月夜裏 野々香 小説の部屋

    

錬成系 維新戦記 『1kg級魔法使いで』

 

  

  

 第110話 1960年 『進んだ科学は、魔法と・・・・』

 

 ユダヤ暦5720年  皇紀2620年   大正7年

 第123代 大正天皇(31)   第19代将軍 千家 夷隅(37)

 

 

  

 未来の世界だと、日本は戦争に負けたせいか、

 アメリカ仕様の似非人権左翼と、似非愛国右翼が、国政と国民の分断工作を繰り返していたな。

 まぁ 欧米風の駕籠に入れられたブロイラーのような統制教育で、

 家族との繋がり、歴史観・文明観、親族・地域とのコミュニティーを軽視させられ、

 生きていくために必要な職能技術から切り離された学業に追い詰められ、

 生きていくための自信と自我が喪失させられてしまう。

 その上、似非人権左翼の日教組の自虐教育のおかげか、

 大学を卒業しても、文明観、歴史観、国家観、民族観が育たず、

 地域・親族から切り離された人たちは、刹那的に権力と、利権と、金を求める個人が増えるるわけだけど、

 公益性を発揮しようとするほど、アメリカが準備した利権保守か。

 人権擁護で、既得権に離反し敵対する共産左翼で、踊らされる。

 在日右翼と、在日左翼は、

 歴史、文化、政治、経済、思想、軍事に関心を持つ日本人を排斥するか貶め、

 日本人に思想を持たせず、なにも考えさせないようパッパラパーに衆愚化させていたかな。

 

 

 この世界の日本は、江戸時代の気風を残し、国権派と民権派という意識が強く、

 外国に雇われた日本人に似た外国人を除くと、右翼とか、左翼といった発想は少ない。

 国民感情とは、違うのだけど、

 権力、利権、金を求める多数と、既得権を守ろうとする飼い犬(右翼)と、

 既得権に反発するアウトロー(左翼)や新興勢力が生ずる。

 似て非なる世界の日本だけど、

 国権派と民権派が争っている限り、発展はなさそうなんだけど、

 まぁ いいや

 

 

 

 

 01月

 軍事機密を扱う人口は、全人口の1パーセント。591万人に達している。

 小国の人口に近いことから需要と供給を支える産業も必然的に巨大になるわけで、

 人工知能や人型カラクリの研究開発製造にかかわる人間も増やせるわけで、

 中級管理者でも、全周スクリーンと阿頼耶識を使った機械作業が増え、

 紐付き人型カラクリを傀儡に使った対戦剣術も可能になった。

 真剣で斬られるのは、人型カラクリなので、操縦者は死なない。

 真剣が使えるので、リアルに感じる。

 脳神経から五感をネットワーク中央電算仮想空間に拡張アップロードするVRMMOより安全で、

 脳に人工知能を組み込み、脳内にブラウザゲーム型VRMMOにダウンロード展開するより原始的かな。

 あと、光・磁気・音響の刺激で、脳内に幻覚・幻聴を起こせないか、検証してる。

 成功すれば、ヘルメット形式もありだろうけど、期待できる成果がない感じ、

 

 

 

 

 核兵器は、TNT100t級以下の制約があり、

 大陸間弾道ミサイルは、多弾頭化しない限り、うまみが小さい、

 そして、多弾頭化しても小型過ぎて、かさばるので、少しばかり損が大きかった。

 おかげで、史実より大陸間弾道ミサイル開発に遅延している気がする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 02月

 電映にラスベガスの様子が映されていた。

 未来のアメリカと違うのは、日本人を見かけること、ドイツ語の広告が多いこと、

 アメリカ合衆国総人口1億8632万人のうち、ドイツ系は、5000万人を占めていること。

 アングロサクソン系と、ドイツ系が争っていること、

 ユダヤ系の力がまだ弱いこと、インディアンが生き残っていること。

 

 

