いちにちめ

入国前

ハウステンボスに入国(ハウステンボスでは、入場のことを「入国」というのだ。)する前に、本日の宿泊先に立ち寄り、荷物を置いていくことにする。
本日の宿泊先はホテル日航ハウステンボス。ハウステンボス敷地に隣接した、6階建てのホテルである。
レジストレーションの順番を待っている間に、ベルのおにーさんが「どうぞ参考に」と、スタッフ手作りのお勧めルートマップをくれた。
むむむ、なかなかやりおる。

左上(青いの):ガイドマップ
右:ホテルスタッフお手製のコースガイド
左下:入場券(パスポートとパスカード)

チケットを購入する。ハハの身障者手帳を見せたら、2人分が半額になった。
パスポートはプリペイドカード方式。表にはエッシャーのだまし絵がかかれている。
ゲートを通過、跳ね橋を渡って、いよいよハウステンボスのメイン部分に入っていく。


キャナルクルーズ

ガイドブックである程度の知識は入れてあるものの、「国内」がどんな感じなのか、どのくらい広いのかがよくわからない。
まずは周りからぐるっと見てみようということで、キャナルクルーズに乗り込む。
キャナルクルーズは、出入国口のあるブルーケレンから、ハウステンボスの中心、シンボルタワーのドムトールンを通って、またブルーケレンに戻ってくるという1周約25分のコース。ドムトールンでの途中下船もできる。
船は水上バスをぎゅぎゅっと小さくした感じ。内装には木が多用されていて、シック。
アナウンスのテープにあわせて、周りの景色を右、左…と見ているうちに、ドムトールンに到着。


カタルニア

ドムトールンに到着した時点で、お昼を少しすぎていた。
ここでこの日のイベントを確認。チーズ市が午後3時におこなわれるとのこと。
まず昼食をとり、その後パレスハウステンボスを見て、チーズ市を見ることにした。
昼食をとることは決まったが、さてどこに行こうか?
ガイドブックを眺めながらあちこち回って、パエリア専門店「カタルニア」に入る。
「午後1時から巨大パエリアの調理実演&販売を行う」とのことだったが、出来上がるのを待っているとパレス&チーズ市に間に合わなくなるので、通常のパエリアランチをとることにする。
ランチはミックスパエリアに、ミニサラダとトマト風味のスープ、デザート&コーヒーがついてひとり2000円。
ランチにしてはちょっと高かったけど、味は本格的で大満足!
食事のボリュームを心配していたハハも(私たちの助けをちょっと借りたけど)完食!
特におこげがカリカリしていておいしかった!


パレスハウステンボス

パエリアを食べて満足したお腹をさすりながら、パレスハウステンボスに向かう。
パレスハウステンボスはオランダのベアトリクス女王の住まいを模して作られたもので、この中にはハウステンボス美術館がある。
この日は展示物入れ替えであいにく休館していたが、「壁画の間」やその他のお部屋は見ることができた。
「壁画の間」は日本最大のドーム壁画。壁の下から上、ドームの天井にまでびっしりと絵がかかれている。
絵は…あまりにコンテンポラリーすぎて理解不能。
大航海時代の帆船を思わせる部分があるかと思えば、洗面器が行列している部分があったり、天井に星座の絵があってロマンティックだなと思えば、天井から下がっているのはシャンデリアではなくて信号機だったり…と、見れば見るほど???が頭について回ってしまう。
建物を見た後、庭園に出る。シンメトリーのきれいなお庭である。

庭園側からみたパレスハウステンボス
パレスから庭園を見る。
線対称になっている。
一段高くなっているところは、木のアーチがずーっと続いて、トンネル状の回廊になっている。
噴水の吐水口。魚の顔がユーモラス。

庭園を楽しんだ後、チーズ市の開催時刻まであと20分、海辺をのんびり行こうと思いながらふと正面玄関を見ると、騎兵隊がいた!
近くにいるスタッフにカメラを預け、3人+馬に乗ったおねーさんの写真を撮ってもらう。
(記念撮影タイムには必ずシャッター押しのスタッフがいるのだ。)
「さて、写真も撮ったし、急いでチーズ市に行くかね」と思ったそのとき、風に乗ってあま~い香りが…
香りの元は、なんとバラ園であった。
「時間がないのに~」といいながら、色とりどりのバラを見て回る。

