。それは体を固定して力を入れて動く、仕事の動きになっている。健康法の体操は、力を抜いて全身で動くものだと思います。だから、動く時は、首から動いて首の動きが体の動きを誘導していくと、うまくいくと思います。自分の背中を見る時など、目に見えない物は、目を閉じて見ますが、目を閉じても首が動くし、目玉も動いて見ていく事が大切だと思います。

4.呼吸器の強いタイプと弱いタイプ

呼吸器の強いタイプは、体力があって積極的で明るい性格です。睡眠時間も短いし、食べる量が少なくても元気だと言われます。
呼吸器の弱いタイプは、体力がないのであまり動かない。睡眠時間は長いし、食べる量が多いと言われます。神経の働きは弱く疲れやすい。強いタイプと弱いタイプは、ともに前屈傾向にあるが、行動パターンが違う。
呼吸器の強いタイプは行動するとき前屈になり、リラックスすると体をおこすと言われている。前屈になって行動すると、丹田に力が集まるので力が発揮できる。疲れると体を伸ばしてリラックスするので疲れが取れる。
呼吸器の弱いタイプは行動する時、腰が伸びて体がおきてしまう。そしてリラックスすると前屈になると言われます。行動する時、腰が伸びて腰の力が胸に移動する。丹田に力が集まらないで上半身に力が集まると、上半身の圧迫になり苦しいので、首を起こして圧迫から逃げようとするが、逃げ切れない。これが呼吸器の負担になり、体を動かすことが疲れる事になる。疲れるとリラックスして前屈姿勢になる。リラックスした前屈姿勢は、呼吸器の働きを悪くする。私は前屈傾向があり、緊張して行動する時、腰が伸びて体を起こしてしまう。呼吸器の弱いタイプであるのを自覚しています。

瞑想ストレッチ呼吸法で丹田から足芯に気を降ろす時、視線を使って気を誘導すると前屈になる。そしてそのまま4元になって息を止める。この前屈の姿勢は呼吸器の弱いタ イプには苦手なのかもわかりません。足や腰が弱いので、腰(丹田)に力を保てないで、 肩に力が上がって胸の圧迫になる。圧迫から逃げるため、腰を伸ばして体をおこすので しょうが、逃げるほど力を丹田に保てなくなる。呼吸器の弾力は腰の弾力が関係するといわれます。腰の前後の動きが胸の動きに連動するからです。腰の前後の弾力を回復するには、肩こりを取って、上半身の動きをよくすることと、足の大腿部の後ろの弾力を 回復することです。腰の弾力を回復して、呼吸器の弾力を身に付けて、この問題を解決したいと思います。

健康の維持と気功の上達のために、今後も試行錯誤しながらやっていこうと思います。今後もご指導よろしくお願い致します。

S・D