月夜裏 野々香 小説の部屋

    

神がかり系 仮想戦記 『神籬の木仙』

 

 第42話 1962年 『金融ゾンビ帝国の野望』

 ゾンビは、飢えに支配され、人間を食い殺し、噛むことで、仲間のゾンビを増やしていく、

 その行動様式は、生きる屍で。

 生きた人間を殺すか、仲間のゾンビを増やすだけのだった。

 金融支配も利己主義と拝金主義という名の金融ウィルスに人間を感染させ、

 その行動様式も、生きた人間を騙し、奪い、殺して金を喰らい。

 生きる屍のゾンビを増やしていく。

 最終的にゾンビ同士で、共食いしていくことになる、

 通常の国は、ユダヤ式金融ゾンビが支配する帝国で、

 金融支配を守るためなら内外の国家要人を暗殺し、

 大量殺戮テロを計画し自作自演し、

 国民の生殺与奪権を奪って国家を支配し、戦争すら辞さない、

 アメリカの大統領でさえ、国権を掌握しているのか、疑わしいのだが、

 日本は、少々違った。

 才能さえあれば、個人が幸幣を製造して、売買することができ、

 幸弊の価値が低下すれば、

 別の木工製品を作って売るといった柔軟性を見せ、

 日本銀行の金融利権支配は、大幅に縮小し、

 列強と呼ばれる国々は、金融詐欺商品をもってしても、日本の経済浸透を困難にさせていた。

 なにより、日本で手駒となる幸幣を日本の木工細工師が生産し、

 ほかの国では、製造できないため、

 一時的に足場を築けても、すぐ幸幣で奪い返されてしまうからだ。

 

 

 とはいえ、日本でも幸幣を多く集めた者が有利になることに変わりなく、

 日本国内利権が国家と国民の敵になることは珍しくなく、

 国内利権の我田引水な抗争で歪なほど利権が細分化されることもしばしばあった。

 特定の利権集団が無用な貧富の格差と、ヒエラルキーを形成し、

 大多数の国民を犯罪や自殺に走らせ、

 格差を誤魔化すため、仮想敵国を必要とするなど、

 国際情勢において、変わらなぬ友となる国は存在しない、

 その時々において、時流を読み、

 昨日の友が敵となる時もあれば、今日の友が明日の敵となる。

 また、往々にして、同時系列で、敵味方が混在し、

 味方の中、敵の中で、利害が分かれるなど、混沌としている。

 一勢力の悪意で、他国全てを敵国と判断し、

 味方となるかもしれない勢力まで、敵に回す判断は愚かでもある、

 しかし、仮想敵国となる特性があり、

 次の敵対国家は、かの国の教科書に明確に書かれ、

 専横的な利権国家にあっては、経済的困窮を動機とし、

 経済白書に次の敵国が書かれ、

 印象操作により悪の国などと標榜されることが多いのである。

 

 

