月夜裏 野々香 小説の部屋

    

R18 魔法少女まどか☆マギカ 二次

『さいてぇ漢(おとこ)の参戦』

 

 第05話 『下条現也の愛のレッスン 1』

 政府が対敵生体機動小隊を編成し、積極的に魔女狩りを開始すると、

 魔法少女の暁美 ほむら、美樹さやか、佐倉きょうこは、結果以内に機動小隊を誘導するだけにとどまり、

 魔女狩りすることもなくグリーフシードを入手していく、

 しかし、グリーフシードでソウルジェムのケガレを取り除いてもソウルジェムは少しずつ曇り、

 魔女化の予兆を見せていた。

 

 

 グリーフシードは、孵化と同時に魔女を誕生させ、異空間の扉を開いて人々を迷い込ませる。

 無人機が先行して異空間に突入していく、

 現場上空にV22オスプレイ4機編隊(20人×4機)が急行し、

 AH1Wスーパーコブラ4機編隊が追いかけて到達する、

 異空間の広さは魔女の力に比例する、

 異空間が広ければ、ヘリごと突入し、

 空間が狭ければ完全装備の歩兵部隊のみ突入していく、

 魔法少女たちは、機動小隊の突入を見届けるとベンチに腰掛けた。

 「死傷者は、随分、減ってきたわね」

 「慣れてきたのかしら」

 「全滅は2回だけだから、ほとんど勝ってる」

 「この調子で行けたらいいけど・・・」

 「どうやら、国家規模で対応が図られてるみたいだね」

 ベンチの前に、それが居た。

 「「「・・・」」」

 「久しぶりね。きゅうべぇ」

 「最近、エネルギー収支が悪くて困るよ」

 「ご愁傷様・・・」

 きょうこがリンゴをきゅうべぇに放り、

 きゅうべぇは受け取ると食べ始める。

 ぱくっ ぱくっ ぱくっ ぱくっ

 「・・・まぁ マイナスじゃないから、構わないけどね。君たちも延命できるわけだ」

 「むかつくわね」

 「少女は、たった一つの願いを叶えるため魔法少女や魔女になりたがる」

 「どうせ、そうでしょうよ」

 「でも、きゅうべぇもマメね」

 「わたしたちを逆撫でするために定期的に会いに来るんだから」

 「あっ 気付いたみたいだね」

 「あなた並みの外道に教えてもらったわ」

 「下条少年か、僕に餌を渡すように入れ知恵したのも彼だね」

 ぱくっ ぱくっ ぱくっ ぱくっ

 「「「・・・・」」」

 「困るんだよね。営業妨害されると」

 「下条に手を出したら、吊るし上げてズタズタにしてやるからね」

 「残念ながら、彼は現実しか見てないからエネルギー源にはなりそうにないな」

 「それに君たちが魔法使いとして強くなれば強くなるほど、エネルギー量が増えるんだよ」

 「だから、先延ばしされても、それほど困らないのさ」

 「「「・・・・」」」

 空間が揺らぐと十数人の兵士たちが現れた。

 半分が重軽傷を負い、激戦だったことを物語る、

 救護兵部隊が負傷者をV22オスプレイに載せ、

 あるいは、臨時の医療バスへ運び込んでいく、

 少尉が敬礼し、グリーフシードをほむらに手渡した。

 「黒い宝石です」

 「確かに受け取りました」

 ほむらは専用の小箱に入れる。

 「中尉は?」

 「負傷しました・・・」

 中尉は頭から血を流して担架で運ばれていく、

 「「「・・・・・」」」 ごくん

 「・・・・」 ふら〜

 『だめよ。さやか』

 『で、でも・・・』

 『力を見せては駄目』

 「失礼します」

 「ご苦労様でした」

 「じゃ 僕は行くよ。忙しいから」

 「「「・・・・・」」」

 『後ろめたいわね』

 『そうだけど・・・』

 

 

