スーパー・ライズの巻
これは4年程前の3月始めに千曲川(海ノ口)で、先輩とライズ待ちをしてた時の出来事である。そのポイントは、いつも11時頃からライズが安定して有るお気に入りのポイントだった。当日は天気も良く風の無い、最高の釣り日和だった。ライズの始まる時間には、まだ1時間程余裕が有ったので、車の中でライズを待つ事にした。30分程した時『バシャッ』という音に2人共、音のする方を見る。するとまた水飛沫と一緒に『バシャッ』。そう!今日は少し早目にライズが始まったのである!ライズが安定するのを待っていると、どんどんライズの数が増えて行く。しかもライズの音も『バシャッ』から『ドボン』に変わってきた。数だけでは無く、サイズもかなりいい!中には明らかに尺上も含まれている。その光景を目の前にして、体が震えているのが解る。
気持ちを落ち着かせ、先輩と別れ自分は対岸から狙う事にした。魚を驚かさないよう慎重に対岸へ渡る。出来る限り魚に接近しいよいよポジションを確保。ライズの音は派手だが魚の姿が見えない為、迷わずミッジ・ピューパーを選択。ライズの数は半端じゃないので、まずは手前のライズから狙う。そして第1投目。フライはうまくレーンに乗った。そして・・・『あれ?出な〜い』もう一度キャスト。『あれ?』もう1度・・・。おかしい全然反応しない?違う魚を狙うも結果は同じ・・・。
そんな繰り返しを1時間程した時、おかしな事に気付いた。それはライズにかなり接近してもライズが止まらない事。そして何よりおかしいのは、ライズがプールの端から端まで一直線上に続いているのだ。何でだ?しばらく考えた後、ふと上を見ると電線が1本。『うーん?何か降って来たぞー?』もう、みなさんはお気付きですね。そう!そうなんです!電線の上の雪が気温の上昇で解けて落ちていたんです!!!そりゃ釣れんわ!先輩に知らせようと先輩を見ると、まだ無我夢中でロッドを振っている。その姿のおかしな事(笑)
ようやく大笑いしている自分に先輩は気付くと『キョトン』とした顔をしていた。その顔のおかしな事ったら無かった〜。無言のまま頭上を指差すと、上を見てまた『キョトン』。しばらくの沈黙の後2人で腹を抱えて大笑い。
その後、川から上がり誰にも見られてなかった事を心から祈った(笑)そして次回からの釣行の際に合言葉が出来た。『ライズ確認ヨシ!』『頭上に電線無し!ヨシ!』 おしまい(^^)

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