 欧米諸国は、日本の亜羅州をニュー・バビロンと総称していた。

 それは、バビロンに似ているからでなく、

 中東で、もっとも繁栄していたからにほかならない、

 武矢(ブビヤン)島 863kuは、最初、イラクとクェートに挟まれた小さな島で、

 平均標高1mほどの誰も住めないような砂州に過ぎなかった。

 しかし、中東諸国との貿易収益の一部が武矢(ブビヤン)島開発に投資され、

 島の外周を10mほどの高さ、数百mほどの幅で、巨大な防波堤が囲み、

 島の内側は、造成の成果で平均標高は3mほどになると塩害が消え、

 緑が島を覆っていく、

 日本人たち

 「久しぶりに来ると圧巻だな」

 「砂州に高層ビルを建てるなんて、日本じゃ 考えられないが」

 「日本列島より地盤が丈夫だからね」

 「それに高層ビルで日陰を増やさないと緑化がむずかしくなる」

 「まぁ 太陽が真上にこない限り影になってるくらいが丁度いいくらいだ」

 「そして、国防予算と変わらない予算が高層ビル建設の補助金で使われ」

 「日本全体で、毎年、100棟くらい建設され、さらに貿易収益の一部で緑化が進められている」

 「逆に言うと毎年、20万から40万人規模で高層ビルに異動している」

 「国防費の方が減ってる気がするのだが」

 「単価の違いでしょう」

 「しかし、大盤振る舞いだな」

 「それくらいやらないと、木工人口が増えて困る」

 「いや、負の資産の国債を発行せず流通通貨を増やせるなら幸幣がいいような気がするけど」

 「あははは、ライバル企業が増えるし賃金が高騰して困ってるんだが」

 「だけど、ゼネコンも増えてるじゃないか」

 「対価の一部は、現物の1軒になるからね」

 「意外と国債の対価で国債発行する紙幣の総量は増えないよ」

 「土地持ちが増えるな」

 「いや、規制と税制の関係で土地持ちが減って、一人当たりの床面積が増えるよ」

 「だから、よほど木工の才能がなければ、ゼネコンで働いた方が得だし」

 「老後は配当生活で、幸幣作りが得と思うだろう」

 「老朽化で壊れるときは、大騒ぎになるんじゃないか」

 「なるべく軽量で強靭な素材を使ってるし、ケーブル配線や水道は、丈夫なものを使ってる」

 「耐久年数は、軽く200年を超えるだろうし、地震が少ないところだと耐久年数は、もっと長い」

 「じゃ 日本と任那州の高層ビルは不利ってわけだ」

 「そういうこと、将来的には、国力を削ぐことになるだろうね」

 「まぁ それでも本気で建設するなら、元が取れると思うけどね」

 「しかし、よく水が足りるものだ」

 「チグリス・ユーフラテス水系の淡水も使わせてもらってるし」

 「船で水を運んでくることもあるし」

 「ビルが海水を組み上げて太陽光熱で淡水化してるから、まぁ足りてるよ」

 「だから、塩の生産も多い」

 「チグリスとユーフラテス川は、浚渫し過ぎて、海水が内陸まで上がって、やばいって聞いたけど」

 「イラクは内陸に大きな港湾を作りたがっていたから、最初から契約の範囲だったけどな」

 「それに緑化してるし、上下水道もしっかりしてるよ」

 「イラクとクェートとは、上手くいってるんだろうな」

 「まぁ 緑化事業で協力してるからギブアンドテイクの関係ではある」

 「ふっ 日本の隣国は、ギブアンドテイク以上のものを求めてくるから、そういうの聞くとホッとするよ」

 「朝鮮共和国は、相変わらずか」

 「国際貢献とか煩いよ」

 「他人の懐を当てにしやがって、国民に金をばら蒔けば済む話しだろうが」

 「権威と権力基盤が脅かされるのが嫌なのさ」

 

 

 

 ブラジル アマゾン川河口

 タンカー規模の日本製巨大浮き浄水施設が何隻も浮かんでいた。

 国際的な水不足に備えた施設で、同じ規模のものが各国の大河河口に建設され、

 タンカーが淡水を入れると北アフリカや中東諸国へ向かい、緑化に使われる。

 重油を運んだあとは、タンクに海水を入れて重油を取り除き、

 淡水を入れても農業用水に使える程度、洗浄されていた。

 巨大浮き浄水施設 “さるかに合戦”

 関係者たち

 「もっと、浮き浄水施設が欲しいな」

 「中国も河口に浮き浄水施設を置いて欲しいらしい」

 「なんで?」

 「飲料水が欲しいそうだ」

 「なんか、中国と関わるのは、微妙だな」

 「資源と交換なら悪くなかろう」

 「まぁ そうだろうが」

 「中国の河川は、化学物質や重金属が多そう」

 「長い目で見ると、地球環境は助かるよ」

 「そうだろうが、中国人が健康になると、なにか、国外に圧力をかけてくるだろうし」

 「無理難題を要求してきそうだからな」

 「陽華族と騎華族の利権にしたいらしいよ」

 「どんだけ、子供産ませたんだ」

 「一人で数十人とかいう話しも聞いたし、数百人って猛者もいたらしいけど」

 「もう、猛者っていうか。アホだな」

 「戦後は、男女比が回復してるから、陽華族と騎華族も減るだろう」

 「飲料水は、原亜州が進んでると聞いたけど」

 「あそこは低地で大河に挟まれてるからね」

 「大河って、内陸だろう」

 「内陸でも大河」

 「さすが大陸」

 

 

 

 租借地 ノルウェー・フィンマルク県(48618ku)

