☆☆☆数学の基礎概念☆☆☆
図形と方程式

−図形と方程式−


1.点と直線
 点は、直線、平面、三次元幾何学の基本的な要素である。点は、位置だけを持ち、長さ・面積・体積を持たない。点の性質は、相異なる2点を結ぶただ1本の直線を決定する。

 線は点の集まりか? 点は存在するのか? 何があるかは、その何がどのように決まるかに依存する。何を知るかは、その何をどのように決めるかに依存する。

 線は長さだけを持ち太さを持たない。1つの平面上において、平行でない2直線は1点で交わる(交点)。もしも3つの異なる点が1直線上にあれば、これら3つの点の内の1つは他の2つの間にあるということが可能になる。

 1直線上にない空間の3点はただ1つの平面を決定する。平面座標(x,y)は、直交(直角)座標を構成し、横座標にx軸、縦座標にy軸をとる。

 公式1:
  座標平面上の異なる2点P1(x1,y1)とP2(x2,y2)を通る直線
y−y1
x−x1
2−y1
2−x1
 公式2:
  座標平面上の異なる2点P1(x1,y1)とP2(x2,y2)の間の距離L
L=√(x1−x2)+(y1−y2)
 公式3:
  線分P12を比m:nで分割する点P(x,y)の座標
x=
nx1+mx2
m+n
  y=
ny1+my2
m+n


2.三角形
 同一直線上にない平面上の3点を線分(辺)で結べば三角形を得る。
 与えられた3点は三角形の頂点と呼ぶ。
 三角形の隣り合った線分(辺)の各組は、三角形の内角を作る。
 三角形の内角の和は180゜である。

 公式4:
  頂点P1(x1,y1)とP2(x2,y2)とP3(x3,y3)を持つ三角形の面積Sは、
S=(1/2){x1(y2−y3)+x2(y3)−y1)+x3)(y1−y2)}


ピタゴラスの定理
 すべての直角三角形において、斜辺の上の正方形の面積は、他の2辺の上の正方形の面積の和に等しい。 直角三角形の斜辺の長さは、他の2辺の長さとすると、
2=a2+b2
が成立する。
 上の図において、大きい正方形の面積は(a+b)2、すなわち2+b2+2abである。 その周囲にある4つの三角形の全部の面積は2abである。 したがって、内部の2の正方形の面積は、2+b2に等しい。 すなわち、2=a2+b2が成立する。


3.多角形
 正多角形は、辺の長さがすべて等しく、その角の大きさも等しい。また、頂点の数が等しい正多角形は互いに相似である。 正多角形は内接円と外接円を持ち、それらは共通の中心を持っている。 もしも、正多角形の外接円の中心とn個の頂点を結べば、そこにn個の二等辺三角形が得られる。 そして、その等辺は外接円の半径に等しく、その底辺は正多角形の辺となる。

代表的な正多角形
 
正5角形 正6角形
 
正8角形 正10角形

正多角形の内接円と外接円
 
正5角形 正8角形

 正多角形(正n角形)において、外接円の半径、内接円の半径ρn、辺の長さn、および外接する正n角形の面積と周の長さとの関係を考える。  最初に、外接円の半径、内接円の半径ρn、辺の長さnの関係は、直角三角形のピタゴラスの定理(三平方の定理)から、
2=(an/2)2+ρn2
が成立する。すなわち、
n=2(r2−ρn2)1/2
ρn=(1/2)(4r2−an2)1/2
を得る。また、正n角形を構成するn個の二等辺三角形の面積Δは、
Δ=(1/2)anρn
となる。したがって、正n角形の面積nは、このn倍であり、
n=(n/2)anρn=(1/2)(nann
となる。なお、ここで、nanは、正n角形の周の長さnである。
n=nan


以上  

(2013年3月24日)


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