テストの日程:『いつテストあるか知ってる?』
友達同士の会話では、「くだけた表現」が使われる。くだけた表現は、ふつうの表現とかたちが異なる。
- 山田先生の授業、いつテストあるか知ってる?
- 知ってるよ。10月30日だよ。/
知らな〜い。
- 山田先生の授業、テストいつだかわかる?
- わかるよ。10月30日にあるよ。/
わからないよ。
- 川田先生の授業って、いつ試験があるの?
- 中間試験はないって言ってたよ。
- ほんとに?
- うん。でも、期末試験が2回あるんだよ。
- 昨日受けたテストどうだった?
- いやぁ、全然できなかったよ。/
うん。できたと思うよ。
- テスト【名詞】(テスト〔1〕):テストがある/↔ テストがない[外来語]test
- 試験【名詞】(しけん〔2〕):試験がある/↔ 試験がない
- 中間試験【名詞】(ちゅうかんしけん〔5〕)/中間テスト【名詞】(ちゅうかんテスト〔5〕)
- ほんとに〔本当に〕【副詞】(ほんとに〔0〕)[※書きことばでは「ほんとうに」となる]
- 期末試験【名詞】(きまつしけん〔4〕)/期末テスト【名詞】(きまつテスト〔4〕)
- 受ける【2類動詞】(うける〔2〕)/受けた(うけた〔1〕)
- テストを受ける / 試験を受ける
- テストができる/↔ テストができない
- 知る:わかる 【→「知る」と「わかる」の違い 】
- 全然【副詞】(ぜんぜん〔0〕):全然〜ない
助詞の非表示
話しことばでは、助詞ははっきりと表示されないことが多い。
- 山田先生の授業_、いつテスト_あるか……
- 山田先生の授業は、いつテストがあるか……
〜テル/〜テイル
「知ってる」(〜テル)は話しことばで使われる形で、書きことばでは「知っている」(〜テイル)となる。「言ってる」(←言っている)も同様である。
- 〜てる(話しことば) / 〜ている(書きことば)
- 知ってる / 知っている、言ってる / 言っている、わかってる / わかっている……
「…って…」
「…って…」は、くだけた話しことばでよく使われる表現で、いくつかの意味がある。
「川田先生の授業って」で、「って」は〈話題を示す〉はたらきをしている。意味は「川田先生の授業は」というのと同じである。
- 〈話題を示す〉「って」
-
- 川田先生の授業って、いつ試験があるの?
- 川田先生の授業は、いつ試験があるの?
「中間試験はないって言ってたよ。」の「って」は、〈引用を示す〉はたらきをしている。意味は「中間試験はないと言ってたよ。」というのと同じである。
- 〈引用を示す〉「って」
-
- 中間試験はないって言ってたよ。
- 中間試験はないと言ってたよ。
科目の履修:『どっちの授業とる?』
- 井上先生の授業出てる?
- うん。出てるよ。
- あの授業ってどう?[※…授業はどう?]
- うーん、難しいからちょっと嫌。/
うん。難しいけど楽しいよ。
- 井上先生の授業とる?
- うん。とるよ。だって必修だから、とらなきゃいけないし。/
ううん。とらないよ。川田先生の授業とったから。
- 山田先生と川田先生の授業どっち受ける?
- 山田先生の方を受けるつもりだけど。
- そうなんだ。ぼくは川田先生のを受けようと思ってるんだけど。
- 難しい(むずかしい)【い形容詞】(むずかしい〔0〕/むずかしい〔4〕)[※「むつかしい」と発音することもある]
- 授業に出る/ 出席する/↔ 授業を休む /↔学校を休む /↔欠席する
- 〜(先生)の授業をとる/聴講する/受講する
- だって【接続詞】(だって)
[※くだけた話しことばで使われる。(1)前に言ったことの理由を示す用法と、(2)相手に反論し自分の正当性を主張する用法とがある。書きことばや正式な話しことばでは使わない]
- 必修【名詞】(ひっしゅう〔0〕)
- 必修(の課目)/↔ 選択(の課目)
- どっち【代名詞】(どっち〔1〕)[※書きことばや正式な話しことばでは「どちら」となる]
- 授業を受ける/講義をきく
- つもり【名詞】(つもり〔0〕)
- 〜する[動詞普通形]つもりだ/〜しよう[動詞意向形]と思っている
「〜なきゃいけない」
「とらなけきゃいけない」は、「とらなければいけない」のくだけた表現である。書きことばや正式な話しことばでは「とらなければいけない」の方を使う。
- 必修だから、とらなきゃいけないし。
- 必修だから、とらなければいけないし。
「のもの」を表わす「の」
「ぼくは川田先生のを受けようと思ってるんだけど。」の「の」は、「(の)もの」「(の+)名詞」の意味を表わす。
- ぼくは川田先生のを受けようと……
- ぼくは川田先生の授業を受けようと……
「学校のを借りる。」(←学校のものを借りる。)
「いちばん大きいのを食べる。」(←いちばん大きいものを食べる。)
授業の時間割
- 今日、授業いくつあるの?