 1990年にノルウェーに返還する租借地で面積も広く、海外地で最良地といえた。

 緊急避難で、日本に租借されたもので、行政はノルウェー人が仕切っており、

 日本は、幾つかの利権を持ってるに過ぎない、

 都合が良かったのは設備建設と林業利権で、軌道に乗ると大きな収益になった。

 そして、南側のノルウェーより発展していた。

 日本の租借地は、ドイツ占領時代と、連合国の駐留負担を差し引いても発展していた。

 ノルウェーでは、米英駐留軍不要論も強かったことから、

 租借地返還後は、米英駐留軍を追い出し、ノルウェー軍のみの国防を目指し策謀していた。

 県庁

 ノルウェー人の代理人が数枚の幸幣を日本人に渡す。

 幸幣の真贋は、技工そのもので、

 木工12干支、通し番号の焼印など大した意味はない。

 むかしの1段1幸と、いまの1段1000幸が等価なのだから、

 品質と段数が価値基準の全てで、数字は意味をなしていない、

 幾つかの査定を通過すれば、誰が作ろうと関係なく、

 木工12干支と通し番号が焼印され本物として流通する。

 しかし、幸幣は植林から管理、伐採、加工にかけて複雑なマニュアルがあってはじめて組み上がる。

 つまり、神籬の正規ルート以外の参入は困難で、

 例え、木仙であったとしても、その辺の木を斬って幸幣を作ることなどできなかった。

 そして、この数枚の幸幣が不正規のルートでようやく作られた数少ない幸幣となる。

 日本人が受け取った幸幣を弄ぶ。

 干支も通し番号もなかったが出来は悪くなかった。

 「これが噂に聞いていたアメリカ製の1000幸ですか」

 「なんとか手に入れましたよ。苦労しました」

 「んん・・・少し無理してるが、流通させられる水準に達してる」

 「まだ、市場に出ていませんが、アメリカは、一段なら模造できるということです」

 「アメリカが市場に流していないのは、なにか、あるのかね」

 「アメリカは、免罪幣にする案。独自のアメリカ幸幣にする案。日本に売る案が混在してるようです」

 「しかし、最大の理由は、幸紙幣を製造できる木工細工師が、100人もいないことでしょう」

 「いま、アメリカで1000幸は、いくらで、取引されてたっけ」

 「いまは、12000ドルほどでしょうか」

 「幸幣が高騰してるというより、ドル紙幣を刷り過ぎてないか」

 「アメリカ中央域の田舎牧場主でさえ、幸幣で取引したがってる時代ですから」

 「免罪幣だと宗教戦争一歩手前って感じだ。あと、政府機関がどうして免罪幣を売れるのってなる」

 「アメリカ独自の幸幣だと、仮に特許料を得られたとしてもだ」

 「日本の幸幣と真っ向勝負になるな」

 「しかし、1段の幸幣は支障なくとも、2段、3段、4段、5段という上位幣がなく。アメリカは不利かもしれない」

 「いずれは、作れるのでは?」

 「アメリカが金融支配を放棄するとは思えないのだが」

 「一番、無難なのは、日本に売る案だな。幸幣に負けずに済む」

 「売るのは、幸幣に負けたことになるのでは?」

 「アメリカは、どうすると?」

 「幸幣の暴落で逆ざやをかけるのが目的なのでしたら、このまま有耶無耶にするかもしれません」

 「ふっ 相変わらずの嫌がらせぶりだな」

 「しかし、どういうルートであれ、技巧が水準に達していたら、幸幣として、流通してもいいだろう」

 「幸幣の真贋は、技工の水準しかないのだから」

 

 

 

 巨済島 (399ku)

 小さな島は、砂浜が埋め立てられ、高い堤防が島の全周を囲って朝鮮人の侵入を防いでいた。

 港の警備も厳重で、身分保証書の携帯は内地より厳しかった。

 基本的に日朝国交は断絶していたものの、

 鉄橋を挟んで国境になっており、

 釜山の米英ソ城塞都市と繋がっていた。

 アメリカ、イギリス、ソビエトとは、国交があって、物資の移動など行き来が盛んで、

 骨休みの白人観光客やビジネスマンは珍しくなく、

 悪いことにアメリカ籍、イギリス籍、ソビエト籍の朝鮮人も入ってくる。

 

 

 反日朝鮮軍第5列師団

 第5列は、歩兵が4列縦隊で行進することに由来し、

 目に見えない国外で活躍する潜伏部隊、

 あるいは、味方からも秘匿された部隊内部隊を指して第5列と呼び、

 平時・戦時を問わず、諜報、隠蔽、ミスリード、謀略、経済破壊、暗殺など、

 敵国要人や敵国民に圧力を加え、政策を誘導する内外両用の隠密戦力だった。

 現代は、4列縦隊が見られることが少なく、

 分隊でさえ、距離をあけた単縦陣で散開しつつ移動することから、本来の由来を喪失している。

 とはいえ、第5列が潜伏部隊を指していることに変わりなく、

 日本は、朝鮮人の第5列師団が存在し、絶えず反日活動を続けていた。

 活動の多くは、利権に取り入ることで利権同士の確執を広げて、国家意識を排し、

 利権中心の格差社会、貧富差別、地域差別を拡大させ

 日本人同士を利権戦争と貧富の格差、地域格差で憎み合わせ、

 国力を削ぎ、分割化させることを念頭に置いていた。

 早い話し、利権屋そのものであり、

 日本の権力層のために泥をかぶって、朝鮮半島に逃亡するのが役割だった。

 彼らは、隠蔽工作をしつつ、証拠を集め、日本の権力層の弱みを着実に握り、

 日本を転覆させるべく、暗躍している。

 無論、日本側も潰しの効く代理人を緩衝に使っていて、

 直接に脅されるような被害が及ばないようし、

 そういった利権屋を朝鮮人から陽華人に切り替えていた。

 どこかの飲み屋

 ヒソヒソ ヒソヒソ

 「仙堂さん。地上げしたくないニカ」

 「どうやるの?」

 「区画ごと嫌がらせして、追い出してみせるニダ」

 「お店とか。風評流して簡単に潰せるニダ。特に飲食店は簡単ニダ」

 「猫で出汁をとってるとか。髪の毛が入ってるとか。一斉に噂を流せるニダ」

 「んん、海外地と過疎地にタウン型高層ビルを建ててるし」

 「敷地面積税は、床面積税の10分の1だから、用地買収はむつかしくないんだよな」

 「もっと林業利権を強靭にできるニダ」

 「んん・・・あまり利権利権ってなっても日本を細切れにするだけだし」

 「利権に溢れた日本人の妬みを買うから総合的にマイナスになるんだよね」

 「か、囲い込みもできるニダ。中抜きするニダ」

 「土地に繋がる道路を封鎖したら罰金だし。悪質だと死罪だ」

 「・・・・」 ごっくん!

