65歳以後の障害厚生年金の特例について




 前回の平成12年の改正によって平成14年4月から、厚生年金保険の適用事業者に使用される65歳以上70歳未満の人は、年金受給権の有無に関わらず厚生年金保険の被保険者とされるようになった。
 しかし、これらの人のうち、年金受給権を有する人は国民年金の第2号被保険者とはされないことになっているため、65歳以後の厚生年金保険に加入中の傷病によって障害となった場合には、障害基礎年金は支給されず、障害厚生年金のみ支給されることになる。
 その場合、厚生年金保険の独自である3級の障害厚生年金には、年金額に最低保障(満額の老齢基礎年金の4分の3相当:平成17年度では585,700円)が設けられていたが、1級又は2級の障害厚生年金については、最低保障が設けられていなかったため、障害の程度が重いにもかかわらず、年金額が3級の障害厚生年金よりも低額となる場合も生じていた。
 このため、厚生年金保険において、1級または2級の障害年金と3級の障害厚生年金との年金額の逆転が生じないように、障害基礎年金が支給されない1級又は2級の障害厚生年金についても、3級の障害厚生年金の最低保障額と同額が保証されるように見直しが行なわれた。実施は平成17年4月より行なわれている。

【改正法第8条による改正後の厚生年金保険法第50条より】
 


(作成:2007年11月17日)



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