ガレージキットについて


ガレージキットとは?

「ガレージ」の意味は色々あり、「作業場」の意味からの転用で元々アメリカから来た言葉らしいのですが、「ガレージキット」という呼び名自体は日本で生まれたようで、その発祥は諸説あり今もってハッキリしていません。一般的には、万単位で生産されるマスプロダクツ的な模型(主に一般のプラモデル)に対し、個人・小メーカーレベルで数十〜千前後の少量のみ生産される模型を指し、本来は需要の問題から大手メーカーが生産しないマイナーアイテムを補完する意味合いのものでした。
 日本での登場は80年代初期で、その後徐々に発展していきましたが、業界のメジャー化や発展と共に、80年代末〜90年代には人気アニメやゲームの版権・キャラクターをメーカー各社が奪い合うような形での商品化競争が行われ、一時期のキャラクタープラモデル市場と同じかもっと酷い現象が起こっていました。最近では、アニメ・ゲーム業界の衰退に伴う“元キャラの商品寿命の短命化”も手伝って「売れる時期に売れるものを少量だけ売り切る」のが普通となっており、本来の意味でのガレージキットの在り方とは大きく変貌してきました。また、買い手側の価値観も昔とは変わつつあり、著名原形師の崇拝や特定キャラ・アイテムへの人気が集中し(以前からその傾向はありましたが)、人気品以外のものや、従来のアマチュア製作のガレージキットは売れなくなりつつあり、需給バランスに大きな偏りが出ています。
 近年、ガレージキットから派生したPVC(ポリ塩化ビニル)製の着色済み完成品が安価に生産できるようになり、買い手の目が肥えてきたこともありますが、同時に本来の意味での「組立て式ガレージキット」がどういうものか知らない人も多くなり、即売イベントでは売り手側と買い手側の意識のギャップによるトラブルも増えているようです。

 日本初のガレージキットは、ホビージャパン1979年8月号に掲載されたことで有名な山野純治氏の「1/35ロビー(禁断の惑星)」であったと言われております。材質はポリエステル樹脂で、透明フード部はヒートプレス成型によるもの。10数個ほどの生産に対し、その数倍の成型不良が出たという話ですから、その苦悩は今の基準では計り知れないものがあります。これは結局知人に配られただけで販売されることはなかったとのことです。
 この頃、模型製作に初めて「複製」という概念が出てきており、模型誌などの作例でも歯科技工用のレジンやポリエステル樹脂を使用した造形物が出てくるようになりました。その後、1980年代初頭からこれらの複製用の素材となるシリコーンゴムや二液混合型ポリウレタン樹脂が出回るようになり、独自のフルスクラッチビルド(完全自作)作品を複製するモデラーが出現しました。一部のマニアックな模型店などでは、大手メーカーがキット化しないアイテムをこの方法で複製し、店の常連客やあるいは会員等に密かに販売するところが出てきたのです。
 当初は当然無版権であり(というよりも、こういったアマチュアに毛の生えたレベルの製品が版権を取得するということ自体が考えられなかったし、考えもしなかった)、マテリアルの性能や製作者の好みもあり、アイテムとしては海外SFメカやモンスター・日本特撮の怪獣などが主流でした。この時代に製作を担っていた世代が1950年代後半生まれでしたので、その世代の人間(元祖オタク層というべきか)の原体験としての作品が主流になっていたと思われます。1982年頃から版権を取得して一般販売される物が増え始め、キャラ選択も従来カテゴリ(SF・怪獣)と共に、アニメ、ロボット、メカ、ヒーロー等、多種多様な商品が発売されるようになります。特に80年代中盤からはいわゆる「美少女フィギュア」が増え始め、この分野が注目されるようになったこともあり、現在に至るまでガレージキットアイテムの主流となっています(80年代初期、バンダイがガンダムの主要キャラを1/24でフィギュア化した「キャラコレ」というシリーズが生まれ、その他にも「うる星やつら」のラムがプラモデルという形でキット化され、イマイ、アオシマ、タカラ等もこれに倣い、自社版権作品のメカの外に小スケールのフィギュアをキット化していました。その他に有名どころでは、80年代中期にはツクダオリジナルから、ワックスに近い質感のビニル系素材?で作られた無着色大スケールの「ジャンボフィギュア」というアニメキャラの美少女フィギュアシリーズがリリースされていました)。
 80年代後半から90年代前半までは専業メーカーも増え隆盛を極めましたが、購買層の主流となっていた模型人口の減少、食玩やPVC製塗装済み完成品の普及などによって徐々に市場は縮小していきます。メーカーも完成品を主力にしたり現在はキット自体を取り扱う小売店も少なくなってきました。ガレージキットはこの先どこへ向かっていくのでしょうか?