 「・・・・・」

 「・・・・・」

 「じゃ 身内を殺したくないニカ?」

 「いや、ないけど」

 「事故死も病死も自由自在ニダ。財産が増えるニダ」

 「あはははは、身内を殺してまで財産を増やしたくないが」

 「身内殺しは、請け負ってるニダ。妻とか、親とか、兄弟とか」

 「あはははは・・・」

 「正直言って、兄弟の子供でもいいから早く大きくなって手伝ってもらわないと事業を拡大できなくて困ってる」

 「そうニカ。残念ニダ・・・」

 「・・・・」

 「嫌になった妻とか、どうニカ? 若い十代の嫁に交換できるニダ」

 「いらん!」

 「そうニカ・・・」

 トボトボ トボトボ トボトボ・・・

 男は去っていく。

 「ったくぅ〜 やばい人たち過ぎる」

 「まぁ でも需要はあるらしいよ」

 「そりゃあるだろうが、あんまり、殺伐とした世の中は困るよ」

 「とは言っても、国籍変えて入り込んでくるからな」

 「困ったもんだ」

 

 

 

 アメリカ合衆国

 潰しの効く朝鮮人は、フィリピン戦争で憎まれ役を演じ、

 その対価でアメリカの市民権を得る朝鮮人が増えていた。

 アメリカ合衆国はアメリカ人がどんなに朝鮮人を嫌おうと、国益で朝鮮人を引き入れるよりなかった。

 しかし、テレビ広告が喧伝するところの国益は、特定利権を守るためであり、

 朝鮮人の特権階層は、見返りを得るため同胞を死地に送り込んだ。

 事実、フィリピン戦争は、アメリカの軍産複合体を守るためで、

 朝鮮人特権層がアメリカに避難地を確保したいため利害が一致しただけだった。

 ロサンゼルス コリンアンタウン

 「反日は金になるニダ」

 「戦争も金になるニダ」

 「アメリカで利権の味方して、地位と名誉と財産を手に入れるニダ」

 「ユダヤ人の真似して、アメリカの頂点を目指すニダ」

 「ついでに白人を味方に付けたら、ユダヤ人を滅ぼして、アメリカの大統領になってやるニダ」

 「そして、日本に核弾頭ミサイルを打ち込んでやるニダ」

 

 

 アメリカ国防省

 対木工12ギルド課

 世界中の御神木から採取した木切れや葉切れが集められ、研究が進められていた。

 「樹霊らしきものは、見つけた?」

 「いや、なにも・・・」

 「御神木と、普通の木の違いは?」

 「特にない」

 「バッサリ斬って、調べれば、わかるかもしれないが」

 「木工12ギルドを怒らせると、アメリカ林業が収益を失い兼ねない」

 「なにより国内の林業従事者を敵に回してしまうと集票が得られなくなる」

 「1000幸の複製に成功したあとで、それは、少々 問題ですな」

 「国内に樹霊を感じられるような人間はいないのか?」

 「敏感な人間はいます」

 「しかし、日本の木仙一族に劣るようで」

 「例の地縁祭は効果あるのだろうか」

 「あると聞いてますが、計測されてるわけではないので」

 「ドイツのジーンリッチは、わかりやすいがな」

 「ドイツのジーンリッチは、超人を目指してるように見えるが、人工進化を目論んでるような節もある」

 「一方、日本の木仙一族は、地球生命体といったガイア論に近いと思う」

 「ドイツが “優勢個体”なら。日本は “群れ” ですか」

 「まぁ どちらが正解か、わからないが、どちらとも追随できなければアメリカが負ける」

 「仙堂家と角浦家の孫に才器の相続は、見られるのか?」

 「はい、仙堂家、角浦家だけでなく、椎葉家と烏丸家の孫でも確認してます」

 「全員?」

 「いえ、木工細工で確認したものだけです」

 「才器の相続か、我々が求めてやまないものだが」

 「そうでしょうか」

 「そう思わないのかね」

 「才器が邪魔になって、別の才器が得られにくい可能性もありますから」

 「それもないことはないが、劣化してしまうよりいい」

 「意外と金持ちと貧乏人の組み合わせの方が、才器を相続しやすいのかも」

 「というより、彼らは、独自の方法で自分に合う樹霊の持ち主と結婚しているようだ」

 「木仙一族が閨閥グループに入らないのもそれが大きいらしい」

 「是非とも血縁を結んで、白人の木仙を得てみたいな」

 「誘惑はさせてますが、今のところ・・・」

 「身堅いのかね」

 「いえ、やはり樹霊を帯びた者でなければ才器は、相続できないのかと」

 「それなら、全力で、普通の木と、御神木の違いを見つけるべきだ」

 「何をするにしてもだ」

 「政治的、経済的、外交的にアメリカの損失にならないよう、お願いしたいですな」

 「それくらいわかってるよ」

 

 

 

