☆☆☆数学の基礎概念☆☆☆
代数方程式
−代数方程式−
代数方程式は多変数の多項式を等号で結んだ形で表示される。
1.一次方程式
ax + b = 0 (a ≠ 0)
この方程式(a,b は実数, a ≠ 0 )の解 x は、x = − b/ a と表せる。
2.二次方程式
ax2 + bx + c = 0 (a ≠ 0)
この方程式の解は、2つの解、x1,x2を持っている。
また、2つの解の和と積は、
x1+x2=−b/a
x1・x2=c/a
となる。
3.三次方程式
ax3 + bx2 + cx + d = 0 (a ≠ 0)
この両辺を a で割り、3A=b/a 3B=c/a C=d/a とおけば、一般に、三次方程式は、次のように表示できる。
x3 + 3Ax2 + 3Bx + C = 0
ここで、x=z−A とおけば、x2の項が消去され、
z3 − 3(A2−B)z + (2A3−3AB+C) = 0
となり、
z3 − 3pz + 2q = 0
の根を求めれば良い。三次方程式は、3根 z1,z2,z3 を持ち、
(q2−p3)の正負によって、次式で求められる。但し、
p=A2+B
q=A3−A(3B/2)+C/2
この方程式の3根は、
z1=u+v
z2=ω1u+ω2v
z3=ω2u+ω1v
となる。ここに、u、vは、
u= 3√(−q+√(q2+p3))
v= 3√(−q−√(q2+p3))
であり、ω1、ω2は、1つの共役虚立方根、
ω1=−(1/2)(1+i√3)
ω2=−(1/2)(1−i√3)
を持つ。そして、もとの方程式の係数が実数であるならば、
@ (q2−p3)>0 の場合、1個の実根と2個の共役な虚根を持つ。
A (q2−p3)=0 の場合、3個の実根を持ち、その中の2個は相等しい。
B (q2−p3)<0 の場合、3個の実根を持つが、複素数の立方根を取り扱う。
この場合の解は、次の通りである。いま、
cosu=q/(p√(−p))、 0<u<180°
とすれば、3根は、
z1=2√(−p)・cos(u/3)
z2=2√(−p)・cos(u/3+120°)
z3=2√(−p)・cos(u/3+240°)
となる。
4.四次方程式
ax4 + bx3 + cx2 + dx + e = 0 (a ≠ 0)
一般に、四次方程式は、
z4 + az3 + bz2 + cz + d = 0
と表示できる。そして、z=x−a/4、と置くことで、三次の項の無い形、
x4 + px2 + qx + r = 0
に直すことができる。この場合、三次方程式、
y3 + 2py2 + (p2−4r)y+q2 = 0
の3根を、y1、y2、y3 とする時、この四次方程式の根は、
x1=(1/2)(√(y1+√(y2+√(y3))
x2=(1/2)(√(y1−√(y2−√(y3))
x3=(1/2)(−√(y1+√(y2−√(y3))
x4=(1/2)(−√(y1−√(y2+√(y3))
と表示される。
5.高次方程式
五次以上の代数方程式は「代数的に解けない」ことが知られている(アーベル-ルフィニの定理)。この場合、数値解法によって解くことは可能である。
以上
(2013年3月24日)
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