考察 ~無名巫女達の肖像~ 3. 激戦

3. 激戦


これまでは戦いが起こっても偶然出会って仕方なく交戦といったパターンでしたが、ここからは本格的な戦闘が始まります。


§棺撃墜


しかしその前に一つ不思議なエピソードがあります。それは故郷に戻すためにマミーナの棺を輸送していたシミレの撃墜です。


シヴュラ・マミーナはアルクス・プリーマでは葬儀もしてもらえず、その遺体はこうして故郷に運ばれる最中でした。



そこに現れた古代シムーンが問答無用で射撃を開始。



輸送していたシミレは棺ごとお花畑に墜落。



何かもう、本当にやるせないシーンです。



このエピソードに関しては、本編内ではアヌビトゥーフが宮国は制空権を失ってしまったからだと説明しています。


しかしそれが理由だとすると、古代シムーンは哨戒の途中で何かをぶら下げたシミレを見かけたからとりあえず撃墜したことになります。

しかし古代シムーンの数がそんなに多いはずはなく偵察していて偶然出くわす可能性はかなり低いはずだし、それこそ中に乗っているのが嶺国巫女であると考えれば棺を運んでいる機体に問答無用で襲いかかるのはかなり不自然です。


だとすると、何らかの理由があってそのシミレを狙って落としに来たということになりますが、一体どんな理由があったのでしょうか?


§アルクス・ニゲル撃破


シヴュラ・マミーナの遺体がこっそり故郷に帰されて、コール・テンペストの面々が怒って勝手に追悼リ・マージョンを捧げて戻ってきた翌日の早朝、アルクス・プリーマの同型艦アルクス・ニゲルが撃沈します。


まだ薄暗い空にものすごい閃光が輝きます。

かなり遠景と思われるので、爆発の規模は相当に凄まじいものだと思われます。



傾いて爆発が起こるアルクス・ニゲル。



煙を吐いて墜落していくアルクス・ニゲル。

この後再度爆発を起こします・



アルクス・プリーマに何とかたどり着けたアルクス・ニゲルの黒シムーン。

それを操縦していた巫女から、アルクス・ニゲルが沈んだという報告を受けます。



本編での描写はこれだけで、古代シムーンは画面上に登場していません。

しかし、これを礁国だけでやったとするならば、そもそも古代シムーンを取ってくる必要などないわけで、やはり何らかの形で古代シムーンが関与したとするべきでしょう。

だとしたらやはり銀のリ・マージョンクラスの強烈なリ・マージョンを行ったはずです。


§第一次攻撃


アルクス・ニゲル撃沈の報とほぼ同時に、5機の古代シムーンがアルクス・プリーマ付近に現れます。


やって来た5機の古代シムーン。

同時に礁国の飛行爆弾が多数襲来します。



この時点で、ネヴィリルとアーエル、ユンの3名がオナシア様を遺跡に送るのに同行していて、迎撃できる宮国シムーンはパラ様=カイム、アルティ=フロエ、モリナス=ロードレアモンの3機。余ったヴューラはシミレで出撃と危機的状況です。



ここでパラ様は飛行爆弾から町を守ることを優先。モリナスが体当たりで爆弾を落とすなど、敵と戦っている余裕はありませんでした。



しかし古代シムーンはがら空きのアルクス・プリーマに攻撃を仕掛けることはせず、そのまま引き返して行きます。

アヌビトゥーフの解釈としては、これはいつでもこちらを攻撃できるという示威行為だ、ということでしたが。


§第二次攻撃


それから多分数日もしないうちに、再び礁国・嶺国の連合軍がアルクス・プリーマを襲います。


今回は礁国軍は新型機を中心とした構成。そこに古代シムーンも混じっています。報告では5機来ていたようです。



しかし今回は宮国側も今までとは違います。

アヌビトゥーフ直々の出陣によって一丸となったコール・テンペスト。



上空からの急降下で敵を蹂躙し



混乱した連合軍の上空からアルクス・プリーマが現れて砲弾を雨あられと降らせます。



やられた中には古代シムーンも混じっていました。

嶺国巫女また2名戦死です。



ここでは古代シムーンは全くいいところなく宮国側に蹂躙されています。

普通ならここから宮国側の起死回生の反撃で、コール・テンペスト大活躍! となるところですが……しかしこのあと数日を経ずして宮国は和平の申し入れを受諾することになりました。