 ドイツ

 48t級試作戦車が疾走していた。

 キングタイガーVが58t級だったことから10tほど軽量化されていた。

 携帯対戦車ロケットの発達と、ヘリコプターの性能向上していたため、

 重装甲より機動防御が有利と思われたからだ。

 「48t級ですか。次期主力戦車は使いやすそうですな」

 「防弾で不安ですが、運用力が増して、数を増やせます」

 「日本はどうです」

 「成形炸薬弾とAPFSDS弾に対抗する装甲に見込みがなくて、投げやりに開発されそうです」

 「アメリカはヘリコプターの運用を考えてるようですが」

 「対戦車開発の主筋を外すのも戦略ではありますね」

 「ええ、まぁ ヘリコプターは、こちらの方が進んでるような気はしますが産業の大きさで負けてます」

 「アメリカは、自動車の代わりでも検討してるのでしょう」

 「それはさすがに・・・」

 「アメリカは、石油の価値を上げるためならなんでもしますよ」

 「OPECに対する介入はえげつないでしたし」

 「石油を値上げする方がアメリカにとって有利な材料なのでしょう」

 「本音は自分だけ安く売れ、敵国には高く売れ、でしょう」

 「そういう国を強くすると、世界の富が奪われ、最終的に裏切られるでしょうな」

 「そうは言っても、自分だけ大丈夫と思ってる近視眼な資本家は、わからないでしょう」

 「確かに」

 「ソビエトのT62戦車とはどうでしょう」

 「ああ、まぁ 1対1なら楽勝ですよ」

 「しかし、ソビエト軍は、1対1で戦うつもりはないでしょうけどね」

 「なるほど、考え方の違いが大きいようだ」

 「ところで、いまの搭乗者はジーンリッチですか?」

 「まぁ ジーンリッチでいうなら1世代目ですよ」

 「一度、話しをしてみたいですね」

 「んん・・・どうしたものか・・・日本人はロシア人と仲がいいようだから」

 「あははは、仲のいいのは、木工産業の連中ですよ」

 「しかし、木工の上層部は、日本政府や軍需と、無縁じゃない」

 「そのへんは、是々非々ですよ。独ソ関係も改善されてる節がありますし。割り切れるものじゃない」

 「まぁ いいでしょ」

 「彼らは優秀なのですか?」

 「私が若い頃に比べ、目に見えてというほどではないですな」

 「老いると若かりし頃を美化してしまいがちになるものですよ」

 「「「あはははは」」」

 日独は互いに戦車を試作し、

 長所を集め、規格を合わせるなど、良い所取りの戦車を量産するようになっていた。

 

 

 

 木工12ギルドは、どこの国であれ、

 木材の価値を数倍に引き上げ雇用を創出し富をもたらした。

 幸幣の配分が受けられる権力層の協力者は少なくなく、

 雇用創出からくる支持も大きかった。

 木仙一族や神籬や木工12ギルドの代表が行くと、

 現地で王族のような対応を受けた。

 ソビエト連邦

 共産主義の宗主国で、資本主義国家の民間人が私兵部隊を擁していた。

 彼らの言う通り働くだけで原生林が飯の種になった。

 国軍でいじめ殺されることなく、真っ当に働いて生きていくことができ、

 家電や自動車など現代的な生活を送れる見込みも得られた。

 彼らがいなければ、当然、飯の食いっぱぐれとなり、

 家族が路頭に迷う結果になりかねない、

 そして、雇用を失うくらいなら祖国に銃口を向けることも厭わない、

 そういったロシアの若者たちが、その日本人を守っていた。

 ソビエトは、ブラジルと並ぶ林業国家で

 選挙で選ばれた議員は、ほとんどが親日だった。

 木仙一族がシベリアに寄ると、飛行船で巡航飛行し、御神木に印をつけ、

 御神木は伐採しないように石垣で囲い、神社のようなものを作っていく、

 御神木を見つけるのは、木仙一族の専権事項に近く、

 それだけでも神の代理人の様に扱われた。

 御神木を中心に神社が建設され、神社を中心に新興の村が作られていた。

 神社に畳敷きの大広間があった。

 “あきやまの〜”

 仙堂家と角浦家の次男が聞き覚えのある符丁と物音が気になり、広間が気になって覗き込むと、

 パチーン!

 並べられた絵札が叩かれて跳ね飛んだ。

 「・・・なんで、ロシア人がカルタしてるの?」

 「さぁ」

 「ロフトフ大佐。なんで、カルタ?」

 「KGBが百人一首で、木仙になれるかもしれないと言って」

 「それないから」

 「うん、ないない」

 「いや、絵柄とか、文章とか、音とか、秘密ありそう」

 「んん・・・あまり関係ないよね」

 「KGBで、そういう研究結果が出てますよ」  きっぱり

 「まさか、自分、やったことないよ」

 「木工12ギルドが百人一首を応援してましたし」

 「お子さんと、お孫さんがやってるのも確認してます」

 「そうなの?」

 「あ・・・たしか・・・聞いたことあるな」

 「天皇つながりで神社派閥と文部省と業者の癒着で左翼系を押し切ったことが、あるとか、ないとか・・・」

 「きっと、秘密があるのです」  きっぱり

 「あ、あの・・・」

 「いや、言っても無駄な気がする」

 「そうか?」

 「ドイツのジーンリッチ化で焦ってのかも」

 「なるほど・・・」

 “もろともに〜”

 パチーン!

