サボテン今昔 13 先人たちの用土(Part2)
さて戦後。戦禍ですべてを失ったサボテン界は白紙に近い状態から再出発した。植物と同様活字にも飢えていた私達にとってそのころ出版された本は強烈なインパクトを与えた。
サボテンの知識と栽培法 | 伊藤芳夫 | 昭和27年1952 | まづ砂。海の砂は不向。川砂.出来れば角の尖った土けのない清純な砂が理想。次に腐植土(腐葉土)天日で充分に乾燥しみじん粉を抜く。次に煥炭.石灰。腐葉土1,砂3の割合にし微小量の儒炭.石灰をふり掛け.十分に混合。 |
シャボテンと多肉植物 | 龍膽寺雄 編 |
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シャボテンと多肉植物の栽培」平尾秀一 養土は人により、いろいろのものか使われており、やり方によってはどんな土でも出来るともいえるが最も一般的なものは次の通り。 イ川砂7、綿実粕を腐熟させて作ったピート2、燻炭1。 ロ川砂6、熟堆肥または腐葉土3、燻炭1。ハ川砂6、赤土4、またはこれに前述のピートや燻炭を配合。このほかに石灰分として肥料用石灰またはカキガラ。或は排水をよくするために赤土の粒、またはレンガや石灰石を砕いたものを混入するのもよい。川砂は産地によって性状がいろいろであるが、場合により篩でミジンを抜くか水で洗って泥を抜いて使用。堆肥や赤土には病菌や害虫がいることがあるから消毒して使うのがよい。用土は粒が揃っているよりも粗粒が混ったものがよい。 |
原色シャボテン | 平尾秀一 | 昭和31年1956 |
「培養土の実例 大家の方々の培養土の実例を。 A(イ)腐葉土3、砂1、これに燻炭を総量の1.5割加える。強制類、毛柱類、有星類などの中大球用。 (ロ)腐葉土3、砂10、燻炭を総量の1割。小苗用。 B腐植土2、砂8、燻炭を総量の1割。柱、毛柱、ウチワ、エキノプシス等には腐植土を3〜4まで増す。径15cm以上の大球には瓦の破片を2割加用。 C川砂6、ピート3、畑土(黒ポカ)及び鹿沼土を少量加える。一般の中大球用。 D木曽川砂5、赤王2、ピート2、カキガラ、竹炭それぞれ0.5。マミラリア、牡丹類などの中大球。 E天神川砂6、赤玉3、ピート3、燃炭1。主に球型メセン用。 |
この記事には培養土の粒子別の比率を示した表と肥料要素含量か出ているが今回は割愛する。