フルカラーLEDバーで表示する温度計です。2007年に製作しました。
フルカラーLEDとPICで何か面白いものを、ということで製作した作品です。
温度は10個並んだLEDで表示され、LEDの位置と色で温度を表現します。青色が0〜9℃、緑色が10〜19℃、オレンジ色が20〜29℃、赤色が30〜39℃となっています。上の写真の場合は18℃ということです。
温度を直感的に把握でき、下手なデジタル温度計より見た目が良いので、居室の室温モニターとして活躍しています。
回路図を上に示します。若干込み入っていますが、動作は至ってシンプルです。温度センサとしてLM35DZを使い、そのままPIC16F877にアナログ入力ピンに接続しています。ADCの基準電圧は、LM4040−4.1を使って供給しています。他の作例を見ていると、一度オペアンプで増幅している例がほとんどですが、室温を計る程度の用途では0.5℃程度の分解能があればよいので、特にアンプは入れませんでした。部品を増やしたくなかったと言うのもあります。ちなみに本機の温度分解能は、PICのADCが10bitなので、
となります。
PICの中でも比較的IOピンの多い16F877ですが、10個×3色のLEDを個々に制御するにはさすがにピン数が足りません。したがってLEDの位置と色でマトリクスを組んで、ダイナミック駆動します。マトリクス駆動をする際に気をつけなければいけないのは、LEDに逆電圧が加わらないようにすることで、回路図右側の3つのダイオードは、そのために挿入してあります。
フルカラーLEDのリード感覚が狭いため、プリント基板を製作しました。基板にしたことで、LEDの間隔もきっちり決まります。基板は市販のアルミケースに収めました。LED用の穴は加工精度が悪いとかっこうが悪いので、かなり気をつけて加工しました。(それでも少しずれてしまいましたが・・・。)