- 午前中にひとつあるだけだよ。
- そう。少なくていいね。ぼくは、今日は一日中授業だよ。
- 大変だね。頑張ってね。
- 授業、週に何コマとってる?
- うーん、8コマかな。
- 少ないね。ぼくは14コマもあるよ。
- えっ、そんなに多いの?
- うん。実は、去年だいぶ落としたんだよ。
- それは自業自得だね。
- 午前中【名詞】(ごぜんちゅう〔0〕)【→ 「ちゅう」と「じゅう」】
- 一日中【名詞】(いちにちじゅう〔0〕)【→ 「ちゅう」と「じゅう」】
- 頑張る【1類動詞】(がんばる〔3〕)
- コマ
[※日本の大学では、授業の2時間分をまとめてひとつの単位とする。この単位を『コマ』と呼ぶ。一般的に、授業の1時間は45分、1コマは90分となる。なお、1時間目と2時間目の間に休憩はない]
- 授業をとる
- 実は【副詞】(じつは〔2〕)
- だいぶ[大分]【副詞】(だいぶ〔0〕)
- (単位を)落とす/↔(単位を)とる
- 自業自得/因果応報
宿題の提出:『締切りはいつですか?』
- 全員、テキスト105ページの問題をレポートにして提出してください。
- 先生、締切りはいつですか?
- 今週中に出してください。
- どこいくの?
- 山田先生の研究室に行こうと思って。今日中に出さなきゃいけない書類があるんだ。
- 山田先生は会議中みたいだよ。
- あ、そうなんだ。じゃあ、後にしよう。
- テキスト【名詞】(テキスト〔1〕)[外来語]text
- ページ[頁]【名詞】(ページ〔0〕)[外来語]page
- レポート【名詞】(レポート〔2〕/レポート〔0〕)[外来語]report[※やや古い言い方では「リポート」ともいう]
- 提出する【3類動詞】(ていしゅつする〔0〕)
- 締切り【名詞】(しめきり〔0〕)/締め切る【1類動詞】(しめきる〔3〕)
- 今週中【名詞】(こんしゅうちゅう〔0〕)【→ 「ちゅう」と「じゅう」】
- 研究室【名詞】(けんきゅうしつ〔3〕)
- 今日中【名詞】(きょうじゅう〔0〕)/今日(きょう〔0〕)【→ 「ちゅう」と「じゅう」】
- 書類【名詞】(しょるい〔0〕)
- 会議中【名詞】(かいぎちゅう〔0〕)/会議(かいぎ〔1〕)【→ 「ちゅう」と「じゅう」】
- じゃあ【接続詞】(じゃあ)[※書きことばや正式な話しことばでは「では」となる]
教室の窓から外を見る:『中庭にかわいい犬がいるよ。』
- ちょっと来て、来て。
- え、何?
- 見て、見て、あそこ。
- どこ?
- ほら、中庭に、かわいい犬がいるよ。
- あ、本当だ。
- あっ、雨が降ってる。
- 本当?
- うん。窓の外を見てよ。
- あ、本当だ。
- どうしよう。傘がないよ。
- 来て、来て。/見て、見て。【→ 依頼の表現】
- 中庭【名詞】(なかにわ〔0〕)
- かわいい[可愛い]【い形容詞】(かわいい〔3〕)
- 窓【名詞】(まど〔1〕)
- 傘【名詞】(かさ〔1〕)