 超常対策研究所 

 学校が終わると魔法少女たちは、アルバイトと称して第03資料室に集まる。

 下条は、黒板に絵図を描いていく、

 「ええと、きゅうべぇは科学技術の分野で進んでいるようだけど、感情が弱いと考えていい」

 「つまり、エネルギー資源を有してるのは人類の側であって、インキュベーターじゃない」

 「きゅうべぇは、魔法少女の力を対魔女戦に向けさせようとしている」

 「さて、そこで、この外向きに向けられていた考え方を変える」

 「君たちの魔法の力をソウルジェムとグリーフシードの解析と研究に向けさせる」

 「つまり、内向き、魂の内面に対して魔法を使うわけだ」

 「自分自身に魔法を使うの?」

 「ゾンビ体じゃないよ。魂のあるソウルジェムやグリーフシードに対してだ」

 「好都合なことに3人の魂は混ざってるから、可能だと思う」

 「でも、そんなことができるの」

 「魔法がエントロピーを超えるなら、100円を財布に入れると出す時、200円になる。そういうことだろう」

 「「「んん・・・・」」」

 「自分の魂を自分自身で都合のいいように変えることができるかもしれないだろう」

 「なので、みんなで禅寺に修行に行く」

 「「「えぇええええええ〜〜!!!」」」

 下条少年は、魔法少女たちに魔女を狩らせるより、

 エントロピーを超える魔力を魔法少女自身、内面に向けさせる。

 

 駐車場

 「じゃじゃあ〜〜ん!」

 「「「「・・・・」」」」 呆然

 見た目は軍用大型バス、中身は・・・

 「大型豪華サロンキャンピングバス、カッコ、寝台個室・トイレ付、カッコ閉じる〜♪」

 「これは・・・」

 「これ、まさか経費で買ったんじゃないでしょうね」

 「もちろん経費だよ」

 「これで、魔女狩りに行くの?」

 「だって、82式指揮通信車じゃ くつろげないでしょ」

 「そうだけどさぁ これ見たら機動小隊の士気が低下すると思うよ」

 「大丈夫だよ。これで巡回して、通報で機動小隊を呼ぶから」

 「まぁ 機動小隊をぞろぞろ連れて街中を回るのは非効率か」

 「でも孵化に間に合わない事もあるんじゃない」

 「機動小隊は、ヘリ部隊が主流になってきてるし」

 「魔女未満の使い魔の位置はだいたい、わかってる」

 「放っておくの?」

 「だって、君たちが魔女にならないためにグリーフシードが必要だから・・・」

 「「「「・・・・」」」」

 「それに秘密を守るためには、部外者が少ない方がいいからね」

 「でもいいのかなぁ」

 「きっと、君たちの苦痛を癒したい、僕の愛だよ」

 「個人的な動機を感じるわ」

 「でもまぁ 軍人がいると落ち着かないし、楽ではあるわね」

 「じゃ 禅寺に行く前に温泉に行こう」

 「仕事は?」

 「だって、グリーフシード腐るほど余ってるじゃないか」

 「「「「・・・・」」」」

 

 

 ベットの中で、

 裸の付き合いは、生々しく、心地よい、

 きょうこちゃんは、肌がさらさらして、ミント系の香水が気に入ってる、

 「下条って、愛とかどう思ってるの?」

 「愛? 愛って、性欲のことだろう」

 「えぇぇえええ〜 それって、なんか、やだな」

 「なんで? 俺がきょうこちゃんを抱きたい、きょうこちゃんは、俺に抱かれたい」

 「シンプルイズベストでいいじゃん」

 「ぅぅ・・・ほら、もっと、精神的な・・」

 「だから、こうやって・・・」

 ひしぃ〜〜〜

 「抱きたい、抱かれたいが精神でしょ」

 「もっと高尚な精神的な結びつきがあると思うけど」

 「ん? うん、入れたい、入れられたいね」

 「「・・・・」」 ぽっ

 「だから、男が抱きたくない、女が抱かれたくないって思うようになったらお終い」

 「利害が性欲以上になったらお終い」

 「抱きたい抱かれたいが目的じゃなくて、手段になったら娼婦と同じ」

 「まぁ 魔法少女は、わかりやすくて、即、具現化して魔女かな」

 「う、うそ・・・」

 「あのねぇ 魔女を特別な存在だと思ったら大間違いだよ」

 「魔女はベクトルの方向性であって、力の強さじゃない」

 「だから、99パーセント。女は魔女になっちゃうのさ」

 「・・・・」

 「だから、いまは、僕ときょうこちゃんは、純粋に抱きたい、抱かれたいが目的で相思相愛だよ」

 「あ、そう・・・」

 「まぁ 変に目移りせず、お互い嫌な部分に目を瞑ってね」

 「女の子は、余計な自己主張せず、真摯に男の言うこと聞いてれば魔女化しなくていいんだよ」

 「し、下条・・・自分の都合のいい事を・・・」

 「本当だよ」

 

 

