最適なCPUも決り、あとは活用するだけとなったファイルケースPCですが、実はまだ気になっているところが何箇所かあります。
一つはマザーボードに使われている電解コンデンサで、しーどさんのサイトの中の記事「X68000《改》第二次近代化改装」でも報告がありますが、長期連用でこのようにパンクすることが分かっています。せっかく活用しようと言うのに、これでは困ります。
またケース内に余裕がなくケーブル類が無理に押し込まれているので、風通しが悪いだけでなく、ちょっと圧力をかけただけで接触不良なのかハングアップしたりリセットしたりすると言った問題もあります。
こういった問題点を一掃すべく、この際、徹底的に直してしまうことにしました。
問題のコンデンサは右の写真の丸印の部分です。ちょっと前に問題になったマザーボードの電解コンデンサの液漏れ騒動のおかげで、マザーボード用の低ESRコンデンサの入手が非常に容易になっているので、パンクする前に交換します。
交換自体は以前にもやっているので、手馴れたものです。コンデンサはルビコンのZLHを使いました。最終的に右の写真のようにきれいに交換することができました。もちろん動作確認も難なくクリアです。
(ちなみに右の写真は前の写真と撮影方向が90°違っています。同じ方向から撮ればよかったのですが、考えなしに撮影してしまったので・・・分かりにくくてすみません。
他の電解コンデンサについても同じ品種なので、もしかしたらパンクする可能性も考えられます。が、全部を交換するのかなり大変なので、また問題が出たときに対応すると言うことで、今回は良しとしました。
少しでもケース内の空間を確保するため、HDDを3.5インチからノートPC用の2.5インチのものに交換することにしました。よく考えれば、消費電力も衝撃に対する強さも2.5インチのほうが良いので、最初から2.5インチのHDDを採用すべきだったのかもしれません。
HDDは、たまたま手元にあった日立製の6GBのもの(DK23AA-60)を使いました。今までの使っていた3.5インチHDD(IBM DJNA-351520)の定格電流は12V0.3Aと5V0.3Aで、合計5.1Wでした。これに対して交換するHDDは5V0.5Aのですので2.5W。すなわち2.6Wは省電力化が図れるはずです。
まあその辺は後で検証するとして、さっそくファイルケースに取り付けます。加工は取り付け穴を4つ開けるのですが、材質がやわらかいので100円ショップで売っているピンバイスで簡単に開けることができます。2.5インチHDDですので、右の写真のように、変換基板を介してIDEケーブルに取り付けます。
さっそく動作確認をかねて消費電力を計測してみます。
右のグラフがその結果ですが、確かに消費電力は下がったものの、その差1.3Wと定格電力の差ほどではありませんでした。
省電力と言う点ではいまいちな結果となりましたが、ケース内に余裕ができたため、配線の引き回しも楽になり、風通しや安定性という点では非常に改善されています。またコンデンサのパンクの心配が無くなり、これなら常用しても問題ないでしょう。