「戦争があった事を忘れてはいけないし、平和のように見えても戦争があるという事を知らなくてはいけない。
でも、戦争のない世界なんて、来るんだろうか。」
「そこで、あきらめたら、ダメッ。」みほが、2日前とおなじように、ムッとした表情になった。
「ごめんなさいね。みんな、そう言うわ。でも、それじゃだめなの。」
みほのほほをひとしずくの涙が流れた。雅夫は何も言わずに、みほの手を握った。
「雅夫君が悪いんじゃないの。でも、この気持ちが消えるには、きっと何十年もかかるんだわ。」
雅夫は何も言えなかった。2日前の奇妙な感じが解ってきた。二人の間には、なかなか越えられない壁がある。
二人は当事者とその幼なじみという関係だった。みほの父親と直接会ったことはなかった。
雅夫は大きな壁をはっきり意識したのだった。
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