 バルカン北部と、コーカサス北部の10人長選挙で、

 ブルガリア人と、アルメニア人の100万人長を1人ずつ選出し、

 幕藩連合議会に代理人を送り込んできた。

 ブルガリア人ばかりのバルカン北部はともかく、

 異種族混在のコーカサスから100万人長を選出は奇跡に近いが、

 グルジア人、アルメニア人、アゼルバイジャン人で交替する取り決めができたらしい。

 代理人なので、日本語を話せて、なんか、意見を言ってる。

 もっとも、石票がなければ、議決権なんてないのだけどね。

 ちなみに、フィリピン人1人、パレスチナ人1人が100万人長で選出されてるけど、

 石票が少ないので、あまり相手にされていない。

 外資との繋がりは、ありそうだけど、日本人以上に用心深くて、まだ、程度の低い付き合いのようだ。

 

 

 欧米諸国で、退廃主義がウケて、犯罪が増えてるらしい。

 いわゆるマッチポンプで、

 退廃的な作品を作らせ、高値で取引しながら、ヒットラー的な指導者に叩かせたりする。

 自作自演ともいうけど、やってるのが、権力側で、

 金融・税制・財政で貧困層を増やし、

 犯罪の芽を作って育てながら、犯罪を刈って、頼りになる正義の味方面をしてるわけで、

 さらに仮想敵と戦うために特定産業を味方にしたりとか、悪質この上ない。

 キチガイ右翼が自作自演を繰り返す権力を守護し。キチガイ左翼が見当違いの反発をさせられている。

 ユダヤが、個人崇拝できそうな救世主を祀り上げるまでだけど、

 そいつは、救世主どころか、悪魔なんだけどね。

 そういえば、未来の日本だと、ユダヤとユダヤの手口を真似してる在日が、自分でサンゴを落書きして大騒ぎしたり。

 慰安婦を捏造して、大騒ぎしたり、

 猟奇・犯罪番組を作って、自演で犯罪を起こして、心の闇がー! したり、

 敵性国家を利用して、馬鹿右翼を味方に付けて、悪政を誤魔化したり、

 そんなこと、やってる。

 この世界の欧米諸国がそんな感じ、

 そして、日本でも規模が小さいけど、そんな事例が起きてるっぽい。

 

 

 

   20式艦上戦闘機 蒼電(そうでん)

    10000kg/24000kg

      全長17m×全幅12m×全高4.8m  40u

      推力8000kg2基   2500km/h   2500km〜5000km

      25mmバルカン砲   ハードポイント8基 8000kg

 新型戦闘機は、電子計算機と、チタン、ケブラー、

 炭素甲線、炭素甲網の塊で、レーダー反射を削減するステルス構造を考慮していた。

 整備士の数を可能な限り減らす工夫もされて稼働率が高くなるよう設計されている。

 コクピット後部は、増槽方式で燃料ユニット、電子戦ユニット、レーダーユニットを換装でき、複座型も存在する。

 2500機〜5000機くらい製造することになりそう。

 ダウンスペック輸出用は、チタン、不燃マグネシウム、強化アルミニウム、ケブラーなど、比較的安い材料で製造されている。

 たぶん、5000機から10000機くらい輸出することになりそう。

 

 

 

 香織(24)が妊娠したらしい

 そういえば、おれ、頑張りました。

 

 

 

 03月

 132学閥にも及ぶ師弟人脈が、人型カラクリと、強化人間の研究をしていた。

 一定の水準に達すると、守秘義務に署名させられ、

 特定の回線と、暗証番号を知る者以外は、閲覧できない阿頼耶識に研究内容が移され、

 成果に応じた報償が振り込まれた。

 おかげで、1kg級魔法で、

 最新の空想科学的な新機軸やら、可能性の高いフィクションやら、良いところ取りができて都合がいい。

 

 

 

