オーディオ用測定器

3種の神器(信号発生器/ミリバル/オシロ)は1980年代に揃えた。以下手持ちの測定器全容。

Tester SANWA Multi-tester (Analogue) YX-361TR DC中点調整用にはアナログ指針が見やすい。反応もデジタルより早い。
IWATSU Digital Multimeter VOAC 86 絶対値にはデジタル(DCμVが測れる)
CUSTOM LCR METER ELC-121 イコライザー素子選別用
Signal Generator KIKUSUI RC Oscillator Model 418B サイン波はあまり使わない
WONDER (Kit) FG-20 Digital (8bit) Function Generator  三角波バースト波等100種類の波形。ROM書き換えでオリジナル波形も可能
LUXKIT M-5GL 歪測定用(under 0.01% at 100Hz/1KHz/10KHz)
Distortion Analyser LUXKIT M-4D 歪測定用
Oscilloscopes TRIO CO-1303D クリップ波形測定用(5MHz)
Wittig MultiScope 22-321 上記トリオが故障したのでデジタルスコープを世紀末に購入(PCに取り込める)20MSa/s 2ch (電池式でポータブルだが玩具程度の性能)
Iwatsu SS-5702 20MHz 2ch 連続可変ダイアルのアナログの方が私には扱いやすいので岩通の85年製の中古品も入手
AC Millivoltmeter LEADER LMV-181A Fullscale 1mV。残留雑音を測定するにはもっと分解能が高いものが欲しい。フルスケール1Vのモニター出力はいろんな測定に使える。
Wow Flutter & Drift Meter LEADER LFM-39A 79年製の中古品だが周波数カウンターの換わりにDrift Meterが付いている。自分で校正済。
Audio Frequency Analyser TECHNICS SH-8000 ワーブルトーンを出しマイクで集音しスピーカのレスポンスを見る。スポットだと凸凹が目立つのでワーブルトーン(wabble tone)を使うのだとか。
Parametric Equalizer TECHNICS SH-9010E 上記とセットで音響環境を整える。音の鮮度が落ちるので常用はしない。突発ノイズが出るようになったので廃棄。

廉価なものばかりだが、実用にはなる。測定器は測定者の実力相応のものが良い。

音色(オンショク)は測定器で測れない-と言うより脳の感覚に依存するものらしい。味が定量化されコピーできる時代なので、いずれ音色も解明され定量化されるだろう。すると良い音とは何かが解明されるのかとなるとそれは別問題のように思える。測定したとて音が良くなるわけでも悪くなるわけでもありません。ただ、何かおかしいなと思った時、測定することでその原因が分かることがあります。そしてその原因を排除することで忠実度を高めることができますーそれが必ずしも良い音には直接結びつきませんが、独りよがりの温泉気分から脱却することができます。話でも同じですが音質上面白いもの・変わったものは忠実度や真実からは遠い場合が多いと思いますーそれを味としてととらえることが多いようです。雑味も味の一部なのでしょうか?

プレーヤの総合特性を知るには最近の普通のパソコンがあれば高価なものや特殊なものは必要ありません。1.テストレコード(MJ/HFNなど) 2.アナログをデジタル変換録音が出来る入出力変換機・サウンドカード(Onkyoなど) 3.高速フーリエ変換=FFTでパワースペクトラムを見るEfu氏の無料ソフトWaveSpectraがあれば十分です。 測定の要領は300Hzの音溝を再生>RIAAイコライザー=Phono Stage>入出力変換機>PC録音WAVファイル(300Hzに対してはサンプリング44.1kHzで十分です)>FFT解析で300Hz付近のサイドバンドの出方ならびに超低音ノイズ分布と程度を見るのが実際的です。

但し、中低域のトレース能力をテストする単一テストトーン(300Hzまたは315Hz)だけではカートリッジの性能は余り分かりません(録音レベルが低い普通のレコードでは音質差が顕著ではありません)。ShureのテストレコードTTR-103には複合信号(400+4kHz, 1kHz+1.5kHz)が高いレベルで録音されており、あるカートリッジで再生したところそれぞれ以下のような波形になりましたー周波数が離れた信号よりも近接した複合信号の方がトレースが難しいようです。音溝の壁面からある瞬間針の接触が離れる針飛び(mistrack)が観測されました。針飛びとは溝から針が飛び出るtrack-outではありません。このテストレコードは1972年西ドイツPolydor Internationalにて製作とあり白ジャケットの内には下に示したようなDATA SHEET(4ヶ国語)がありました。Shure社は盛んにトレース能力テストの重要性を説きました。1972年4月JAESに"A Practical High-Frequency Trackability Test for Phono Pickups"の表題でテスト方法を次のように提案しました:A test signal is described which applies a high-velocity high-frequency excitation to the pickup, simulating sibilant sounds and overtones which frequently produce ugly sounds on playback. The test may be used audibly, visually presented on an oscilloscope, or used to yield numerical results". Authors: Anderson, C. Roger; Jenrick, Paul W. Affiliation: Shure Brothers, Inc. 1968年4月にもJAESに"Tracking Ability Specifications for Phonograph Cartridges"の表題で発表がありました。著者はShure V15II&IIIの設計者として有名なJames H. Kogenでした。

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