超コンパクトなPC−9801US
2000年7月9日執筆

PC−9801USについて

下からVM、EX、US。
USのコンパクトさが分かる。
 行きつけの中古PCショップに、とても小さなパソコンが並んでいました。何だと思って見てみるとなんと98。普段ならそのまま通り過ぎてしまうのですが、コンパクトなのに惹かれてその場で衝動買い。それがここで取り上げるPC−9801USです。
 PC−9801USは、1992年発売の386SX/16MHz搭載機で価格は\248,000。A4ファイルサイズということからも分かるように、98ノートとほぼ同じサイズで、周辺機器も98ノート用のHDDやメモリーカードが使用できまました。98ノートと違うのは、Cバスを2スロット搭載し、外付けFDDインターフェイスを持つなど、ノーマル98に準じた外部インターフェイスを持つことで、ノーマル98と98ノートのいいとこ取りをした機種という感じです。
HDDパックの改造

98ノート用HDDパック
 HDDは、98ノート用のHDDバックをフロントパネルに挿入して行うのですが、標準で80MBが上限となっています。これではMS−DOSにしか使えません。CバスにSCSIやIDE-98を挿入すれば大容量HDDが使えますが、2つしかない貴重なCバススロットはあまり埋めたくありません。
 HDDパックによる増設だと80MBが上限と書きましたが、HDDパック自体はもっと大容量の物が存在します。さらに98ノートのHDDはSASIではなくIDEといわれており、IDEなら上限は500MBのはずです。500MBもあれば、WindowsやPC-UNIXでの使用も視野に入ってきます。

HDDパックを分解
 ところで、このHDDパック。どんなHDDドライブを使っているのでしょうか?インターフェイスがIDEなので、DOS/V機で使われているようなドライブなら交換が効きそうですが、特殊なドライブが使われているようだとどうにもなりません。
 そんなわけでHDDパックを分解してみました。ネジを外し、銀色のケースを引っこ抜いてみると、出てきたのはお馴染みの2.5インチHDDドライブ。これならDOS/V用のHDDドライブでもOKです。さっそく手持ちの東芝製512MBのHDDドライブを代わりに装着。これで512MBのHDDパックに早変わりです。

新しいHDDドライブを組み込む。


改造HDDパックのフォーマット
 めでたく512MBまで強化されたHDDパックですが、もう一つ問題があります。それはHDDのフォーマットで、MS−DOSのフォーマットコマンドでは80MB以下のHDDしか認識してくれません。サードパーティの80MB超のHDD製品では、専用のフォーマットプログラムが付属するそうですが、改造品ではそれも望めません。
 そこで思いついたのが、IDEドライブを持つ98で、HDDドライブを前もってフォーマットしたあと、HDDパックに装着するという方法です。問題はフォーマット済みであっても、USが512MBまで認識できるかということですが、これはもうやってみるしかないでしょう。

CxでHDDドライブをフォーマット。
 IDEドライブを持つ98としては、メイト、フェロー登場以降の機種ならほとんどOKです。2.5インチHDDのフォーマットなのでノート型が適当なのですが、HDDドライブを外すまでばらすのが案外面倒なので、普通のデスクトップ型の98、PC−9821Cxで行うことにしました。この機種は前面パネルを外すだけでHDDを簡単に取り外すことができ、今回のようにHDDをとっかえひっかえするには大変便利です。コネクターは普通のIDEなので、DOS/Vショップでよく見かける2.5インチ−3.5インチ変換コネクターを使って接続します。DOS/V用の変換コネクターが使えるかどうか心配でしたが、すんなり認識して問題なくフォーマットできました。ついでですのでMS−DOSシステムも転送し、HDDから起動できるようにしておきました。
 フォーマットしたHDDドライブを再びHDDパックに装着し、USに挿入します。そして電源オン。メモリカウント終了後、見事にHDDパックからMS−DOSが起動しました。CHKDSKコマンドで容量チェックすると、問題なく512MBまで認識できています。HDDパックの増設改造は大成功です。

PC−9801USでWindows
 HDDが増設できたところで、Windows95をインストールといきたいのですが、まだメモリーとグラフィックに問題があります。この辺がクリアできてから、改めてその辺の記事も掲載したいと思います。

<続く・・・>


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