月夜裏 野々香 小説の部屋

    

聖書の謎 『ダニエル書編』

 

 

 

    知っている人は、知ってる、

    では、知らない人のために・・・

    ダニエルは、ライオンの穴に投げ込まれても無事だった人です。

    ほとんど省いて、ダニエルの夢の解読で預言の部分から始めます。

    新約聖書の黙示録が有名ですが、旧約聖書のダニエル書も黙示録に近い記述があります。

 

 バビロン王ネブカドネツァルよ、

 あなたの見た夢は、こうです。

 大いなる像があなたの前に立っていました。

 その像は大きく光り輝き、恐ろしい外観をもっています。

 その像の頭は純金、胸と両腕とは銀、腹とももは青銅。

 すねは鉄、足の一部は鉄、一部は粘土です。

 あなたが見ておられたとき、

 一つの石が人手によらずに切り出され。

 その像の鉄と粘土との足を撃ち、これを砕きました。

 こうして、金、銀、青銅、鉄、粘土は、みな共に砕け、

 夏の打ち場のもみがらのよう風に吹き払われ、あとかたもなくなり。

 その像を撃った石は、大きな山となり、全地に満ちました。

 

 今、その解き明かしを、王の前に申しあげましょう。

 王よ、あなたは諸王の王であって、天の神は、あなたに国と力と勢いと栄えとを賜い、

 ことごとく治めさせられました。

 あなたは金(王)の頭です。

 あなたの後にあなたに劣る銀(貴族)の国(共和制)が起ります。

 また第三に青銅(官僚)の国(法治国家)が起って、全世界を治めるようになります。

 第四の国は鉄(軍隊)のように強いでしょう。

 鉄は、すべての物を壊し砕くからです。

 鉄がこれらをことごとく打ち砕くように、その国は壊し砕くでしょう。

 あなたは、その足と足の指を見られました、

 その一部は陶器師の粘土(商人)、一部は鉄(軍隊)であり、分裂した国をさします。

 しかし、あなたが鉄と粘土との混じったのを見られたように、

 その足の指の一部は鉄の強さがある国でしょう。

 その足の指の一部は粘土のようにもろい国でしょう。

 あなたが鉄と粘土との混じったのを見られたように、

 それらは婚姻によって互に混ざるでしょう。

 しかし、鉄と粘土とは相混じらないように相合することはありません。

 それらの王たちの世に、天の神は一つの国を立てられます。

 これはいつまでも滅びることがなく、その主権は他の民にわたされず、

 かえって、これらのもろもろの国を打ち破り滅ぼすでしょう。

 この国は立って永遠に至るのです。

 一つの石(?)が人手によらずに山から切り出され、

 金(王)、銀(貴族)、青銅(官僚)、鉄(軍隊)、粘土(商人)の像を打ち砕いたのを見られたのです。

 大いなる神は、この後に起るべきことを王に知らされたのです。

 その夢は、真であって、この解き明かしは確かです。

 

 

     石って、なんでしょう。

     石が王国、特権寡頭、官僚国家、軍事国家、重商主義を滅ぼすのでしょうか。

     価値の低いものです、

     しかし、聖書では、石がよく出てきます。

     というか、かなり、重視されています。

     石は、キリスト教国家群でしょうか、

     庶民の民衆の民主主義でしょうか、

     それとも聖句でしょうか、

     いったい何が起こるのでしょう。

 

 

 わたしが見ていると、

 北方からの激しい風が大いなる雲を巻き起こし、

 火を発し、周囲に光を放ちながら吹いて来る。

 その中、つまり、その火の中に琥珀金の輝きのようなものがあった。

 またその中には、四つの生き物の姿があった。

 その有様はこうであった。

 彼らは人間のようなものであった。

 それぞれが四つの顔を持ち、四つの翼を持っていた。

 脚はまっすぐで、足の裏は子牛の足の裏に似ており、磨いた青銅が輝くように光を放っていた。

 また、翼の下には四つの方向に人間の手があった。

 四つともそれぞれ顔と翼を持っていた。

 翼は互いに触れ合っていた。

 それらは移動するとき向きを変えず、それぞれ顔の向いている方向に進んだ。

 

      人間のようなもの・・・は、人間の事でしょう。

      個人とちょっと違うのは、社会的な階層、地域、集団を背景にした意思と考えて良いでしょう。

      財団法人、社団法人、宗教法人などの法人みたいなものでしょうか、

      4つの顔は、4つの階層、地域、集団を表します。

      権力、軍隊、商人、地主でしょうか。

      4つの翼は、4つの自由・権利で人の手に支えられていると考えられます。

      法律、武器、資本、土地、

      翼が互いに触れ合っていたというのは、特権が結び付いていると考えられます。

      そして、代表の顔の向いている方向に動いて行くわけです。

 

 その顔は人間の顔のようであり、四つとも右に獅子の顔、左に牛の顔、

 そして、四つとも後ろには鷲の顔を持っていた。顔はそのようになっていた。

 翼は上に向かって広げられ、二つは互いに触れ合い、他の二つは体を覆っていた。

 それらはそれぞれの顔の向いている方向に進み、

 霊の行かせる所へ進んで、移動するときに向きを変えることはなかった。

 

     少し詳しくなりました。

     右が獅子、左に牛です。

     獅子は権力を現わし、牛は富を現わすのでしょうか。

     そして、代表の思惑に向かって進んでいきます。

     霊の行かせる所へというのは、集団全体の利害とか意思でしょうか。

     絶対王政、独裁といえど、トップが孤立して維持されることはないからです。

     貴族、官僚、軍隊、秘密警察、商人、地主など必ず特定の味方がいるはずです。

 

