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エタロンフィルタを2段にして半値幅0.5Åとするのがダブルスタック。 SolarMax60にSolarMaxUのエタロンを組み合わせた変則ダブルスタックですが、結論を先に言うと、申し分なく良く見えます。 2011/04/04
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実際にどのように見えるかのイメージの参考として、ここでは、派手な画像処理をせず、できるだけ眼視イメージに近いように仕上げてあります。 まずは、おさらいというか、シングルフィルタでのSolarMaxを見たとき、どんな感じで見えるのか、という確認。80〜100倍ぐらいで見たと思ってください。
シングルフィルタの場合、太陽表面の模様がよくわからないので、どちらかと言うとプロミネンスに目が行きがち。 派手なプロミネンスが見えていないと幾分つまらない印象があります。 太陽表面の模様もわかりますが非常に淡いので、30秒ぐらい見続けて、やっとなんとなく見えてくる感じです。 フィラメント(黒い筋)もかなり濃いものしか判別が難しく、この画像の場合だと、フィラメントは左下に少し見える程度です。 撮影すると、実際はこれよりも淡く写るので、画像処理で無理にコントラストを上げて模様を浮き立てます。 2011/05/01
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お待ちかねのダブルスタックでの見え方のイメージです。 ダブルスタックでは明るさは感覚的には半分ぐらい(実測では1/4ぐらい)にまで暗くなりますが、最初から画像処理してあるかのように、高いコントラストで太陽面の複雑な構造を観察できます。
プロミネンスは言うに及ばず、ダークフィラメントも濃く、30秒ぐらい見続けていると、太陽表面の磁力線が織りなす細かい模様も手に取るようにわかってきます。シングルフィルタでも模様は見えますが、模様の濃さが全く違います。 見れば見るほど太陽の表面の模様まで見えてくるので、プロミネンスの存在なんかどうでも良くなってきます。 フィラメントもシングルフィルタと異なり、あちこちに見えるようになります。 実際に見ていると、本当にいくら見ていても飽きません。 参考として、同じ日の白色光での太陽面は、こんな感じ。
当たり前ですが、プロミネンスすら見えません。 2011/05/01
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写真撮影の場合はシングルフィルタでも浅いコントラストを画像処理で無理に上げられるので、結果だけ言えば実際の眼視イメージの差ほど大きな差となっては現れてきません。言うまでもなく解像度が上がる訳でもありません。 ただし、フィラメントはかなりクッキリ写りますし、活動領域もずっとわかりやすくなります。また、無茶なコントラストアップは不要になります。 視界が狭くなる(太陽面全体でHαマッチングしない)という懸念はありましたが、それほどでもありません。
2011/05/01
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ダブルスタックをする場合は、一度返送して適合するかどうかを確認して(または、在庫から適合するものを選んでもらって)購入する形になります。フィルタだけポンと買ってきて取り付ける訳ではないです。 今後オークション等でフィルタだけ落札して取り付ける場合も出てくるかもしれませんが、その場合はマッチングの保証はできません。なお、マッチングしない場合にどうなるかはわかりません。 現在、SolarMaxII自体がかなり安価になってきて、以前のSolarMax60の値段でダブルスタックが狙えます。 2011/04/02
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追加したフィルタ(SME2-60)は、口径6cm以上ある「一般の望遠鏡への取り付け用」または「SolarMaxII60のダブルスタック用」のエタロン。 このフィルタ(SME2-60)自体は、旧型よりかなり重くなっています。 私のSolarMaxは旧型なので、旧フィルタをT-MAXアダプタごと取り外してSolarMaxIIフィルタを取り付け、その先に旧フィルタを取り付けます。このため、特注変換アダプタは不要です。 (1)旧SolarMax60メインフィルタ (2)旧T-MAXティルトアダプタ (3)新SolarMaxU60メインフィルタ(リッチビューチューナーのリング) (4)新SolarMaxU60メインフィルタ(本体) (5)新T-MAXティルトアダプタ (1)-(2)で分離可 (2)-(3)で分離可 (4)-(5)でたぶん、分離可 (5)-対物レンズセルで分離可 SolarMaxIIには、旧フィルタ(ERFとエタロンだけ)と異なり、リッチビューチューナーを装備しています。 リッチビューチューナーは、先端の回転ヘリコイドを回す事で、656.3nm前後に中心波長を調整できます。 先端リングの回転できる角度は120度で、回しきるとプロミネンスが消え、太陽面からも模様が消えます。横にあるピンは、ヘリコイドが回りすぎないようにするストッパーの役目のものです。 ヘリコイドの回転可能域のだいたい真ん中あたりにすると、プロミネンスや表面の模様が見えてきます。 旧SolarMaxではT-Maxアダプタしか調整する場所がなく、ティルトダイヤルを回したところでたいした変化は無かったのですが、SolarMaxIIのリッチビューチューナーでは変化量が大きいです。 これとは別にT-Maxアダプタも付いていますが、ティルトダイヤルを回したところでたいした変化が無いことは相変わらずです。 2011/04/04