 富士山を見上げながら混浴できるプライベート温泉がある。

 下条とさやかは、湯船に浸って、いちゃ いちゃ ちゅっ! ちゅっ! さわり さわり 

 「見晴らしいいし、なんか、最高の気分だねぇ」

 「そうね」

 「でも禅寺に行くのにこんなことやってていいのかしら」

 「僕は座禅やらないから・・・」

 「どうせ、そうでしょうよ」

 「ふっ」

 「なによ」

 「そういえば、さやかちゃんには、嫌われてたなって思ってさ」

 「もう、それ言わないで」

 「いまは、どうかな?」

 「・・・好き・・・」

 「ん?」

 「・・・好き・・・」

 「ん?」

 「・・・好き・・・」

 「ん?」

 「もう、いぢわる」

 「ふっ かわいいやつ」

 いちゃ いちゃ ちゅっ! ちゅっ! さわり さわり

 いちゃ いちゃ ちゅっ! ちゅっ! さわり さわり

 

 

 禅寺

 モズけたたましく鳴き、

 紅く染まった葉が風に散らされ、点々と置かれた岩や渦を巻く砂地に落ちていく、

 一際大きな岩から清水が流れ落ち、

 ししおどしの音が心を落ち着かせる。

 「まどか、無理に付き合わなくてもいいのに」

 「みんなと一緒に居たいから」

 暁美 ほむら  鹿目 まどか  美樹 さやか  佐倉 きょうこ

 『『『『・・・・』』』』

 

 

 バスの中

 まどかとさやかは豪華なソファでくつろいでいた。

 テーブルには女の子が好きそうな食べ物が並び、

 研究所の情報がスクリーンに流れていた。

 内容は半分もわからないのだが、研究所職員の知らない情報を握っており、

 重要な情報をお蔵入りさせていないか、監視する必要があった。

 「さやかちゃん、座禅の効果あったの?」

 「あったような、ないような」

 「効果あったら、ますます、下条君が強くなりそうね」

 「あの野郎・・・」

 「くすっ 少しはあったんだぁ」

 「んん・・・微妙にね」

 「よかった」

 「まどか、最近、きゅうべぇ見る?」

 「あ、ホテルの海岸以来、見てない。どうしたのかな」

 「まどかを勧誘するの諦めたのかもね」

 「そうかな」

 「なりたいの?」

 「なんか、わたし、なにもできないのに、いいのかなって」

 「いいんじゃない。でも下条のハーレムには入らない方がいいよ」

 「あははは・・・」

 「そういえば、まどかは、下条を嫌ってなかったっけ」

 「怖いけど、なんか、正直な人かなって」

 「欲望に正直なだけよ。おかげで、楽できるけど」

 「でも、さやかちゃんが、むかしより幸せそうで、良かった」

 「幸せに見える?」

 「うん」

 「まぁ 上条がひとみとくっついてもいいかなぁって思ってるけど」

 「下条君のおかげでしょ」

 「あんな、体だけが目的の男・・・」

 「さやか、良い体してるもの」

 「やだぁ〜 敢えて否定しない」

 「男って偉大なのね」

 「ちょ〜 ムカつくけどね」

 「わたしが頑張っても駄目だったものね」

 「うぅぅ・・・ごめんねぇ まどか、親友なのに・・・」 泣々

 「いま、きょうこちゃんの個室に行ってるみたいだけど、大丈夫?」

 「わたしの魂もきょうこちゃんのソウルジェムに少し混じってるでしょう」

 「だから、こうしてても少し感じちゃうのよね」

 「えぇええ〜〜〜!」

 「もう慣れたし、彼、タフさに欠けるけど、一生懸命だからいいかなって」

 「タフさに欠けるんだぁ〜」

 「だって、わたしたち、体力十数倍の魔法少女だもん」

 「頑張れるように魔法かけてるけどね」  (~ー~d) くすっ!

 「・・・・・」  (*^ ^*)

 「それとね。まどか」

 「ほむらのことだけど」

 『あの娘・・・・』 こしょこしょ

 ・・・・・・・・・・・・・

 ・・・・・・・

 「・・・・・」 じわぁぁ〜 涙々

 まどかは、別のソファで外を見てるほむらに駆け寄っていく、

 『余計なことを・・・』

 『苦労は報われないとね。ほむら』

 

 

 

 

 

 

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 月夜裏 野々香です

 どうやら、暁美 ほむらの苦労(第10話)は、まどかに知られたようです。

 そのためにネットワークを作ったのですが (笑

 ちょっとだけ、留飲が下がりました。

 座禅で魔力を内面方向に向けました。

 どうなっていくのでしょう。

 魔法少女戦隊は、心の癌化。魔女化を避けられるでしょうか。

 

 

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第04話 『厄病神 VS 死神』
第05話 『下条現也の愛のレッスン 1』