 炭素甲線と、炭素甲網の奪い合いは、熾烈だ。

 その一つ、瑞樹で2800t級大型ロケットの噴射実験が行われている。

 開発予定は、全長110m×直径10mのロケットで、

 赤道から打ち上げるので、低軌道320t。月軌道150tになるけど、貨物ロケットと、有人ロケットにわかれる。

 低軌道に宇宙ステーションを建設するつもり、

 だけど、宇宙開発関係者って、浪費家だよな。

 土建屋と、殴り合いしてたよ。

 

 

 

 

 

 20式戦車は、最初から1600mm広軌鉄道最大積載寸法と決められていた。

  50t級20式戦車

   全長10.8m(車体長7.55m)×全幅3.50m×全高2.4m

   1500馬力   速度65km/h  500km

   50口径120mm砲  10mm機関銃2基

 地下鉄には、戦車戦用地下通路がホームまで延ばされていて、普通は、閉められている。

 一回り小さい10式と、同様、炭素甲網を重ねて装甲を作っているからで、

 電子戦装備用空間も十分にあった。

 そして、国内用と同時に、輸出用ダウンスペック型20式55t級戦車も開発している。

 「10式を大型化させた戦車になったな」

 「その方が敵の目を誤魔化しやすいですかね」

 「行進間射撃は?」

 「軍機ですが、上手いものですよ」

 「霧島殿の先見の明は、親譲りですかな」

 「優れた工作技術、制動技術、火器管制装置があれば自然な流れですよ」

 「自然ねぇ・・・」

 「「「「・・・・・」」」」

 「不満があるとしたら定数6000両で減少していることですよ」

 「ただの塊なら安くあげられますし、数も増やせますよ」

 「行進間射撃なんていうのは、ただの塊じゃできないだろう」

 「戦争は数なんですがね」

 「ただの塊なら戦争が始まったら、すぐ生産できるし」

 「輸出用戦車に比例して、国内戦車も増やせることにしてるから」

 「輸出型20式戦車の打診は?」

 「中東、アフリカ、南米で増えてますよ」

 「次の戦場か」

 「そんな。人聞きの悪い・・・」

 「既に軍事顧問団という名で、戦訓回収部隊が現地に派遣されてますよ」

 「列強同士は、核兵器があるし、代理戦争でお茶を濁すしかないですからね」

 「まぁ 核兵器があるから戦車を減らしてる風でもあるけどね」

 「「「「・・・・」」」」 ぶっすぅ〜〜

 

 

 

 

 

 

 

 04月

 図書館に行くと、電子図書のせいか閑散としている。

 幕藩連合と藩と1000万人長区画は、江戸時代以前の印刷物をカビない書籍で復刻させ

 永久保存する事にしたようだ。

 図書館は、全国に10000個ほどあるので、最低でも1万部刷る事になるらしい。

 

 

 

 藩、1000万人長区画、師弟人脈、大資本は、情報機関に子飼いを送り込んでいる。

 ちなみにおれも、孤児院あがりの社員を送り込んでる。

 炭素・珪素の関連技術に詳しくないとわからないこともあるからね。

 でもまぁ 一応、独立した情報機関なので、我田引水やインサイダー取引はご法度だし、

 よほど不利になるような動きでもない限り情報はこない。

 情報機関は、幕藩連合議会主導なのに比べ、

 イスラエル王国親衛隊は、公家衆主導で、あまり情報が入ってこないけど、

 国外利権を持つと接触が増えるし、

 おれの場合、国外利権を持ってるので、用心棒代わりに、フロアを貸したりしている。

 ていうか、外国人が多いのに、断わりにくい。

 

 

 

 

 

 

