【故事成語(こじせいご)】 覆水盆に返らず |
【読み方】 ふくすいぼんにかえらず |
【意 味】 @ 一度してしまったことは取り返しがつかないこと A 一度分かれてしまった夫婦は、もとの仲には戻れ ないこと |
【由 来】 周(しゅう)の国に呂尚(ろしょう)という人物がいた。毎日、読書 ばかりして働かなかったため、愛想(あいそ)をつかして妻は離 婚(りこん)してしまった。やがて、周の国の王の西伯(せいはく) によって呂尚(ろしょう)は見出され、太公望(たいこうぼう)と呼 ばれ、大出世すると、妻が復縁(ふくえん)を申し入れてきた。 呂尚(ろしょう)は、お盆(おぼん)に水をこぼして見せながら、 「この水をもとどおりにもどせたら、希望通り、復縁しよう。」と言っ た。結局、妻は呂尚(ろしょう)と復縁できなかったことから、この 語ができた。 (拾遺記 しゅういき) |
【備 考】 太公望(たいこうぼう)(?〜?) 本名を呂尚(ろしょう)という。 周(しゅう)の国の文王(ぶんおう)を助けて、殷(いん)の国を討ち 周の国の天下を定めた。後に斉(せい)の国を与えられ、斉の国の 初代の王となる。 |