あとがき
ども。Thorです。
結構のんびりペースでしたが“キケンな出世街道”をお届けします。
この話は元々南の野望編という一続きの話だったのを諸般の理由で分割して構成したもので、前々作の“あぶない秘密工作”の後半にあたります。
前々作のラストでは大変な目に遭った上に最悪の敵に捕まってしまったフィン君ですが、前作の“王女の休日”ラストで更に意味不明な状況に陥っているらしいということはもうご存じだと思います。
本作ではそんな彼がどうしてそうなってしまったかが語られます。
囚われの身となったフィンですが、これがアウラと一緒だったのならともかく彼単独では戦闘力が極めて低いため、この状況を暴れて切り抜けることはほぼ不可能です。
そのため彼は様々な局面を知恵と勇気(言い換えれば口から出任せ)だけで切り抜けていかなければなりません。そのせいで頑張れば頑張るほど深みにはまっていくところや、別な方面ではボニートやチャイカさんとの関係がどうなってしまうのか等といったところをにやにやしながら見守ってやってください。
ちなみにキケンな出世街道の第5章より本格的に登場したチャイカさんですが、いきなり飛ばしてますが、海水浴のエピソードでも見て頂いたように、ただのエロメイドではなく真のエロメイドだったりして、いろんな意味で今後のかなりの重要人物だったりします。
そしてただのエロガキのようだったアルクス殿下が、実は一番ヤバそうだったりとか、まあそんなわけで今後の彼らの活躍をご期待ください^^
とまあ、こんなわけで本作も何とか完結できたわけですが―――読んで下さってる方も少々呆れてると思いますが―――作者的には本作の“クォイオの惨劇”のエピソードがこの大長編シリーズの折り返し点という位置づけになります。すなわちマラソンで言えば20Km地点通過みたいなもんで……先が長いですね。おまけに当初よりキャラも増えてるし……
正直最初は作者もここまで書けるとは思ってもいませんでした。でも少ないながらもファンの方がいらっしゃるのと、フィンとアウラ、それにファラやエルミーラ様などが今後どうなるのか、ここまで書いちまった以上自分でも最後まで行くっきゃないかみたいな感じになってまして……
今後の展開ですが、とりあえずフィンがフルボッコにされた後は、まずは逃げるかどうかすることを考える必要があるわけですが、でも数万の敵性勢力のど真ん中にか弱き(?)女性が二十名程度といった状況なわけで、逃げるにしても何にしても途轍もなく困難なことは間違いありません。
もちろん敵に捕まったりしたら、男だったらみんな殺されますが女なのであんなこんなされたり、チャイカさんに教育されてしまったり等の事態に陥るのは明白で、ではどうするかというと、これに類した場合の史実や物語を見ると“筑前岩屋城の戦い”とか“300”とか“十三人の刺客”とか、あんまり碌な結果になってないようですし……ともかく、で、一体どうするよ? というのが物語の核になっていくことでしょう。
ただその前に次回作では、いきなり湧いて出てきたエルセティアですが一体どこで何をしていたか? の経緯が語られることになると思います。
まだまだ長丁場だとは思いますが、よろしくお願いします。
ではまた。
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