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| 1885.12.21 E･ルイス 対 T･キャノン |
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ニューヨーク･タイムズ December 23, 1885 http://query.nytimes.com/gst/abstract.html?res=FB0C16F9395B10738DDDAA0A94DA415B8584F0D3 A LIVELY WRESTLING MATCH. 熱戦レスリング試合。 MADISON, Wis., Dec. 22.―A catch-as- catch-can wrestling match between Evan Lewis, the young Welsh champion of Wisconsin, and Tom Cannon, of San Francisco, took place here last night, and was won by Lewis after a severe tussle. In the first bout Lewis gained a neck lock and front crook, with which he brought Cannon to the floor, but it was decided no fall. The second bout lasted four minutes, and was won by Lewis, who got a half-Nelson lock and front crook, bringing Cannon over on his back. ウィスコンシン州マディソン、12月22日。―イワン･ルイス、ウィスコンシン州の若きウェールズ人王者と、トム･キャノン、サン･フランシスコ在との間の、キャッチ･アズ･キャッチ･キャン･レスリング試合がこの地で昨晩行われ、激闘の末ルイスが勝ちを得た。一本目ルイスは首固め前方曲げを掛け、それによってキャノンを床に伏せしめたが、一本と判定されなかった。二本目は四分間続き、ルイスが、片羽交い絞め前方曲げを掛け、キャノンを仰向けに引っくり返して、勝ちを得た。 The third bout was characterized by terrific wrestling. Early in the bout Cannon got a body hold on Lewis and lifted him high in the air and then dashed him into the footlights, coming down on him with the dead weight of his body. Lewis recovered himself with wonderful dexterity, and both men tumbled into the wings of the stage, from which point they retreated slowly to the canvas, where Lewis, from behind, got his right forearm across the windpipe of Cannon, and the latter, to save himself from being choked to death, clapped his hands frantically in the air and gave up. The bout lasted eight minutes, and the winning of it gave Lewis the match. The men appeared very evenly matched, each weighing about 200 pounds. 三本目の特色は恐ろしいレスリングにあった。開始早々キャノンがルイスにさば折りを掛け空中高く持ち上げてから彼を脚光の只中に叩き付け、彼の上に我が身の全体重を乗せて落ちた。ルイスは驚くべき機敏さで立ち直り、そして両者は舞台の袖の中に転がり込み、その地点から彼らはゆっくりとキャンバスの方へ退いて、そこにてルイスは、背後から、その右前腕をキャノンののど笛に掛け渡し、そして後者は、窒息死から身を守るため、狂ったように空中で手を叩いて降参した。勝負時間八分、その勝ちがルイスにその試合を与えた。両者はかなり互角な好敵手同士、共に体重は200ポンド程と見えた。 「絞め殺し」ルイスが得意とした絞め技（ストラングル･ホールド）を、フロント･ネック･ロック型とする記事を別ページ「1890 危険技と禁止技」ではご紹介しました。 一本目で用いられたネック･ロック･アンド･フロント･クルック“a neck lock and front crook”がそれなのかもしれませんが、ここではスタンドからグラウンドに持ち込んでピンを狙うために使われているようです。 一方フィニッシュ･ホールドは、背後からのスリーパー･ホールド型のようです。「絞め殺し」ルイスの絞め技は多彩だったのでしょうか。 発声が困難で両手が空いている場合、両手を叩いてギブ･アップの意思表示をする作法があったようです。 対戦相手のトム･キャノンは、大英帝国王者のトム･キャノンでしょう。米国遠征時はサン･フランシスコを本拠としていたのでしょうか。翌々年には豪州で、逆に絞め技を用いてセンセーションを巻き起こしています（別ページ「1887.7.9 T･キャノン 対 H･ダン」でご紹介しています）。 ﾒﾆｭｰﾍﾟｰｼﾞ「米国におけるレスリングのスタイル」へ戻る |