騎兵隊のおねーさんと
バラ園の様子。
もうすぐ花が終わりなのでそのまま放って置かれっぱなしのような感じ

チーズ市

チーズ市の行われるアレキサンダー広場には開始時刻の5分前に到着。
最前列ではなかったが、よく見えるポジションをゲットし、ショーの始まりを待つ。
のっぽのチーズキャリアのおじさん、太っちょのチーズ鑑定士おじさん、いろいろ出てきてショーの始まり。
まずはチーズの鑑定。りんごの芯抜きのような道具を使って、チーズの一部を抜き取り、色や香り、味などを確認する。
そのあと鑑定士とチーズ農家との間で価格交渉。まるであっち向いてホイみたいな感じでやり取りが面白い。
チーズの値段が決まった後、チーズを運ぶのだが、このときの道具(チーズキャリア)が変わっている。
巨大なそりのような形をしていて、前後の先端にはおぶい紐がついている。
チーズを運ぶ人は2人組でなってそのそりのお化けを背負うのだ。
まずプロ(?)のチーズ運び人たちが、運ぶ様子をデモンストレーション。
威勢のいい掛け声とともにテンポ良く広場を回っていく。
その後ここで思わぬハプニング!オットが観客代表でチーズ運びを体験したのだ!
オットはよたよたしながら広場をぐるぐる…ひじを曲げずに腕を振っているのでなんだかペンギンみたい。
その後は、キャリアに子供を乗せて会場1周とか、子供用の小さなチーズキャリアなど、観客も巻き込んだパフォーマンスが続く。
そして最後のイベント、チーズのせり。通常1000円前後のチーズを、限定1個、100円で販売するのだ。
チーズ鑑定士のおじさんとじゃんけん勝負!
パフォーマンス終了後は出演者たちと写真撮影。チーズ運び人と一緒にとってもらう。
念願のチーズ運びを見て、ハハも満足そうだった。

そり状の運び道具には約100キロのチーズが!
オットがチーズ運びに挑戦!
おっとっと!首曲げ&腕曲げない独特な歩き方で頑張っております。
チーズ運びの記念品。
カードをもらいました。
チーズの代わりにお客さんを乗せて…
チーズオークション。
希望者多数のため、じゃんけんで勝負!
Say Cheese!
チーズキャリアのおにーさんたちと

ポルセレインミュージアム

チーズ運びを見たので、再び港町スパーケンブルグに戻り、アトラクションめぐり。
最初に「大航海体験館」を見ようとしたところ、開始時間(毎時00分と30分)をちょっと過ぎてしまい、次回上演まで待たなければならないことに。
それまでの間「時間つぶし」(失礼!)ということで、ポルセレインミュージアムへ行く。
ポルセレインとは磁器のこと。日本とオランダの交易が盛んだったころ、日本の有田焼・伊万里焼は重要な外貨獲得の資金源であった。
それに、実は佐世保と有田、県は違えど山をひょいと越えた目と鼻の先(佐世保~島原よりずっと近い)。
有田で焼かれた磁器が佐世保や長崎から海外に輸出されていたらしい。
ミュージアムに入ると、まずは有田焼の大きな壺(高さ1.5メートルくらい!)がお出迎え。
磁器の工程や歴史などを見た後、よくハウステンボスの絵葉書にも載っている「磁器の間」へ。
「磁器の間」はベルリン・シャルロッテンブルグ宮殿の一室をすべて有田焼の磁器で再現したもの。
床上から天井まで磁器、磁器、磁器…すごいとは思うが、あまりにケバケバゴテゴテなので、う、う、う…となる。
磁器の間通過後は江戸から明治にかけての古い有田焼の逸品を展示。
特に海外向けに作られた独特な装飾用壺の美しさには目を見張った。

ポルセレインミュージアムの前からドムトールンを見る。

大航海体験館

そして先ほど足止めを食らった大航海体験館へ。
椅子が激しく動く上、大音響で圧倒するアトラクションのため、心臓の弱いハハはここはパス。オットと二人で見に行く。
お話はオランダの青年が王様の命を受け、日本の将軍にシャンデリアを献上するまでの道中記であったが、実はちょっと気持ち悪くなった。
船が海を突き進むシーン、映像の波の様子に合わせて体を動かしていると、椅子の動きがそれとビミョーにあっていないのだ。
(ダイビングのおかげで、波のリズムに対するあわせ方みたいのを少し会得したみたい。)
オットも同様だったらしく、「やるんだったら、波のタイミングと椅子の動き合わせてくれよ~!」と怒っていた。
ま、遊園地のアトラクションにしては、うまくできているほうなのではないかな。

オレンジ広場。ウッドデッキが長く続いている。
右端にちょこっと映っている建物が大航海体験館。

ギヤマンミュージアム

ハハと落ち合った後、ギヤマンミュージアムのあるスタッドハウスへ。
しかしこの日は友引の日曜日、中にある展示室(兼チャペル)は挙式中とのことで、夕方5時まで入館不可。
仕方がないので、入館できるまでの約20分間、まわりにあるショップを散策することにした。
すぐそばにMiffyのショップ発見!ハウステンボス国内でないと入手できない限定グッズを探してみるが、めぼしいものは見つからない。
(限定ぬいぐるみなどはあるが、長崎空港や福岡空港でもゲットできるのでありがたみは全然ない。)
結局何も買わなかった。でも大きな(中に人が入っている)ぬいぐるみのMiffyにあえて満足。
そうこうしているうちに、挙式も終わり、いよいよ入館できる時間になった。
入場してまずは2階の展示室へ。ここではさまざまなガラス工芸の手法を作品とともに展示している。
また装飾にボヘミアングラスを使った応接室、赤いベネチアングラスを使った部屋なども紹介されている。
そして再び階段を上って3階へ。この途中の踊場からは、すごいものを見ることができる。
それはバカラのシャンデリア。その大きさ、豪華さにしばし呆然。
もっと驚いたことには、時間になるとそのシャンデリアに灯がともるそうだ。
しばらく待っていれば点灯するとのことだったので、その間に3階の展示室を回ることにする。
3階のチャペルの壁にはさまざまなガラス工芸品が展示されている。
そのカットのすばらしさや細工の細かさなど、一つ一つがとてもきれい。
それらをため息つきながら見終わったところでちょうどバカラのシャンデリアに灯がともった。
灯が入ってその光があちこちに反射してとてもきれい。夕方まで待ってみた甲斐があったと思った。