ガレージキットイベントについて(アマチュアガレージキット)
 模型店・メーカーが扱う他に、本当に個人レベルで製作されてきたガレージキットというのは古くから存在し、小規模な各地のイベント、あるいは趣味のネットワーク(というか交流)の個人レベルでは頒布されてきました。しかしそれを専門とした全国レベルのイベントは80年代前半にはまだ皆無だったのです。同人誌には中心核となるイベントである「コミックマーケット」が既に存在しましたが、ガレージキットにはそれがありませんでした。そんな中、1985年1月にゼネラルプロダクツ(※)主催によるガレージキット即売イベント“ワンダーフェスティバル”が開催され、その後も夏と冬の年2回、アマチュア・プロを交えたガレージキットの祭典として発展していきました(ゼネプロの廃業に伴い、1992年夏からは主催が海洋堂に継承)。それに続く形で、企業、個人主催のイベントが生まれては消え現在に至っていますが、アイテム飽和やガレージキット人口の減少と共にその内容は変質し続けています。
 初のワンフェス開催から現在までの間、アイテム嗜好の変化、アマチュアとプロが混在することによる「版権問題の表面化」と当日版権制度の確立、完成品の台頭と組み立てキットの衰退、ネットオークションの一般化に伴う転売人の増殖など、様々な問題が表面化してきましたが、それとは別に参加人数は増え続けているという逆の現象も起きています。イベントの種類と概要については、こちらを参照してください。

(※)ゼネラルプロダクツについて
 1981年に大阪で開かれた第20回SF大会「DAICONV」の運営メンバーであった岡田斗司夫、武田康廣(現:ガイナックス取締役統括本部長)らを中心に、1982年に大阪で設立されたSFショップ。SFグッズの他に、岡田の趣味と思われるNASA関連グッズなどを取り扱い、同時にガレージキットの製作・販売も行っており、海洋堂と共に日本のメジャーガレージキットのパイオニアとして知られていた。当初は大阪が拠点だったが、後に東京に進出する。80年代のアマチュアフィルムメーカーとして有名なDAICONFILMの活動母体であり、1984年末、映画「王立宇宙軍」製作のために兄弟会社としてガイナックスが設立される。その後、活動中心がガイナックスに移行し、詳しい事情(本当のところ)は不明だが、1992年3月を持って、ガイナックスに統合される形で廃業した。


ガレージキットの種類について
 ガレージキットはその特性上、低コストでの少量生産となることから、通常のプラスチックモデル(スチロール樹脂製)とは異なる素材が使用され、組立てには「相応の技術」と「素材に対する知識」が必要とされます。ここではその主な素材と製法について簡単に説明します。