 05月

 小型ロータリーエンジン内臓の人型カラクリ、犬型カラクリ、鷹型カラクリ、イルカ型カラクリの試作機が増えている。

 パラジウム水素燃料を利用しているので、燃料は、なんとか、足りる。

 監視カメラ・レーダー・赤外線などの探知装置と、人工筋肉は、何とか動かせていた。

 しかし、電子頭脳は、歩くだけ、飛ぶだけは、可能でも、自律思考出来ず、操作型だった。

 特に人型と、犬型は、凹凸のある地表に縛られているので、思考が複雑になるので、

 武道の達人、戦闘訓練を受けた軍人、フリーランニングに歩かせたり、走らせたりでデーターを取っている。

 実験場

 「霧島殿。熱心ですね」

 「爺さんが、カラクリに、熱心だったらしくてね」

 「御父上も、熱心でしたよ」

 「動きは悪くない」

 「甲地点から乙地点まで行くといった単純な命令に従っているだけです」

 「武人と、軍人と、フリーランニングの視線の動きと、重心移動と、手足の動きを真似しているのです」

 「ただ、皮膚感覚が弱いので、足場が崩れたとき反応が遅れるようです」

 「皮膚感覚か・・・」

 「圧力のようなものですが、似たような反応が得られるよう工夫するつもりです」

 「時々 遅れがあるのは?」

 「類似がない時、足場の角度が変わるとかは、自律で判断しますから、時間がかかります」

 「動作だけでも人間そっくりなら、街で実験できそうだけど」

 「まだ、怪しまれますよ」

 「農家作業は?」

 「別の研究所でやらせています。石票持ちの藩主たちは、そちらを好んでるようです」

 「あははは、わかりやすい」

 「問題は、人間以上のスペックをどう記録するかですね」

 「その辺は、操作でリミットを外して、動かすんじゃないの?」

 「それはそうなんですけどね」

 「仮に、15mを跳んだとして、どういう体勢でどういう着地がベストか、なんて、機械は、わかりませんよ」

 「なるほど、そういえば、未知だっけ」

 「まぁ 計算はできますがね」

 「並列処理が遅いということもあるな」

 「確かに処理速度を倍にすれば、もう少しスムーズでしょうけど」

 「賢者の石の性能は、簡単に向上しませんよ」

 「まあ、そうかもしれないけどね」

 

 

 

 

 著作の多くは、阿頼耶識に載り、

 印刷されるとしたら、適正年齢が30歳以上か、よほどの人気著者くらいだろうか。

 普通、印刷物より、写生本の質量が価値として信頼されている。

 ちなみに、おれは、珪炭社関連技術の創始者で、

 炭素甲線(カーボンナノチューブ)・炭素甲網(グラフェン)、人工知能で、最高位の適正年齢35歳なので、

 おれの共著で、技術者10人くらいに書かせてる。

 実は、詳しくは知らないけど、それでも、その筋で、トップに立てるのがパイオニア分野なんだろうね。

 もっとも、軍事機密なので、図書館の鍵付きの個室で読むことになるらしいけどね。

 

 

 

 この時期、清国・経国・チワンのドイツ製製鉄所が増えていた。

 日本は、インゴットと、交換に、商品を輸出し、利益を上げていたけど、

 欧米列強は、清国・経国・チワン産業を利用した三角貿易で、日本商品を手に入れている。

 早い話し、日本が清国・経国・チワンからインゴットを買うと、商品の半分が欧米列強に流れた。

 

 

 

 

 

 

 

 06月

   80000t級大和型空母 3番艦 因幡

    全長330m×全幅76m(艦幅40m)×吃水10m

      小型ナトリウム冷却高速炉 電気推進

        50000kw(37500馬力)6基300000kw(225000馬力)   32kt   50年

        70口径120mm砲8基   25mm6束機関砲8基

        艦上機100機  哨戒ヘリ15機

 20式艦上戦闘機 蒼電(そうでん)が着艦した。

 無事、着艦すると、ホッとする、

 10式戦闘機 紫燕 より一回り大きいけど、その分、性能がいい。

 甲板上の取扱いは、不便だけどね。

 同じ20式戦闘機でも、

 艦上機型は、マルチロール機で、

 戦闘機、攻撃機(爆撃機)、偵察機、電子戦機、空中給油機が可能なように設計され、

 陸上機型は、制空戦闘機として設計されている。

 制空戦闘機でも空母に離着艦できるけど、汎用性が低く扱い辛いかもしれない。

 10機ほど制空型が搭載されることもあるけど、艦長の好みになるらしい。

 なんか、海軍が、5番艦と6番艦の建造をしたがってるらしい。

 正直、空母いらない気がする。

 それより、女の子型人造人間を作りたい。

 