 「あ・・・雪が降ってきた」

 薄暗い雲を見上げた。

 潰しの利く次男以下は、危険性の高い国外に出されることが少なくない。

 とはいえ、強力な護衛部隊を引き連れていることから不安は少ないが・・・

 「しかし、ロシアも樹霊を持ってる人間がいるんだな」

 「子供の嫁にしたいくらいのもいる」

 「美人になるぞ」

 「さすがに、まずかろう」

 「まぁ そうだけど、雇うくらいいいだろう」

 「その方が親日政治勢力で安定するだろうけどな」

 「逆に取り込まれないか、不安」

 「んん、ロシア人に木工細工の才能があれば木材の値段を上げられるかもしれないが」

 「もっとも値段を上げられる加工と細工は、日本でやってるからね」

 「木材だけだと半値以下だよ」

 「まぁ 林業同士の利害が一致するならいいがね」

 「大佐。この町より、北は集落がないのか」

 「はい、50km先まで無人の原野です」

 「人が住んでないと御神木があっても樹霊が人に及ばないよ」

 「誰が樹霊の影響を受けるかコントロールできないけど、樹霊を持つ人間は、国を安定させる」

 「本当ですか」

 「まぁ 人と大地の絆のようなものだから、ロシア人次第だけどね」

 「どの道、伐採路を伸ばさないといけませんから、警備村という形で検討してみましょう」

 「植林と管理と伐採は、マニュアルに沿ってやってくれよ」

 「わかっています」

 「そろそろ帰るか」

 「そうだな」

 「次は、いつ頃来られますか」

 「今度は、夏にしたいものだ。なるべく、林業地を増やしたい」

 「た、楽しみにしております」

 ソビエト将校は、敬礼した。

 

 

 

 木仁弥州 (28051ku)