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ダブルスタックフィルタは取り付け手順があります。 ・まず、(1)のフィルタを外してシングルの状態にし、(3)リッチビューチューナーを調整して656.3nmに合わせます。プロミネンスを視野中心に持ってきて、ハッキリ見えるように調整すればいいと思います。 ・続いて追加のフィルタ(1)を取り付けます。 エタロン自体がハーフミラーみたいなものなので、最初はダブルスタックにすると太陽像がいくつも見えます。 ・そこで、前方のT-Maxアダプタ(2)のティルトダイヤルを調整して、像が重ならないように調整します。 なお、半値幅が0.5Åになっているので、手前側のT-Maxアダプタ(5)のティルトダイヤルでもコントラストが大きく変わります。ダブルスタックでは、ティルトダイヤルを回しきると、プロミネンスが消え、太陽の模様もほとんどなくなります。 手前側のT-Maxアダプタのティルトダイヤルを調整して、最高のコントラストを探ります。 2011/04/03
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以前、空前絶後の値段で買ったSolarMax60ですが、「空前絶後」という言い方からもわかるように、Coronado社はMead社に買収されてしまうなど、いろいろと紆余曲折があったようです。 そのうち、Luntの太陽望遠鏡が格安で販売され、SolarMaxもほぼ在庫処分モード。 しかし、昨年秋にMeadからCoronadoブランドでSolarMaxIIが発表されます。 SolarMaxU60は、エタロンが内蔵型となり、外観的には従来のSolarMaxからフィルタが無くなったような感じ。というか、SolarMax70風。しかも大幅にコストダウンされ、少なくとも米ドルではLuntの同等品より安く入手できるようになったとのこと。 実際SolarMaxU60自体がどのような見え方をするのかはわかりませんが、旧SolarMaxと大きな差はないとのこと。 SolarMaxUの外装用エタロンも半額ぐらいになったので、ジズコの人に聞いてみたら「取り付け可能です」とのこと。 と言われたら、やってみたくなりますよね。 ということで、奥州宇宙遊学館へ。 2011/04/02
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ということで、本日、SolarMax60を持参して奥州宇宙遊学館にお邪魔して、SolarMax60を借りました。スタッフの人に「貸して下さい」と言ったら、二つ返事で「どーぞどーぞ」の上島状態。 つまり、SolarMax60が2本。(本来、県内にそんなに存在してはいけないらしい。) 2本あったらやることは1つ。 ダブルスタック!! 本来、ダブルスタックをするにはマッチングが必要らしいのですが、合わなかったから危険だという事はないので、ダメだったらそれはそれとして。 まずは、どう見えるか。 …。 ( ̄○ ̄)おー、すげー。 なんだこりゃ−。 確かに数段暗くなってしまいますが、フィラメントや活動領域の見え方が格段にアップしてます!太陽表面も海外などで見る一流のHα画像そのものという感じ。 全然画像処理しなくてもいいぐらい、表面が手に取るように見えます。しかも、意外に視野が広いです。太陽全面全然OKです。 しかも、ティルトダイヤルが思いっきり効きます。シングルだと効いてるんだかどうだかよくわからないのですが、ダブルスタックにしたときに絶大に効きますね。 とは言え、手でフィルタを支えながらの観察は、やっぱり落ち着きません。 (6cmエタロンフィルタですから。これ、何万円すると思ってるんですか。) ということで、ダブルスタック化決定!! 2011/04/02
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さっそく欲しいとメールしたら、在庫が無いとの返事。 たぶん、アメリカ本土の方でもかなり注文が殺到したのでしょう。 出たばかりなので。 2011/04/02
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待つこと4ヶ月。 年あけて3月上旬。フィルタが届いたとの連絡。 マッチングしないといけないので、3月6日に本体を送付。 適合が確認されてお金を振り込んだのが3月10日。 震災が起きたのが3月11日。orz その後流通が停止したため、しばらく取り置きしてもらうよう連絡。 物流が復旧したのが3月24日。 さっそく送ってもらって、一式が到着したのが3月26日。 ずっと欲しかったフィルタではあるんですが、到着した時期が時期だけに気分的にキャーキャー騒げる状態じゃないです。「こんな時期にこんなの買うなよ」的な空気もあって。 気持ちの整理をつける意味で、個人的に日本赤十字社に募金しましたよ。ほぼフィルタ1個分。 2011/04/04
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