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床組み

 古民家は太い柱や梁を互いに堅固に組み上げた、全体としては家が大きな鳥籠のような構造をしており、部屋と部屋の間に壁はありません。   地震の揺れに対して、 木と木とが多少めりこみあいながら建物全体が一緒に揺れることにより、地震の力を「柔らかく」受け流し建物全体で揺れを吸収する、というのが古民家構造で 「柔構造」ともいえます。

 ここでは、そのうち「床組(ゆかぐみ)」部分のリフォーム工事をやっていきます。  「床組(ゆかぐみ)」とは、木造建築物において、床面を支えるための骨組のことを指し、以下の4種類があります。

▼「床組(ゆかぐみ)」▼


 ▼フォルダ構成▼として

 現行の建築工法は、筋交いや構造用合板を入れた壁を設け、金物で軸組を接合することで、「強固に、ガッチリ」組上げることで地震の揺れに耐える「剛構造」で建てられます。      それに影響され、古民家においても、地震対策だからといって、現代の家に施す耐震補強の「固い」やり方を、そのまま古民家に単純に取り入れてしまうケースが見受けられます。

 しかし、その方法では地震の時にその部分に応力が集中し、結果的に周辺部材を破壊してしまう恐れがあります。   せっかく「柔構造」でバランスを保っていた古民家が、よくない影響を受けてしまうわけです。


古民家の床組み・【束立て床】

 建物の自重や風等の力を基礎に伝達し支える古民家の骨組み・「床組」は、鎹(かすがい)で留めた床束を介して束石に乗っているだけ、という構造となっています。  つまり、 「床組」と地面は留め具などで結合されていないわけです。   それに対し、現代建築では土台はボルトで基礎にガッチリ緊結されています。

    束立て床 古民家の床組み構造は図のように部材が縦横に配置され、1階部分の床を支えています。

大引きの両端は土台が支えていますが、大引きは地面と直接繋がっておらず宙ぶらりの状態で、そこを床束と呼ばれる部材を用いて地面から支えています。

古民家の1階部分の床に掛かる荷重は、「土台・床束・大引・根太」から構成される「束立て床」で受けているわけです。

大引きは土台より若干細い部材で、また1階床でも、束などで基礎と支持されていない、長さ1間(1.8m)以上の大引きは、梁となります。

 


「束立て床」は日本の気候に適した仕組み

 束立て床とは、日本の伝統的な木造建築で広く用いられている床の構造で、床を地面から浮かせることで、床下に空気の流れを生み出し、 床下の湿気を効果的に逃がす構造となっています。

 さらに、床下に空間ができるため、配管や配線を容易に敷設でき、メンテナンスや改修工事をしやすいというメリットもあり、日本の高温多湿な気候に対応した優れた仕組みとなっています。    そのためには床下の通気口は絶対に塞がないことが重要です。

 「束立て床」の基本的な構造としては、地面に「束石」と呼ばれる、建物の荷重を地面に伝える役割を担う礎石を等間隔に配置し、その「束石」の上に木材の束を立て、 その上に「大引き」と呼ばれる横木を渡します。    「大引き」は床の荷重を支え、床の高さを調整する役割も担っており、水平性を保つ主要な構造材です。

 大引きの上に、直交するように並べられるのが、「根太」と呼ばれる部材です。  「根太」の上には構造用合板が張られ、 その上に「床板(フローリング)」が貼られます。 「根太」は床板のたわみを防ぎ、安定した歩行面を作る役割があります。

 一方、床下の通気がいいということは、地面の冷気が室内に伝わり、冬場は床板が冷えてしまいます。  そこで、「根太」材の間に断熱材が入れるのが一般的で、 寒冷地では床暖房を設置することもあります。  また、湿気があるとシロアリ被害を受けるので、定期的な防蟻・防虫処理が必要です。(2025.10.20)

 

「束立て床」の土台と大引きの仕口

 ピアノや薪ストーブなど、重いものを置く床は、追加の大引きを渡し、束の間隔を狭くするなどして、頑丈な床組みにする必要がある。

       

土台と大引きの接合方法「仕口」
【標準的な大引きの配置】

床の基礎的な部分である「大引き(90㎜角以上推奨)」は、(105~120㎜の角材を組み、水平に並んでいるか確認し束で支える。  一般的に大引きの芯々は909mmで配置する。

床下地に1820×910の尺モジュール合板を使う場合、120mm角大引きだと、ピッチを910-120(60+60)=790mmにすれば、大引き上に合板端がキッチリ載る。
【火打ち土台】

