独居老人のパラダイスを福島に作ろう |
これは、以前提案した「高齢者の所有現金一時預かり共済制度」の続編です。
予め言い訳をしておきますが、私は困っている人をちゃかしてブラックユーモア的な話をするのは嫌いではありませんが、それをネットで公開するのは嫌いです。
ですから、本稿がそのような印象を持たれると不本意です。
だけど、こういう話をしている人は少なからずいます。
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さて、福島の原発事故以来、いろいろと風評もあり、現地に人が住みたがらないという問題があります。
たしかに、小さなお子さんをお持ちの方が心配するのも、理解できないわけじゃありません。
いっそのこと、国が土地を買い上げろという主張も出ています。
ところで、私たち一人暮らしの高齢者にとって、一番の心配事は「必要以上に長生きしたらどうしよう・・・」ということです。
そりゃ、少しばかりの小金は持ち合わせておりますが、仕事からリタイアした後の人生はけっこう長く、途中で財産が底をつくと、ひじょうに困ります。
頼みの年金だって、豊かな生活を実現するにはとうてい足りませんし、この先、1000兆円の借金を抱えた国が本当に出してくれるのかも心配です。ましてや、「国民年金だけ」って人も多く、それだけではとても老後を乗り切れません。
だから、ちょっとばかり小金があっても、うかつに使うこともできないのです。
だったら・・・って話です。
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福島で人が住まなくなった地域があるなら、それを国が買い上げて、独居老人専用の住宅地を作ったらいかがでしょうか。
生活の全てが、その限られた空間の中で充足される高齢者だけの街づくりなんです。
まずは、土地が余っているのですから、最初に葬祭場を作ります。都会のように強行に反対を主張する人も少ないと思います。
保育園や学校はいりませんが、療養所は必要です。
病気を治すための病院ではなく、苦痛を癒すためだけの施設にします。あらかじめ「苦痛を取る処置はお願いしますが、延命のための治療は望みません」の一筆を取っておきます。
そもそもが独居老人ですので、文句を言う家族もいないでしょう。
ひなたぼっこのできるテラス付きの集会施設があり、世間話のできるサロンのような空間を用意します。
高齢者向けの「量少なめで消化の良さそうな」食事を出す食堂と、個人的にはちょっとした飲み屋があると、いいですかね。
そして、個人用のワンルーム住宅を多数設置します。
最初からバリアフリーに設計し、看取り機能付きにします。洗濯機と冷蔵庫があって、できればTVとビデオはほしいですね。
景色のいい散歩コースがあれば、豪勢な娯楽施設はいりません。交通の便も悪くて結構。
そして、“温泉”。これは必置施設ですね。
それだけ揃っていれば、もう、多少の放射能があったって、かまいません。
だって、そうじゃないですか。「長生きなんてしたくない」のですから。
昔、イギリスでニュータウン計画ってもんがありました。それも、すべてが域内で充足される完結型のまちづくりでした。通過交通は排除し、街中を巡回するための8の字型の道路を作り、教会とパブをその中心に据え、職と住がそのエリア内でできるように配置されました。しかし、結果的にはあまり成功しなかったと言われています。なぜなら、若者から見ると退屈すぎる街ができてしまったからです。
でも、こっちは年寄りだけなんですから、問題ありません。
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やっぱり、幾ばくかの経費は徴収した方がいいと思いますね。
家賃は取りますが、安めにしておきます。
そして、ここに住む人は「没後に財産が残ったら、それをすべて国に供出する」という契約を予め結んでおきます。没後にわけのわからない親戚が現れて財産権を主張しても、横取りされないようにしておきます。
逆に、途中で無財産になってしまう人もいるかと思います。その部分は、生活保護相当額を国が支給します。
こうしたことから、地域の運営は国の直営にします。
私たちは民間のデベロッパーをそれほど信用しちゃいません。年寄りからお金を集めて、そのまま倒産されてはかないません。
国なら、さすがにそれを捨て置くことはできないでしょう。だから、国営なのです。それが、私たちの信用の担保になります。
どうでしょうか。一石二鳥にも三鳥にもなるアイデアだと思いますけどね。
もっとも、わがままで頑固な老人ばかり集めて、良好な住環境が維持できるのかなっていうところがちょっと心配ですけどね。
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