あとがき

あとがき


 ども。Thorです。

 シルバーレイク物語の第4巻、女王候補の見習い秘書官(上)をお送りします。


 この作品、巻数は第4巻となりますが、実際に書かれた順番から言えば12巻目に当たります。なぜこんなことになっているかというのは「太陽と魔法のしずく」のあとがきの後にある未発表エピソードに関してというところを見てもらうと分かりますが、まあ紙媒体ならあり得ない話でしょうが、発表がWEBだし長丁場なんでそういうこともあるということで一つお願いします。


 さて本作は第2巻の「ハビタルの48時間」でフィンと共に使節に行って、わりと大活躍していたメイちゃんが主役の物語になります。

 内容はセロの戦いの後、晴れて正式に王女の下で働くことになったメイとそれを取りまく人たちのおおむねドタバタ日常劇といったところでしょうか(とか言いつつ軽く死にかかったりはしていますが……)


 プロローグにあたる短編「三文役者」は、王女が囚われている間の借りを返しにクレアスに再び行ったところで、この時点ではメイはまだ右も左もわかりません。


 そしていきなり留学してこいと言われてやってきた魔導大学でのお話しが、中編「メイの初恋メモリー」となります。

 ここでも彼女は王女の秘書官としてやっていける自信が全くありません。ついでにエルミーラ王女もこの時点ではまだまだ迷っている真っ最中でした。ところがその迷える二人のスイッチを入れてくれたのが素敵な先輩だった、というお話しです。

 ちなみにここで登場するイービス様やアスリーナさんですが、メイが留学するなら学友の一人や二人は必要だろうと気づいて急遽こしらえたキャラだったりしますが、今後わりと重要な時期に重要な役柄として再会できるかも知れません。


 それに続く中編「寒い国まで来たスパイ」ですが、ここでベラからやって来たガリーナさんは、名前だけは早くから出ていましたが実体が全くなかったので、今回本格的に登場してもらいました。

 しかしその結果はなんだかすごい弄られキャラになりそうで、今後の身の上がかなり心配です。彼女は留守番組なので現在の展開には出てきていませんが、イービス様達と同じくらいのときに再会できるでしょう。


 また平行してリモンが強くなっていきつつあるエピソードも走っています。彼女は後にはアウラとわりと互角に戦えるくらい強くなるわけですが、下巻では彼女がメインの話も出て来ます。


 あと、今回はグルナやコルネといった第1巻から出てくる古参キャラが、作者的には久々に出てきます。

 まずコルネですが、彼女も留守番組のためにガリーナさん同様に今の展開とは無縁で、メイとリモンばっかりがクローズアップされていました。実際作者も忘れかかっていたのですが、このままでは可哀相なので今回色々とテコ入れしました。

 その結果、わりと残念な子になっただけでなく、シリーズのクライマックスにおいて極めて重要な役割を果たすことになってしまったりしたのですが、彼女が今後どう絡んでくるかという所は乞う御期待ということでw

 あと、何かいろいろダメな人々や結末が多い中、グルナさんには幸せになってもらいたいと思います。


 と、そんな感じで続きの第5巻「女王候補の見習い秘書官(下)」をよろしく。


お暇ならちょいとアンケートなどに答えてもらえると更新が速くなるかもしれません


2018/12/20 by Thor