−指数関数と対数関数− 1.指数関数 k個のaの積をakと記述し、aのk乗と読む。このkを指数という。
また、この演算では、次の指数法則が成立する。 ここで、特に、a0=1,a-m=1/am と約束する。 いま、任意の定数aが0より大きく、xが−∞と+∞の間の変数である時、次の形の指数関数を得る。 もし、a=eであれば、指数関数は、 となる。これは有限の極大、極小または零点を持たない最も簡単な超越関数である。 なお、関数y=exの逆関数はy=logxである。 指数法則を用いて、aとbの和の二乗、三乗、四乗、五乗、六乗・・・の計算をする。
これら一連の計算は二項展開と呼ばれ、各項の係数を二項係数という。なお、この二項係数は「パスカルの三角形」を構成する。 2.対数関数 指数関数 ac=b において、c=logabと記述し、 log のことを対数と言う。ここで、aは底、bは真数と呼ばれる。 対数関数は、指数関数の逆関数である。つまり、対数nは、真数bを得るための底aを累乗すべき指数nである。 なお、底aは a>0かつa≠−1 でなければならない。また、真数bは b>0 の時に、対数関数が定義される。 これらは、対数関数の「底の条件」および「真数の条件」と呼ばれる。 真数1の対数は、すべての場合に0である。つまり、すべてのaに対して、 であるから、 もしも、底aと真数bが等しく、a=bならば、対数nは1である。つまり、すべてのaに対して、 であるから、
これらの公式は、累乗の計算規則(公式)から容易に求めることができる。
また、計算で広く用いられる常用対数は、底10を持っており、
などの関係がある。 なお、自然対数は、底をeとする対数で、lnxあるいはlogeと書き、 の関係がある。ここで、ln10=2.302585093・・・・・である。 以上 (2013年3月24日) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||