レジンキャストキット
 初期はバキュームフォーム、メタルキットに対し「プラキット」などとも呼ばれていた。創生期から現在まで、ガレージキットの主流はこれである。原型をシリコーンゴムで型取りし、出来上がった型にレジンキャスト(主にポリウレタン樹脂)を注型して複製する方法で、原型に極めて忠実な複製品が出来、ウレタン樹脂自体の加工も容易である。製法としては、個人製作の主流となっている手流し成型、量産品の主流である遠心成型、専用装置によって減圧状態で注型する真空成型がある。型がシリコーンゴム製であるため安価に作れるが、量産に対する耐久性がない為、一つの型から生産できるのは数十個程度。しかも生産はほぼ人の手で行われることから、単価が高くなるのが欠点。
 材料となるポリウレタン樹脂は、柔らかく、ある程度の弾力性もあり切削・加工性に優れ、スチロール樹脂に較べて熱にも強く(つまりモーターツールでの加工が容易)、耐薬品性も強いなど長所が多いが、通常の模型用塗料が定着しない為、塗装前の下地処理が必要なこと、注型時の初期収縮の他、溶剤成分の揮発により長年に渡り収縮していくという欠点がある(場合によっては収縮による変形の為、接着面・塗装面がヒビ割れ・剥離を起こしたりする)。ウレタン樹脂はラッカーシンナー系の溶剤には侵されない為、組立てに通常のプラモデル用接着剤は使用できない。その為、瞬間接着剤かエポキシ系接着剤を使用するが、経年劣化や耐衝撃性から一般にはエポキシ系が推奨されているようだ。
 近年は派生品ともいえる「PVC製完成品」に押されつつあり、ガレージキット市場の縮小と共に、レジンキャストキットの生産から撤退しているメーカーも多い。

レジンキャストキットの主な生産方法
レジンキャストは液体状で型に流し込み、その流れ方は重力や大気圧などに左右される為、どうしても細部に空気を巻き込んで“気泡”が発生する。色々な成形法があるが、これは気泡発生の抑制(脱泡)とパーツ精度、またはそれに見合ったコストなどから選択される。レジンキャスト注型は、基本的に「気泡発生との戦い」である。
手流し成形
 その名の通り、シリコーンゴムの型に手作業で樹脂を流し込む手法で、アマチュアガレージキットの製法の主流。パーツの上部にゲート(湯口)を設けるトップゲート法と、パーツとは別にゲートを設け、パーツ下部から上部に向けて樹脂が流れるように型を作成するアンダーゲート法がある。
 トップゲート法は、単純に上部に設けた湯口からパーツ部に直接樹脂を流し込む為、余分な流入経路のない分、型を小型に出来、使用する樹脂も節約できるという利点があるが、端部や細かいモールド部に気泡が溜まりやすいという欠点があり、よほどシンプルなパーツでなければ上手く行かない場合が多い。
 アンダーゲート法は、パーツ部の横等、別に設けた湯口から樹脂を流し込み、樹脂がパーツ下部から上部にかけて上昇するような形で型を作成する方法。流し込んだ樹脂の重量で流れるのと、樹脂が内部を上昇する際に型に内面を伝う形になるため気泡が出にくいという利点がある。成形品では不要となる湯口や流入経路の分も樹脂が必要となるが、トップゲートと較べて失敗が少なく、上手く作れば気泡のほとんどない成形品を作ることも出来る為、現在はこちらが主流となっている。ただし、型内部を樹脂が上昇する際の「圧力逃げ」となる「空気抜け」経路が必要だったり(これはトップゲートも同様)、型の大きさによっては注型途中で樹脂が硬化してしまうこともあるので、ものによっては硬化開始が遅めの樹脂を使ったり、型自体を樹脂が上手く流れるように作らなければならない。
 どちらの手法でも、原型の製作段階から型を考慮したパーツ分割を考える必要があり、上手く生産できる型を作る為には、トライ&エラーの繰り返しと経験が必要である。


遠心成形
 パーツを内側から外側に向けて放射状に配置した円形の型を作り、中心部にゲート(湯口)を設けて回転台上に設置し、注型時に型を回転させることにより発生する遠心力で脱泡する方法。型の作りによってはパーツの特定部所に気泡が寄ったり、遠心力による型の歪みから成型品に影響が出ることもあるので、型の作り方には熟練した技術と経験が必要とされる。

