ハルヒバニー ギターのディテールアップ(その4)
怒涛の金属工作(ペグ編)
次は結構面倒なペグ周り。
ケガキ針で寸法取りするのはピックアップの時と同じですが、今度は2mmの真鍮板から。
何せ断面が、先細りで中央に凹みのある独特な形をしてますので、極厚板から削り出すしか方法が無いのです。
次は結構面倒なペグ周り。
ケガキ針で寸法取りするのはピックアップの時と同じですが、今度は2mmの真鍮板から。
何せ断面が、先細りで中央に凹みのある独特な形をしてますので、極厚板から削り出すしか方法が無いのです。
切り出しはこんな感じで。
最初の段階では、全て一体で結構大雑把にやってます。
2mm厚板の真ん中に、軸となる1mm真鍮線を植える為の穴を開けている所。
最初から小口に切り出してしまうと、万力で固定するのに何かと不都合なので、最初は大雑把に切った訳です。
穴あけ完了後、小口切りしたら1mm真鍮線をハンダ付けし、後はひたすら削り加工。
写真で一番右側のがほぼ完成状態。
真ん中の窪みが結構難物で、丸棒ヤスリとリューターを駆使する必要がありました。
今回、初めてゴム砥石なる物を使ったんですが、コレは非常に便利。
削りと荒研磨が同時に出来るので、金属加工の幅が広がります。
お次はヘッド側に埋める糸巻きの加工。
ベース?部分は見ての通り、2mmと3mm真鍮パイプを組み合わせた物。
両者をハンダ付けしたら、リューターと平棒ヤスリで外側を2.5mmに削り、内側の穴はドリルで1.2mmに広げます。
糸巻き部分の材料は1.2mmの真鍮釘から。
1.2mmと謳ってますが実際には若干太いので、リューターとヤスリで正確に1.2mmに加工したら弦を通す穴を0.5mmで開け、頭の部分をヤスリで加工。
ただしこの工作、方法そのものは簡単なんですが、釘自体結構偏芯しているのが多いので数を作って選別するハメに。
糸巻きの部分、パーツを良く見ると根元に六角ナットらしきものが・・・。
でもこんなサイズのナットなんかある訳ないじゃない、と思っていたら、意外な所にありました。しかも手持ちのストックで。
さかつうの六角フランジ、これがジャストサイズなんですな。
しかしそのままでは当然使えません。そこで・・・。
糸鋸で二分割。
根元?の薄い所を拝借しよう、という訳です。
切断治具として芯に通しているのは1.2mmのドリル刃。
(刃物鋼なので、糸鋸ではそう簡単に切れません)
端にマスキングテープ巻いてあるのは脱落防止。こうしないと最後の最後でポロッと落っこちますので・・・。
ペグ周りのパーツで最も難産だったパーツ。
ヘッドの裏側に付くんですが、形状の複雑さ故に一度は諦めかけた事も。
でもペグを金属でやったのにココがレジンのままでは片手落ちなので、意地で形にしました。
素材は2mm&0.8mm真鍮板と真鍮釘、そして極細真鍮パイプから。
製作中は余裕ゼロだったので、製作中の写真が無いのはご容赦を。
組み立てはこの通り、まずはヘッドに埋め込むパーツから。
寸法を現物合わせで出しているので、見ての通りどこにどのパーツが付くか管理しておかないと大変な事に。
表側が出来たら次は裏側。
ポロッと取れると悲しいので、接着は全てエポキシ系を使用。
組み立てが夏場なので、30分硬化型を使っても実質作業時間が半分位しかないのが厳しい所。
完成したペグ周りがコレ。
ペグの角度はバラバラにしておくのは言うまでも無いでしょう。
でもこうして見ると、弦張ってしまえば根元の六角ナットは見えなくなるんですね、あははは・・・。