職人日記2002


1月〜3月
8月〜10月

1月1日

明けましておめでとうございます。
昨年度中は本当にありがとうございました。今年もよろしくお願いします。振り返りますと昨年度は色々な意味で、大変な年でした。今年こそは、平和で、楽しい一年であって欲しいものです。
田丸屋全員で1月1日から営業できること、これも偏に、お客様あってこそ、また、従業員の一人一人の力あってこそとを感謝しています。今年は馬年です。全力で、駆け上がってまいります。
これからも、どうぞよろしくお願いします。

1月5日

お正月の風物詩として縁起ものの七福神のお話です。田丸屋の店の前にある布袋様もその一人です。
七福神の七徳を備えていれば、大望を果たせると言われております。
七福神は毘沙門天、恵比寿、福禄寿、寿老人、弁財天、大黒天、布袋尊です。七徳は、長寿、富財、人望、正直、愛敬、威光、大量です。
次回の職人日記で、それぞれの神様のいわれについてお話します。

1月10日

前回の続きで、七福神の七徳のお話です。
毘沙門天=「威光」勇壮なる戦いの神。勇気や決断力を司る。
恵比寿=「正直」商売繁盛の神。商売の基本の正直さ。
福禄寿=「人望」幸福、財宝、長寿を司る神。人に喜ばれる事から人望寿老人=「長寿」諸病平癒、健康長寿を司る神。
弁財天=「愛敬」財運、音楽を司る神。人に愛される事から愛敬
大黒天=「富」田の神、五穀豊穣の神。家運繁栄や富
布袋尊=「大量」人に福徳を授ける心の広さ、大きさから大量
七福神の七つの徳を兼ね備えたいものです。

1月15日

今年も『〜ふるさとの味と技の競演〜「第23回 群馬展」』に1月16日から22日まで、地元群馬の高崎高島屋の6階に出店します。
老舗のこだわりの味を実演販売いたしますので、是非、お越しください。職人日記の中で、うどんのお話をさせて頂きましたが、次回から、こだわりシリーズとして、田丸屋の味のこだわりについてお話します。ご期待ください。

1月25日

お陰様で、大好評の内、「群馬展」を終了いたしました。県内は勿論、遠方よりご来店いただき、厚く御礼申し上げます。
前回お約束した田丸屋の味のこだわりについてお話します。
田丸屋は、『うどん』の専門店として創業天正十年(1582年)より代々、『水沢うどん』の伝統の技法をもちいて、麺とたれにこだわり続けて参りました。次回は、麺のお話です。


2月1日
〜こだわりシリーズ「麺のお話」〜

厳選した小麦粉三種類を調合し、水沢山より湧き出る水で天然塩を溶き、こね込みから仕上げまで十三工程を田丸屋秘伝の技法にて二日間、熟成と鍛え上げを繰り返し麺をお造り致しております。うどんの生地づくりで重要な熟成は、その日の温度、湿度等によって、水、塩を調整し、その熟成具合にあわせた鍛え上げをする、麺の美味しさ決める職人の技です。

2月7日
〜こだわりシリーズ「たれのお話」〜

『醤油だれ』北海道礼文島産の天然利尻昆布二年もので下だしを採り、一本釣りした本鰹を一年熟成させた枯節だけで炊き出し、熟成させた本かえしと合わせ、化学調味料を一切使わずにお造り致しております。『胡麻だれ』最高級の金胡麻を炒った後すりつぶし、あたり鉢で赤味噌と丁寧に練り合わせ、風味が増したときに醤油だれで、のばしてお造りいたしております。
田丸屋のHPのトップにご家庭で作る胡麻だれの作り方を載せています。是非、ご参考に!

2月16日
〜こだわりシリーズ「麺の茹で方のお話」〜

大釜(湯量60g)の中で麺が泳ぐように茹で上げ、『もりうどん』の場合は、芯まで十分に火をとおしてから冷流水で揉み洗いし、麺を締めてから水切りをしてお出し致しております。
『釜上げうどん』の場合は、火入れ六分の時に釜から麺を引き上げてお出し致しております。ご家庭で、うどんを茹でる際にもコツの一つは、大きな釜で、もしない場合は、うどんを少量に分けて茹でることをお奨めします。うどんのコシが引き立ちます。

2月21日
〜こだわりシリーズ「天麩羅のお話」〜

『天ぷら』の語源は、ポルトガル語で調理するという意味である。
『天麩羅』という漢字が当てられたのは、麩は小麦粉、羅は薄い衣という意味が込められています。新鮮な素材の味を生かすため、素材に合わせた油の温度で、薄衣上げでお出し致しております。是非、ご来店いただき、うどんと二色のたれと天麩羅、山菜のハーモニーをご堪能下さい。次回は、山菜を予定しております。

 


3月3日
〜こだわりシリーズ「山菜のお話」〜

谷川、水上で採れた、うど、ふき、わらび等を日高昆布で下だしをとり調理いたします。また、新潟産の極上のぜんまい等の山の幸を素材の持ち味を風味豊かにお召し上がりいただきます。今の時期、うどの酢味噌和えが美味しいですよ。
なお、こだわりシリーズで頂きましたご質問には、職人日記の中でお答えしていきますので、お楽しみに。


             <お知らせ>
3月5日〜7日の3日間、HPのメンテナンスの為、お土産のご注文やご予約が承れません。ご不便をお掛けいたしますが、電話、FAXでお願いいたします。

3月12日

メンテナンス中は、ご不便をお掛けいたしまして申し訳ありませんでした。気分を新たに、また職人日記をよろしくお願いします。
ここ数日、暖かい日が続いたお陰で、梅の花が咲き始めました。今年は、例年より、桜が、早く咲きそうです。職人日記で桜の見頃を紹介します。前回お約束した、こだわりシリーズのご質問ですが、次回、「枯れ節ってなあに?」にお答えします。

3月18日

こだわりシリーズ「たれのお話」で紹介した本鰹の枯れ節について、「枯れ節ってなあに?」と言うご質問を頂戴しました。
鰹節には、『カビ付け』をして作る「枯れ節」と、しないで作る「荒節」の2種類があります。「荒節」は、熱湯で煮た鰹を薪の煙でいぶしながら乾燥させたもの。「枯れ節」は、煙でいぶした後、カビ付けを行います。カビが生えたら、天日干しをして乾かします。

3月25日
前回、お話した「枯れ節ってなあに?」その2です。

カビ付けをして作られる枯れ節は、魚臭やだしの濁りの原因となる脂肪が分解され、すっきりとした味わいとなり、上品でまろやかな田丸屋のだしになります。身近な天然調味料の鰹節も手間と時間が作り上げるものなのです。鰹の自然の恵みと日本人の知恵に感謝したくなります。

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