 生き物の姿、彼らの有様は燃える炭火の輝くようであり、

 松明の輝くように生き物の間を行き巡っていた。

 火は光り輝き、火から稲妻が出ていた。

 そして生き物もまた、稲妻の光るように出たり戻ったりしていた。

 

    今度は彼らの特徴です。

    燃える炭火の輝くようで、松明の輝くように生き物の間を行くなので、

    食事も灯りも不自由していないという事でしょうか、

    火は、光り輝き稲妻が出ていたなので、発電を起こせた時代という事でしょうか。

 

 生き物の頭上にある大空の上に、サファイヤのように見える王座の形をしたものがあり、

 王座のようなものの上には高く人間のように見える姿をしたものがあった。

 腰のように見えるところから上は、琥珀金が輝いているようにわたしには見えた。

 それは周りに燃えひろがる火のように見えた。

 腰のように見えるところから下は、火のように見え、周囲に光を放っていた。

 周囲に光を放つ様は、雨の日の雲に現れる虹のように見えた。

 これが主の栄光の姿の有様であった。

 

    主の栄光の姿は、権威がありそうです。

    サファイヤは青い石が一般的ですがダイヤでないこと。

    琥珀金は金に銀が混ざったモノで純金ではないのが注目です。

    完全な権威であればダイヤであり純金でしょうか。

    さて、火のように広がり、光を放ちます、

    しかし、光が雨の日の雲に現れる虹とは、清らかですが非常に弱々しいです。

    常に見ることができず、非常に稀に現れる光でしょう。

   

 

 わたしが見ていると、四つの車輪がケルビムの傍らにあるではないか。

 1つの車輪が1人のケルビムの傍らに

 また1つの車輪が1人のケルビムの傍らに

 それぞれのそばにあり、それらの車輪の有様は緑柱石のように輝いていた。

 

     ケルビムです。

     神はアダムとイヴを追放した後、

     生命の樹を守るためエデンの園の東に回る炎の剣とケルビムを置いたそうです。

     不完全な人類が求める生命の樹を得ようとするなら、

     回転する炎の剣とケルビムを突破しなければなりません。

     ケルビムのヒントは、4つの車輪。

     車輪は、六角柱の宝石、緑柱石のようなものが4つです。

     なんとなく、創作意欲がそそられます。

     生命の樹は人間の究極の夢、永遠の命、不老不死でしょうか。

     それとも欲望が集中する権力と富でしょうか。

     それとも高潔に全知全能でしょうか。

 

 それぞれの形の有様は、四つとも同じで、

 一つの車輪がもう一つの車輪の中にあるかのようであった。

 それらが移動するときは、四つの方向に進み、

 移動するときに向きを変えることはなかった。

 先頭のケルビムが向かうところに他のものも従って進み、

 向きを変えなかったからである。

 ケルビムの全身、

 すなわち、背中、両手、翼と車輪は、その周囲一面に目がつけられていた。

 ケルビムの車輪は四つともそうであった。

 それらの車輪は『回転するもの』と呼ばれているのが、わたしの耳に聞こえた。

 

    ケルビムの正体は、かなり異様です。

    車輪の中に車輪があるって、ベアリングですか?

    周囲一面に目が付けられていたという事は、視線が集まっているという事でしょうか。

    多くの人がみんな見てるモノがケルビムの正体という気がします。

    車輪以外にむかしから回転するモノといえば、地球でしょうか、

    かなりグローバルになります。

    もう一つ回るモノがあるとすれば “年” “月” “日” “時” です。

    車輪の中に車輪があるというのなら、時間でしょうか。

    時間が人の寿命だとしたら生命の樹は、不老不死かもです。

    あと、アダムとイブが食べて堕落したという善悪の知識の木も気になるところです。

    どんな実を食べたのでしょう。

    勧善懲悪は好きでないのですが、

    火の剣で塞がれているのは独り善がりで身勝手な正義かもしれません。

    利己主義によって、生命の樹に至る道が塞がれている可能性もあります。

 

 ケルビムにはそれぞれ四つの顔があり、

 第一の顔はケルビムの顔、第二の顔は人間の顔、第三の顔は獅子の顔、

 そして第四の顔は鷲の顔であった。

 ケルビムが止まると、車輪も止まり、ケルビムが上ると、車輪も共に上った。

 生き物の霊がその中にあったからである。

 

   さて、ケルビムが “時” だとすれば、人、獅子、鷲の性質もあるという事でしょうか。

   人が “時” の中で求めるものは、獅子の権力と鷲の自由でしょうか。

   生き物の霊がその中にあるという事は、人の欲望がそこにあるという事でしょう。

 

   さて、回る炎の剣を “利己主義” 、 ケルビムを “時 or 寿命” 

   だとすれば、人にとって、生命の樹に至る道は遠そうです。

   生命の樹は、ユダヤ神秘主義者によって、セフィロトの樹と呼ばれて研究されてます。

   さてさて、人は、回る炎の剣を “利己主義” 、 ケルビムを “時 or 寿命” を越えて、

   生命の樹に至る事が出来るでしょうか。

   どの枝を選択するかで、明暗が分かれそうです。

 

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 月夜裏 野々香です。

 2009年記念は、旧約聖書のダニエル書です。

 徒然に書きました。

 実のところ、どうなのでしょう。

 少し、創世記も少し触れましたが創世記編は書くのでしょうか。

 不思議な事にケルビムは創世記とダニエル書に記述されているのに黙示録にないです。

 「大ユウフラテ川のほとりにつながれている四人の御使を解いてやれ」

 が代わりに四人の御使が “年” “月” “日” “時” です。

 意図的にそうしてるのでしょうか、

 というか、誰がなんの目的で書いたのでしょうか、

 まったくもって、聖書は不思議な書物と言えます。

 

 

 

The mystery "Book of Daniel" of the Bible

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