床の変形を防止するために設ける斜材。

1階の床に設けるものを火打ち土台、2階などの床や小屋組に設けるものを火打ち梁。



 
【重量物が載る部分の床組みを補強】

ピアノや薪ストーブなど重いものを置く箇所は、大引きを追加して頑丈な床組みにしておくことで、少なくとも床が抜けて床下へ燃焼中のストーブが落下し火災発生、という最悪のケースは防止できる。

大引きや根太を張った後では、工事が面倒になるので出来るだけ事前に計画しておく。

この後、床に断熱材を敷き込み、「剛床工法」用合板を乗せる。  追加材の防虫対策も忘れずに。
【後施工金物1による柱と土台の緊結】

耐震補強に「カネシン後施工金物」を使用することにより容易に柱・梁の増設ができる。

ビス止め金物なので木材の欠損を抑えられる。

羽子板ボルトの施工ができない部分でも可能。

檜もシロアリの被害は避けられないが、昔からシロアリ被害を受けにくいのは「栗の木」とされる。     





「根太工法」以外の床組みの方法

 従来の床組では、90㎜から105㎜角の「大引き」を910㎜間隔に配置し、その上に45㎜角の「根太」を303㎜間隔で並べ、その上に、厚さ12㎜の「構造用合板」、さらに12㎜厚の「床材」を張るのが一般的でした。

 「根太レス工法」....最近は「根太」を置かず、大引きの上に24㎜の構造用合板を直接打ち、その上に床材を貼る「根太レス(直貼り工法)」が増えてきました。 施工が容易な根太レス工法は、工期も根太工法より短く、 仕上がりにムラが起きにくいのが特徴で、 また根太や火打ち梁を使っていないので費用を安くでき、さらに床の位置も下げられ、部屋空間を高くできるというメリットがあります。

 ただ、24㎜厚程度の構造用合板では、大引きと大引きのまん中付近が「たわむ」、「踏み心地が柔らかい」という状態になりやすいとされます。  大引き間隔910㎜にする場合、303㎜間隔で根太を配置し、 12㎜の構造用合板で構成される根太工法と同じ床強度にするなら、根太工法より3倍広いので、 構造用合板も3倍の36㎜厚が必要とされます。

 従来の根太工法でも、根太のサイズを45mm×105mm以上とし、 床下地合板を規定に準じて設けると剛床仕様となり、火打ち梁を外す事が可能です。

 「剛床工法」....根太や火打ち梁を使わない剛床工法は、水平保持力が高く地震の横揺れや、歪みに強い工法とされます。  ただ、床構造用合板の接着剤は湿気に弱く、 20年ほどでブヨブヨになるとされますから、湿気対策は丁寧にやっておく必要があります。



       

【「根太レス工法」とは】

最近は「根太」を置かず、大引きの上に直接厚め(24㎜~)の構造用合板を打ち、その上に床材を貼る「根太レス(直貼り工法)」が増えてきた。

根太をなくすことで、木材が減り、施工時間も短縮されるので費用が軽減される。  ただ、強度面は不安。

定尺の下地合板は1820×910mm。 そこで大引きの芯々間隔は910mmにすると、合板の端が大引きの中央に乗る。
【「剛床工法」とは】

「剛床工法」も根太レス工法の1つ。  根太は使わず大引きを縦横に組み合わせる。

床下地合板の厚みは24mm以上。  床板の厚みを増すことで強度が上がり、揺れや重さを床板の“面”全体で吸収・拡散できるので、一か所にかかる負担を軽減できる。
【「剛床工法」の大引き配置】

床の基礎的な部分である「大引き(90㎜角以上推奨)」は、120㎜×120㎜の角材を組み、水平に並んでいるか確認し束で支える。  大引きの芯々は909mmで配置する。

最近は木製束の代わりに、高さが調整できる鋼製束が主流のようだが、今回は既存の木製束を再利用する。

ピアノや薪ストーブなど重いものを置く箇所は、必要に応じ束の間隔を狭くする。

【「剛床工法」の断熱材】

根太工法では、根太がシナったとき音がする。





【断熱材の受け金具】

サイズが少し甘めの断熱材でも、落下しないよう、断熱材の受け金具を取り付ける。





【「剛床工法」の壁際の収め】

「根太レス工法」であれ[剛床工法]にせよ、床下地材は壁の下にまで貼られてしまう構造となる。

そのため、もしリフォームで床の張り替えということになると、壁の下にある床下地材をどう撤去するには相当な手間と費用が掛かる。  長く住むのなら要検討事項。
【「剛床工法」は断熱性も高い】

床合板を間仕切り壁よりも先に施工し、床合板の上に間仕切り壁をつくれば、床下の冷気の流入を防ぐことができる。

柱芯まで入れると隙間風が直接きにくく、断熱効果が高まる。

合板は出隅・入隅の加工が必要になるが、マルチツールがあると便利。







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