 滑走路に並んだ富嶽のうち、スクランブル4機、待機18機、整備補給8機だった。

 そして、空中は、4機から12機が飛んでいる。

 そのうち4機の着陸が近づくと、4機がランディングコースに進入し、離陸していく、

   巡空哨戒攻撃機 富嶽

    自重38000kg/全備重量122000kg

    全長46m×全幅56m×全高8.8m  翼面積330u

    ロータリーエンジン350馬力16連装5600馬力 6基33600馬力

    最大速度820km/h  航続距離19400km

    20mm機銃4門   空対空ミサイル20基  空対艦ミサイル20基  最大20t

 長大な航続力と核ミサイルを搭載した攻撃機は、大西洋全域を射程に入れていた。

 ドイツも同じ規模の戦略爆撃機を保有し、配備していたが、

 両機の間で規格統一は行われておらず、そういった交渉もなかった。

 通常兵器の規格を可能な限り合わせても、

 戦略兵器の規格は、独自開発が暗黙の了解で、自然と線引きされている。

 大西洋では、木仁弥州のほか、瑞森市、苅武市、北斗市に航空基地があり、

 富嶽は巡航速度で30時間ほど飛ぶことができ、常に12機が洋上を飛んでいた。

 電子装備を更新するにつれ、

 哨戒半径と、哨戒距離と、探知個数と、レーダー誘導が向上し、

 ミサイルの破壊力と、命中精度と、射程と、速度などの性能が向上していく、

 一世代前の艦隊なら1機で大打撃を与えることができるようになると、

 兵器の量より質の向上が急務となり、

 軍需関連施設への投資が増えていく、

 軍需を支える生産基盤と社会基盤など総力戦に必要な産業も重要になり、

 全てを動かす人材の育成と配分と、

 地位や利権の新陳代謝や社会保障など全般も重視されていく。

 結局、国家に対する国民の満足度が国家を守り支える感情に繋がった。

 コクピット

 細長い機内に機材が所狭しと並べられていた。

 最初から長時間作戦を目的とした機体で、

 少ない乗員一人一人にファーストクラスほどの空間があった。

 椎葉次郎少尉は、角浦家の長女と結婚した椎葉家の出自だった。

 所謂、木仙一族の閨閥に当たるのだが、椎葉家はなんの力もない、

 幸幣で所得が増えてるのか、造幣効果なのか、

 タウン型高層ビルのムラ社会が形成しているのか、

 国家、官僚、財閥など国家権力に臆する者が減少している、

 しかし、虎の威を借りるなんとやらで、政官財に顔が効く角浦家の後押しがあるのか、

 木仙一族が怖いのか、各部署で気が使われてるのだろう。

 まともに審査されたのかもしれないが、時期外れに2階級ほど昇格している。

 それ以外のコネのない農村出の次男が、この歳で少尉になれるはずもないのだが・・・

 「艦隊より通信。標的艦に2発。命中しました」

 「80度の範囲で、200km。目標4つを自動追尾、ミサイル同時誘導2発を確認か・・・」

 「さすが新型火器管制装置。ECMをくぐり抜けて命中なら悪くないですね」

 「さてと、任務完了と。巡回しつつ帰投する」

 「今のうちに報告書をまとめておけよ」

 「はい」

 「椎葉少尉」

 「はい?」

 「なぁ 角浦家の長女と結婚した椎葉豊彦って、どんな人?」

 「従兄弟ですよ。まぁ 自分の方がいい男だと思います」

 「そうか、俺も、テレビで、ちらっと見た感じでもそんな風に思えたな」

 「ですよね」

 「どういう、角浦家は、どんな選び方してるんだろうな。あの長女は、目でも悪いのか」

 「豊彦は、分家で雑貨屋の次男でしたし。顔も頭も体力も性格も凡庸でしたからね」

 「それが逆玉ですから、椎葉家は、上へ下への大騒ぎでしたよ。急に親戚も増えたりね」

 「ふっ だろうな」

 「少尉は、将来、どうするのか」

 「葛城大尉。自分は、国軍に所属してることに満足しています」

 「そうか・・・」

 木仙一族と因縁があると、

 ほかの選択肢があると思われていると思われているのかもしれない、

 木仙一族は、他の閨閥グループに比べ、血縁の重用率が低く、恐ろしく淡白だ。

 というのは、縁組候補は、家族ごと抱え込むのに、一族は、放任に近い、

 それでいて、縁も由も利害も一致しない赤の他人を神籬や木工12ギルドに引き抜いたりする。

 普通は、身を粉にして働き、コメツキバッタのように忠誠を尽くすだけでなく、

 約束事をして、ようやく、手に入れる要席が、なんの脈絡もなく転がり込む。

 どうしてそうなったと聞いても、会ったこともないのに引き抜かれたのだから意味不明な人事だ。

 それが、木仙閥が、ほかのゼネコン閥や鉄鋼閥と違う印象を与え、

 樹木に人柄を教えてもらってるなどの風評に繋がる。

 単に下積みの経験や一般常識を貴重視してるのかもしれない、

 とはいえ、上官に気を使われると、閨閥の力が消えてないと気付かされる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 東京 国際連盟

 平安宮に主要国家の代表が集まっていた。

 「アメリカはフィリピンから撤収すべきだ」

 「フィリピンは、我がアメリカ国民を殺傷し、駐留アメリカ軍を攻撃したのだ」

 「だから、その件は、フィリピンが賠償すると言ってるじゃないか」

 「なんで、フィリピン人を殺戮してるんだ」

 「そうだ。そうだ。アメリカが悪い」

 「ちょい待て、世界のごく一部の地域を議題にするより世界経済について議論すべきだと思う」

 「はあ! 今回の議題は、フィリピン戦の終息だろう」

 「いやいや、日本は、義務である国際貢献を誤魔化すためにフィリピン戦争を持ち出している」

 「はあ」

 「そうある。日本は、国際貢献を誤魔化してるある」

 「はあ!」

 「そうニダ。日本は国際貢献と日朝国交正常化を誤魔化してるニダ」

 「はあ!!」

 「なに言ってんだ。今回の議題は、フィリピン戦だって言ってんだろう」

 「いや、枝葉を見て、森を見ず、はいけない」

 「日本が国際貢献すれば、きっとフィリピン戦争も終わるだろう」

 「そうニダ。日本が国際貢献して、日朝国交回復したらフィリピン戦争も終わる」

 「お前らがフィリピンから撤収すれば、フィリピン戦争が終わるんだろうが」

 「違う、日本が国際貢献すれば、フィリピン戦争が終わるのだ」

 「なんで、フィリピン戦争を終わらせるのに、日本が国際貢献しなければならないんだ」

 「日本が国際連盟の本部国だからだ」

 「そうニダ。日本は、国際連盟の本部国らしく、国際貢献するニダ」

 「ふざけんな」

 「さっさとフィリピンから撤収しやがれ、この侵略者が」

 「何を言う、先に攻撃仕掛けたのはフィリピン軍だろう」

 「そうニダ。フィリピン軍とフィリピン人は、サナトリウムで戦勝の傷を癒していた無垢なアメリカ国民を殺戮したニダ」

 「アメリカ駐留軍を攻撃したニダ」

 「フィリピンが悪いニダ」

 「」

 「」

 「」

 

 

 

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 月夜裏 野々香です。

 木仙一族も子供たちが独立して少しずつ増えてるかな。

 

 

   仙堂春和(56) × 山城美奈(52)

      仙堂一樹(34) × 仙堂(日吉)明美(30歳)  秋穂(11)  祐樹(8)  杏実(6)  

      仙堂智樹(30) × 仙堂(佐藤)七海(26)  慶人(7)  一颯(4)  明日香(1)

    烏丸彰人(32) × 烏丸(仙堂)加賀美(27)  佑都(7)  杏美(4)  直樹(1)

 

   角浦秋和(56) × 日向奈美(50歳)

      角浦芳樹(30)  × 角浦(伊達)早苗(26)  和樹(9)   拓海(6)  和美(3)

      角浦冬樹(27)   × 角浦(鈴木)和美(23)  亮太(6)  亮治(6)  由実(3)

    椎葉豊彦(38) × 椎葉(角浦)青葉(34)  和哉(11)  桂治(8)  結衣(6)

  

 

 

 

 近衛師団

 第01師団(東京)    第02師団(仙台)    第03師団(名古屋)    第04師団(大阪)  

 第05師団(広島)    第06師団(熊本)    第07師団(北海道)    第08師団(弘前)

 第09師団(金沢)    第10師団(漠砂州)    

 第13師団(姫路)   第15師団(亜羅州)

 第17師団(久留米)  第18師団(宇都宮)   