真空成形
 真空成型機と呼ばれる小型減圧室と真空ポンプを持った機械を使用し、室内が減圧の状態で注型し、大気圧に戻す際に発生する型内外の負圧を利用して型の細部まで樹脂を行き渡らせる成型法。原理上気泡が発生せず、極めて精度の高い成形品が作れるが、型自体の材質や作りが特殊となり(型上部に「樹脂溜り」を設けるか、それを設けられる構造にしなければならない)、製品の容積以上の大量の樹脂を必要とする為、コスト高となってしまう。また真空成型機自体が、この手の用途に適した小型のものでも数十万という価格で、一般人には手が出ない(中には個人で所有してる強者もいますが)


ソフトビニールキット
 略称で「ソフビ」とも呼ばれ、その歴史は古く、怪獣人形や幼児用玩具の素材として1960年代からあった。製法上、細かいディティールの表現は難しいとされていたが、1984年よりビリケン商会がソフビ製の海外SF映画のモンスターのリアルフィギュアを次々にリリースし始め、この素材でもリアルなディティールの表現が可能であること示した。その後、他メーカーも次々にこれに続き、怪獣・アニメフィギュア・ロボット・メカ等、ガレージキットとして存在するほとんどのジャンルのものが発売された。
 製法としては、原形を製作後、これを型取りしワックス(蝋)に反転。ワックス原形に電極をセットし、金属メッキ槽で蝋原形にメッキを施こす方法で、ある程度の厚みのある金属製雌型を作成し、完成した型を熱することで内部のワックスを溶かし出す。出来上がった金型に、ソフビゾルと呼ばれる熱硬化性塩化ビニル樹脂を流し込み、これを熱することで型内部にソフビ皮膜を形成し、中空の成形品として取り出す。一次原形からワックス原形→完成品に至るまでの過程で元の大きさから10%ほど収縮する為、最初からソフビ用に原型を作る場合はそれを考慮しなければならず、独特の経験と勘が必要とされる。
 金型が比較的安価に製作でき、生産性も良いことから価格を同スケールのレジンキャストキットの半分以下に抑えることが出来、80年代末〜90年代半ば頃まで安価なガレージキットの主材料として普及していた。しかし中空構造ゆえに経年で歪んだり、フィギュア等は軽すぎて自立できない等の問題があり、組む前に脚部に石膏やレジンキャスト等を内部に流し込み形を固定、重量を増やすのが一般的である。柔らかく加工しやすいが、パテ等の下地素材の食いつきが悪いことや通常の塗料は乗らないため、専用塗料・もしくは専用サーフェイサーで下地処理を行うことが必要とされる。
 組立て前に湯口の余剰分を切り取らずに「中性洗剤を加えたお湯で煮込む」ことにより脱型時の歪みの修復・離型剤落としを行うという独特の前準備が必要。組立てにはレジンキャスト同様プラ用接着剤は使用できないが、瞬間接着剤との相性が最も良いとされている。
 90年代後半以降、市場の縮小と完成品市場の拡大によりガレージキットの販売数が減少し、少量生産ではコストに見合わないためかキット状態のものはほとんど姿を消した。なお、パイオニアたるビリケン商会は現在も和製怪獣などを中心にソフビ製キット・完成品を販売しており、その完成度・品質は非常に高いと評判である。


インジェクションキット
 インジェクション成形(射出成形)とは、熱して溶かしたプラスチックを圧力をかけて金型に注入してパーツを成形する方法で、いわゆる「プラモデル」の作り方である(通常「射出成型機」と呼ばれる大掛かりな装置が必要になる)。金型自体、何万個もの生産に耐える為に非常に頑丈に作られ、製作には相当なコストがかかる(数千万円から場合によっては億単位)。それでもブーム時には多くのガレージキットメーカーが主にロボットやメカ等でこの分野に参入したが、金型自体の所有権がメーカーに無かったり、コスト低減の為の色々なカラクリがあったようである。
 その他に「簡易インジェクション」というものがあり、少量生産限定で耐久性を犠牲にし、通常の素材ではなくアルミ系軟質金属や樹脂等で金型を作る手法がある。この場合コストは下がるが(通常金型の数分の一で百万円レベル)、型の耐久性や生産性、パーツ精度は著しく低くなる(1000〜2000ショットで型寿命が尽きる場合もある)。この手法は東欧製のマイナー航空機モデルに多く、本体をインジェクション成形し、細かいパーツはレジンキャストかエッチング・メタルで成形されるものが多い。
 専用機械や設備が必要となるインジェクションキットを「ガレージキット」と呼んで良いのかどうか判断が難しいが、かつてガレージキットメーカーが出していたキットに関しては、インジェクションキットに関してもガレージキットとして扱われていた(中にはウェーブのように模型メーカーへの道を進んだ会社もある)。