ギヤマンミュージアムを見終えたところで、ハハ&オットが疲れたようなので、夕食の時間までいったんホテルで休むことにした。
ハウステンボスとホテルの間には再入場用の専用ゲートがあって、(ディズニーランドと同様)ブラックライトに反応するスタンプを手に押してもらえば途中退場&再入場もできるのだ。
ちょっと疲れたのでお部屋で一休み、とか、お昼はホテルのレストランで食べたいなんて時には便利だと思う。


再びキャナルクルーズ

約1時間の休憩の後、夕食&花火のため再入場する。
この日の夕食は、前々からロードレーウでチーズフォンデュと決めていた。
(実は前日の夕方、テレビのたび番組で偶然ハウステンボスをやっていて、喜多嶋舞と高樹澪がうまそーにチーズフォンデュを食しているシーンを見てしまったのだ。)
ロードレーウのあるドムトールンまで、歩いていこうかと思っていたら、ちょうどキャナルクルーズの船がブルーケレンの船着場に着いたところだった。
夜の水上からの景色も楽しもうということで再びキャナルクルーズに乗り込む。
夜のキャナルはライトアップされていて、昼間とは全然違う雰囲気。
ニュースタッドの大きな建物群はむしろ夜のほうが雰囲気良く見えた。
再びドムトールンで下船。オランダ料理店ロードレーウに向かう。


ロードレーウ

ハウステンボスに来たらやってみたかったことのひとつがチーズフォンデュを食す!だった。
色々迷ったが、結局お店のお勧め、季節のチーズフォンデュディナーを注文。私とオットはグラスワインを注文。
前菜は茸のスモークサーモン巻きサラダ仕立て。
ボイル&マリネしたえのきだけにスモークサーモンがくるくると巻いてあって、見た目もきれい。
ハハは「これ、うちで試してみよう」とすっかり乗り気。
(後日我が家の冷蔵庫をみたら、しっかりスモークサーモンとえのきだけが入っていた。)
そしていよいよメインのチーズフォンデュ。
「季節のチーズフォンデュ」を謳っているだけあって、海のもの、山のものがてんこ盛り。
さっそくわいやいとチーズをつけて食べてみた。評価は以下のとおり。

なまえ 評価 コメント
牛肉 ミニステーキのように両面を軽く焼いてある。
別にフォンデュにして食べなくても…という感じ。
ジャガイモ ほっこほこのジャガイモにチーズの塩味が絡んで絶妙!
えび 普段だったら◎なのだろうが、みんな昼のパエリアで目いっぱいえびを食したのでちょっと食傷気味。
にんじん × ガルニ用にグラッセしてあったので、イジョーに甘かった。
ゆでただけだったら、もっともっとおいしかったろうな。
ブロッコリー うまい!うまい!にんじんいらないからもっとブロッコリー持ってきて!って言いたいくらいおいしかった。
とうもろこし 芯についたままで、そのままフォンデュフォークに刺すのは困難そうだったのでそのまま食した。故にチーズフォンデュとしての評価はなし。
パン ちょっと酸味の強い硬めのパン(もしかしたら専用のパンかも)で、チーズとの相性抜群!
ソーセージ ハーブ入りのソーセージ。牛肉と同じく、そのまんま食べたほうがおいしかったかも。

チーズフォンデュを食べ終えた時点で8時半。店内のお客さんが続々と席を立ちはじめた。
8時40分から始まるレーザーショーを見るためのようだ。
私たちもデザートは遠慮してショーを見に行こうかとも思ったが、9時からの花火さえ逃さなければいいかということで、ゆっくりデザートとコーヒーを頂いた。


ドリームインザスカイ

ディズニーランドだと、花火を良くみるには開始時刻のかなり前から場所取りをしなければならないが、ここではそんな心配は不要。開始時刻直前に行っても火の粉が降ってきそうな場所で見ることができる。
花火の内容自体はたいしたことない(失礼!)が、打ち上げ音が腹にズドン!と響くくらい臨場感たっぷり。
迫力満点の5分間であった。
(でもオット曰く島原の花火のほうがもっとすごいとな…今度見せろー!とせがんでおいた。)
花火のあとはホテルまでてくてく歩いて帰った。久しぶりに良く歩いた1日だった。


もいっかいよむ

つぎのひにいく