 

 

 今年は、高層建築が5000棟ほど建つ、

 国、藩、海外地が建設する場合もあるけど、石票を欲する民間投資が大半だった。

 意外に多いのが扶桑で、北極に近いにもかかわらず、

 500m級高層建築が建設され

 縦幅・横幅は、年間平均で、風上に対し楕円形になりやすく、

 幅1000mを超えるので、テーブルマウンテンのように見えた。

 幾つかのフロアにヘリポートがあり、

 中に入ると、閉鎖型都市で、動く歩道があって、過ごしやすく、

 地下街から地下鉄に乗ると、半島と多島海の最南端まで行くことができた。

 電力は、風力、地熱、水力、火力があって、潤沢で、十分な工業を起こすことができた。

 

 

 今日は、ミッドウェー島で 20式戦略爆撃機 海凰 の見学

   自重100t/運用300t/全備重400t

    全長76m×全幅68m×全高12m  翼面積800u

    ギヤードターボファンエンジン推力25000kg4基  1200km/h   航続力20000km

    対空・対艦・対地巡航ミサイル20t

 旅客機の白風の設計を流用して新素材に張り替え、

 高翼配置で、機体をステルス型に近付けるなど、原型を留めていない。

 この大きさの巨人機は、飛行中の機体が戦力で、駐機中の機体は戦力に入っていない。

 敵国の先制攻撃を回避し、核弾頭巡航ミサイルを敵国に撃ち返すのが任務で、核戦争後の生存は、運次第になった。

 機内は、設計図通りの作りで、中心に本体の海凰の数十倍も高額な人工知能が置かれ、

 他にも、量産型賢者の石(LSI)が組み込まれている。

 その気になれば、無人でも出撃できるわけで、パイロットがキーになっているだけなのかもしれない。

 軍関係者は、この機体を見て、巡洋艦がいらなくなると思うわけで、海軍は、戦々恐々かな。

 まぁ おれも、そう、思えなくもないけどね、

 「それでは、離陸します」

 

 

 

 

 アイスランドにも電話・電音・電映網が届いたらしい。

 アイスランドって火山島なので、日本の高層建築と相性がいいらしい。

 原資になる資源がないのが問題なんだけど、

 地熱スターリング発電で黒字確実なので、穀物生産が増えるわけで、

 幕藩連合は、戦略判断で先行投資するかもしれない。

 ていうか、資源がないのに、少しずつ投資が増えてる。

 

 

 

 

 07月

 阿頼耶識情報によると、ベルギー領コンゴで、ベルギー軍と、独立軍の内戦が増大している。

 ひょっとしたら、ベルギーと、ザンジバルの戦争になるかもしれない。

 局地的な現地情報なので、近視眼的な切実感が強いけど、総合的に話し半分と思っていいかもしれない。

 

 

 あと、カナダとオーストラリアとソビエトの国力が増大しているらしい。

 日本が資源と交換に公共投資と、設備投資しているからで、扶桑や瑞樹にしたら好ましくないのだけど、

 資源不足が大きく、背に腹は代えられない。

 でもまぁ オスマン、サウジアラビア、イラン、インド、ブラジル、メキシコ、アルゼンチン、

 コロンビア、ベネゼエラ、アチェ王国、タイ王国も国力が増大してワクチンになってるし、

 アメリカは史実より挙国一致できていないから、まぁ いいか

 

 

 