 第21師団(善通寺)   第22師団(木仁弥・赤道ギニア州)    第23師団(雲州・ビオコ島)

 第24師団(小倉)    第25師団(高田/仙台)  第28師団(原亜州)

 

 守備隊化

 第11師団(瑞森市)   第12師団(北欧道)

 第14師団(蝦夷市)   第16師団(熊襲市)

 第19師団(大連州)   第20師団(任那州)   第26師団(苅武市)  第27師団(大洋市)  

 

 

 

 1926年 巨済島(400ku) 済州島(1845ku) 鬱陵島(72.82ku)

 1926年 大連州(3462ku)

 1930年 任那州 フォンセカ湾 ニカラグア領地コシグイナ(400ku)

 1932年 任那州 フォンセカ湾(1200ku) 4カ国不戦条約により拡大

             ニカラグア(400ku)+ホンジュラス(400ku)+エルサルバドル(400ku)

 1932年 北欧道 カレリア地峡+フィンランド湾諸島 (6000ku)

             スールサーリ島(21ku)、ラヴァンサーリ、大・小チュテルサーリ島他

 1934年 任那州 中米7カ国不戦協定調印 (2400ku)

                任那。ニカラグア、ホンジュラス、エルサルバドル。

                     コスタリカ、グアテマラ、パナマ、

             フォンセカ湾(1200ku)  旧ニカラグア・ホンジュラス・エルサルバドル領

             旧コスタリカ領 ココ(瓜生)島 (46.6ku)

             ブリカ(中ノ鳥)半島 (753.6ku)  旧コスタリカ領(353.4ku)+旧パナマ領(400ku)

             旧グアテマラ(沖ノ浜)領(400ku)

 1935年 熊襲市 (400ku)  旧タイ王国領対マレー国境

 1936年 蝦夷市 (400ku)  旧チリ領

 1938年 漠砂州 (8万3860ku) 旧イタリア領リビア・ブトナン県

 1939年 租借地 エストニア・イダ=ヴィル県(3364ku)50年

 1939年 瑞森市 (400ku) 旧ブラジル・オランジュ域

 1940年 亜羅州 (4039ku)   中東アラビア海

        武山(むさん)半島  ムサンダル半島  800ku    旧アラブ首長国連邦・オマーン

        和蔵(わくら)湾    アル・ワクラ湾   800ku    旧サウジアラビア・カタール

        武矢(ぶや)島     ブビヤン島    863ku    旧統合イラク・クェート

        佳(けしま)島諸島              1576ku   旧イラン

            佳(けしま)島      ゲシュム島   1491ku

            良久(らく)島      ラーク島     49ku

            辺賀(へんが)島    ヘンガム島   36.6ku

 1940年 租借地 ノルウェー・フィンマルク県(48618ku)

 1941年 北斗市 北アイスランド西部の岬(400ku)

 1942年 任那州 中米8カ国不戦協定調印 (2800ku)

                任那。ニカラグア、ホンジュラス、エルサルバドル。

                コスタリカ、グアテマラ、パナマ、メキシコ

             フォンセカ湾(1200ku)  旧ニカラグア・ホンジュラス・エルサルバドル領

             旧コスタリカ領 ココ(瓜生)島 (46.6ku)

             ブリカ(中ノ鳥)半島 (753.4ku)  旧コスタリカ領(353.4ku)+旧パナマ領(400ku)

             旧グアテマラ・メキシコ(沖ノ浜)領(800ku)

 1943年 府穀市(800ku)  タイ湾フコク島(561ku)+(対岸231ku) 旧ベトナム帝国・カンボジア王国

 1945年 木仁弥(赤道ギニア)州(26034ku)+雲州(ビオコ)島(2017ku)  旧スペイン領

 1948年 グアヒラ半島   苅武市800ku      旧コロンビア領+旧ベネズエラ領の国境  第26師団

 1948年 グアヤキル湾  任那州 大洋市800ku 旧エクアドル領+旧ペルー領の国境  第27師団

 1948年 パラグアイ流域 原亜州3200ku      旧パラグアイ領+旧ボリビア領の国境  第28師団

 1952年 任那州 (8400ku)

        任那(1200ku)    フォンセカ湾  旧ニカラグア・ホンジュラス・エルサルバドル領 第20師団

        瓜生島(46.6ku)   旧コスタリカ領 ココ島

        中ノ鳥市(753.4ku) ブリカ半島   旧コスタリカ領(353.4ku)+旧パナマ領(400ku)

        沖ノ浜市(800ku)  旧グアテマラ・メキシコ

        蝦夷市 (400ku)  旧チリ領                                第14師団

        瑞森市(400ku)   旧ブラジル・オランジュ域                      第11師団

        苅武市(800ku)   グアヒラ半島   旧コロンビア領+旧ベネズエラ領の国境  第26師団

        大洋市(800ku)   グアヤキル湾   旧エクアドル領+旧ペルー領の国境    第27師団

        原亜州(3200ku)  パラグアイ流域  旧パラグアイ領+旧ボリビア領の国境    第28師団

 

 

 

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第41話 1961年 『人の国の金庫に手ぇ突っ込んでんじゃねえ!』
第42話 1962年 『金融ゾンビ帝国の野望』