メタルキット
 スズを主成分に、アンチモン、鉛等を加えて作られた“ホワイトメタル”という合金で成型されたキット。元々欧州では古くからあり、艦船モデルなどを粘土型で複製したりしていたようである。低音で融解することから、レジンキャストと同じくシリコーン型を鋳型として注型して作られる。金属としては柔らかくて加工しやすく、独特の金属感があり塗装しなくても磨くだけで鑑賞に堪えられるものが出来るため、ガレージキット黎明期には全メタル製の置物のような小スケールキット&完成品が多数あった。だが材料自体が高価で商品単価が高くなることと、製法上、量産性が低いことから全メタル製のキットは次第に姿を消し、ホワイトメタルはレジンキャストキットなどの補助部品用(強度・重量・質感などから金属である事が必要なパーツなど)として使われることが多くなっていった。現在でもミリタリー系の分野ではメタルフィギュアが存在し、その道ではそれなりの地位を築いているようだ。組立ての際の使用接着剤はレジンキャストに準じるが、金属素材ゆえ、物や接合部位によってはハンダ付けでの接着が可能な場合がある
 また欧州では、1/43スケールのレーシングカーが人気だが、これらの組み立てキットはレジン製もあるものの、主流は未だにメタル製キット(というかメタルを中心とした複合素材)である。
 日本の大手メーカーでも、タミヤが1980年に「ホワイトメタルシリーズ」と称して、1/35でドイツ7.5cm軽歩兵砲と、アメリカ75mm榴弾砲歩兵砲のキットを発売したことがあり、当時のタミヤニュースに、ホワイトメタルの特性と海外での歴史などを説明した記事が掲載されていた。


バキュームフォームキット

「バキュームフォーム」とは、専用の装置を使い、原型となるオス型に熱して柔らかくなったプラ板(通常のスチロール樹脂の他に塩化ビニール板の場合もあり)を押し当てて、原型とプラ板の間の空気を真空ポンプで吸引することにより密着させ成型する方法で、いわゆる“ヒートプレス法”の一種である。略称で「VFキット」と称されることもある。バキュームフォーム自体の生産器具が安価で(小規模なものは、木枠やシール剤等の汎用品の応用で製作出来、他に電熱器と真空ポンプが必要な程度)、材料も基本はほぼプラ版であるため、製品を安価に生産できるのが長所。短所は、製法上、複雑な形状や細かいディティールを出すのが難しいことで、更に細かい部品等、バキュームフォームで成型不能な部分は他の代替品を必要とすることもある(多くはメタルorレジンキャストパーツを併用)。組立てには、パーツ切断面の擦り合わせを行いながらの微調整が必要など、相応の技術を要するという難点もある。かなり古くから海外の航空機モデル等で存在し、1970年代にはこれらの輸入品をマニアックな一部模型店で既に扱っていた。
 初期の名作として知られている「1/72JETビートル(ウルトラマン)」(1982年にゼネラルプロダクツ発売)はバキュームフォームキットだった。同年に発売された海洋堂初の版権取得キットも、バキュームフォームによる「海底軍艦・轟天号」だったが、これは艦橋やドリル等の一部パーツにレジンキャストを使用した複合キットだった。
 なおこの技術は一般的なもので、日常で目にするものでも、卵パックやプラ製弁当パック、プラコップにコンビニのおでんの蓋など、樹脂版をプレスで「モナカ成形」するのはこの手法が多い。



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