 新興企業が増えて閨閥入りすると、一族の繁栄を支えるための神話を欲するようになる。

 まぁ 起源を創作したり、宗教を起こしたり、

 あるのかないのかわからないけど、神通力で一族を血統的に守る、

 よくある手が、おれっち、藤原の家系だし (笑   かな。

 ちなみに綾波家、時司家、霧島家も、

 アブラハム・イサクヤコブ → 北イスラエル10支族・ガド族 → 藤原氏・・・・

 なんて、怪しげな血筋が創作がされてるらしい。

 ちなみにおれは関わっていないのだけど、

 そういう血筋だと、利権団体も、何かと都合がいいらしい。

 

 

 

 

 

 08月

 千歳藩に立ち寄る。

 役人を人口比出自制にすると、千島藩の出自の役人は少数派で、旅行者が集まりやすい。

 濃霧が多く寒い島々だけど、温度差で、地熱スターリング発電が強く、風力発電も大きい。

 ほとんどの高層建築が電気と水を自給し、北海道に配電している。

 こうなると、農業は、強いかな。

 あと、海産物が滅茶苦茶美味いせいか、食通が集まりやすいらしい。

 とうぜん、楽隠居中のお金持ちも多く、あっちこっちで、会合らしきものが行われている。

 ていうか、綾波時代、時司時代に見知った者もいるかな。

 子供だった頃の面影は少なくて、爺になりやがって、

 でも、外見は、おれが歳下なんだけどね。

 でもまぁ 食道楽連中を味方に付けるのも仕事のうちかねぇ

 グルメ漫画を思い出しながら、親交を深めたよ。

 

 

 

 某研究所

 新聞によると、日本とドイツのアイルランド投資が増えてるらしい。

 対価は、鉛と亜鉛だけど、

 たぶん、イギリスに対する嫌がらせ、

 「霧島公。どうです。この顔」

 封建的な気風が強いせいか、功績とか、地位が上がると、碌な呼び方をされない。

 やっかみが大きくなると、嫌がらせも増えるというのに、

 やれやれ

 「・・・白人そっくりだな」

 「世界中の人種・民族の表情を作れますよ」

 「それで、30言語か。第一級の工作員を生産できるのは、悪くない」

 「いけないことが、たくさんできますね」

 「あはははは・・・・」

 

 

 

 

 

 09月

 いろいろ、思うのだけど、おれに似た死体をなんと作れないものか、

 若返りは、公文書偽造と私文書偽造と証拠作りが、マジめんどくせぇ

 発覚したら致命的だし、下手をすると政敵に生殺与奪権を握られ子分にさせられる。

 なので、クローンとか、S×AP細胞の培養を試したりとか、いろいろやってる。

 9割以上、機械化の人造人間とか。1割以下の機械化の強化人間は、やりやすいけど、

 5割機械化の人間とか、中途半端なのが難しい。

 生物は、苦手かな、

 まぁ 十分に生きたし、

 なんとなく、おれが死んでも、日本は、大丈夫なんじゃなかろうか、

 そんな風に思ったりもするわけ 

 

 

 

 人工知能は、ナノピンセットを使って、炭素原子を一つ一つ移動させていく、

 機械的な量産は、ナノ世界の物理的特性なのか、上手くいかない。

 そんなわけで、手先な器用な人間の人海戦術に頼ることになる。

 一層を作るのに必要な人材と、歳月は、膨大で、巨大都市を建設するのと変わらない。

 能力によって、進捗速度が変わるので、一層作ることに区画を移動させ、

 最終工程までに調整し、人工知能を完成させてしまう。

 「いま、どの程度かね」

 「人工知能の集積回路は、326GHz ROM4000GB RAM400000GBになりますね」

 「一般向け量産型の賢者の石が、16MHz ROM8MB RAM1.6MBだから1000万倍だな」

 「なぜ、炭素甲網(グラフェン)の上にナノピンセットで集積回路を作ろうと思ったのやら」

 「それも、最優秀の職人で人海戦術とは、力技だな」

 「一個作るのに街を一つ建設する様な仰々しさだ」

 「それでも、先行投資としてやるべきですよ。そうでなければ、欧米に追い付かれてしまう」

 「世界最大の生産力と、世界最高の技術力があってやれる事かもしれないが、下手を打つと財政破綻だな」

 「目に見える軍事力より数倍も有益だと思いますよ」

 「だといいがな」

 「最大の利益は、人間の人工的な進化が可能なことでしょう」

 「進化か、他国民より豊かになれるのなら構わないが。他国民より強くなる必要があるのかね」

 「国外での居住者が増えていますからね」

 「まぁ 確かに」

 

 

 

 

 10月

 京和傘の下で、紅葉を楽しみながらお茶と和菓子を楽しんでいた。

 幕藩連合議会が、14歳以上の男子へのバラマキを増やす兆候があるらしく、

 世襲は戦々恐々 天下りは茫然自失 一般は喧々諤々

 実は、格差を広げるほど、富裕層の投資が増えるというのは、新自由主義の大嘘で、

 金融でバラマキが増えると、増えた社会資本を回収しないと、

 企業資本比率が逆転するので、設備投資、雇用、生産、販売努力を増やすことになる。

 逆にバラマキがなく、現状の比率が守れるのなら、財政狙いで世襲を味方に、天下りさせた方が得になる。

 既得権同士が結託して現状維持で市場を分け合っているだけでいいかな。

 しかし、14歳以上の男子へのバラマキが行われ

 既得権が社会資本の回収に失敗すれば、新興企業が社会資本を回収して成り上がる。

 まぁ おれみたいにね。

 ちなみに、おれ程度の、闇閨閥は、日本に五万といるわけで、潜在的な政敵の出現を恐れてる感じかな。

 国外コネクションの仲間たちは、現地資本をどうするのか思案のしどころで、

 現地資源を買って、日本に輸出しても、うまみは小さいし、

 かといって、投資先で失敗すると、足元をすくわれかねない。

 なので、国外資産を戻し、国内投資に振り分けるか。

 そのまま、国外投資を繰り返すか、思案のしどころのようだ。

 「アメリカが高層建築を増やしたいらしい。新規発注が来たよ」

 「アメリカは、国産で高層建築を建設できるでしょう」

 「国外発注なら、資源を輸出するだけなので紙幣がいらないからね」

 「国内発注すると、労働者に紙幣をばら撒かないといけないし、格差が縮む」

 「アメリカは、そこまでして金融支配体制を維持したいのかね」

 「人種がモザイクを作ってるし、一度、富裕層のうまみを得ると手放したくなるのだろう」

 「ドイツ系・黒人系・インディアン系の反発は?」

 「反発が強いから、日本に発注する気なんだろう」

 「如何ほど?」

 「高層建築1000棟ほど」

 「あははは」

 「湯水のように石油が出る国は羨ましい」

 「最近は、それほどでもないらしいけど」

 「じゃ なんで?」

 「いまのうちに床下面積を使った生産を増やしときたいのだろう」

 「そんなに格差を広げたいのか」

 「結局、アメリカが日本に負けないように、公共投資すると、労働者に金をばら撒くから格差が縮まる」

 「そして、格差を維持しようとすると、一定数を外国に発注して、格差を維持しないといけなくなる」

 「しかし、外国に発注できるのは、日本しかないジレンマらしい」

 「ふっ なにやってるんだか」

 「まぁ 日本人居留者の人質としての価値もあるのだろう」

 「またか・・・」

 

 

 

 

 

 11月

 兵器・武器弾薬工場

 国内用兵器を先に開発し、製造したとしても、

 安価で加工しやすい素材の輸出用の量産が速いし、数も増える。

 まぁ 高いけどね。

 それでも資源の多い国は、資源を売ってでも買うし、

 国防で自立したい国は、利権を切り売りしても日本製兵器を欲した。

 「易い素材でも、削るのは、ハイパーダイヤモンドを使っているのか?」

 「最終段階での仕事が速いので」

 「いま作ってるのは、メキシコ?」

 「はい、アメリカがM60戦車の配備を増やして、不安になったのでしょう」

 「ふっ 後期型97式でも勝てそうだけどね」

 「装備一式、新しく買い揃えてくれるのなら、助かりますよ」

 「メキシコ利権か。笑いが止まらないんじゃないか」

 「公共投資と設備投資ですからね」

 「奪われなければ、楽しいでしょうね」

 

 

 

 某工場

 液晶モニタ・液晶ディスプレイを映している。

 プロジェクターより小型だけど、

 未来のパソコンに近付けてる。

 まだ、機密扱いだけど、軍用は、流通させられそう。

 しかし、脳に人工知能を入れ、電子制御空間を展開するものに比べると見劣りする。

 大手術と、追尾記録がなければ、やりたいけど、

 当面は、これが軍の主流になるかな。

 

 

 

 

 

 12月

 珪炭社の工場の印と、同じ炭素甲線を製造している企業の印が日本地図に置かれている。

 大きく5社が争っているけど、抜きんでてるのは、珪炭社かな。

 同業他社とのゼロサム戦は、戦国時代のそれと似ている。

 22藩・1000万人長区画は、販売だけより、藩内・区内生産が税制で有利で、分散生産することの方が多い。

 もっとも、炭素甲線は、希少品で、幾ら高くても欲しがるわけで、22藩・1000万人長区画は、積極的に融資誘致させてくれる。

 しかし、他藩の支店は、人事権と経営が及びにくく、半独立に近い。

 代わりに規格権と、のれん代と、輸出調整権が大きいので嬉しいかな。

 まぁ 営業で取った支店が7割の輸出を取るのが習わしらしい。

 

 

 

 香織(24)が伸治(♂)を出産した。

 この世界に来て、何番人目の子供だろう

 とりあえず、綾波家と、時司家との縁談は、孫の代まで、避けるように言っときました。

 

 

 

 

 

 

  

 

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 おれ、 綾波 源司(あやなみ げんじ)  ⇒⇒⇒  時司史朗(ときつかさ しろう)

 ロゼ・ティーナ(76)   露瀬 統司(58)  露瀬 千夏(56)  露瀬 陽介(53)

 智子(74歳)  時司 頼経(55)  直衛(53)  美智(51)  雪妃(49)

 

 時司史朗(ときつかさ しろう)  ⇒⇒⇒  霧島 高雄 (きりしま たかお : 35歳)

 

 霧島高雄(35)  香織(24)   翔太(6) 慶太(6)  雅(2)  伸治(♂)

 

  

 

 史実    9341万人

 戦記    428万0358ku     5億9141万人

   日本  46万6088ku     1億7930万人

   瑞樹  92万5915ku     1億7189万人

   扶桑  171万7854ku     1815万人

   フィリピン 29万9404ku    1億1546万人

   ナミビア・インド洋諸島・イスラエル藩 86万1259ku   1億1445万人

      スペイン・ポルトガル国境 カディス 200ku

      ベネゼエラ トルトゥガ島 156ku

      コロンビア・ペルー・ブラジル国境 レティシア4500ku

      ボリビア・パラグアイ・アルゼンチン国境 ピルコマヨ4500ku

      ウルグアイ バラ・デル・シュイ 100ku

      メキシコ・グアテマラ国境スチアテ港 200ku

      チリ ファン・フェルナンデス諸島 182ku

    オスマン帝国領バルカン北部自治区100000ku

    オスマン帝国領コーカサス北部自治区156000ku

 

 

 

 

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第109話 1959年 『ブラウザ型VRMMOと、式神ゴーレムの黎明』
第110話 1960年 『進んだ科学は、魔法と・・・・』
第111話 1961年 『日本の政治・経済・軍事を亡くし、女子供・幼児化』