私の音楽遍歴(5)<南の島からHELP>
♪白黒のスクリーンに「HELP」を歌うビートルズ。スクリーンに1つ2つと刺さるカラフ
ルなダーツ。ジョンのアップ。赤い「HELP」のタイトルが飛び出して来る。‥‥‥
これは、私が一番好きなビートルズ映画「HELP」のテーマソングのシーンです。
その後『戦車に囲まれて「I NEED YOU」を歌うジョージ』、『スイスの雪山を滑り降
りる四人の映像のバックに流れる「涙の乗車券」』、『南の島(バハマ)で自転車で走り
回る四人』等私の好きなシーンが次々に浮かんできます。(マニアックな話ですいません)
♭ビートルズの映像作品は、「ハードデイズナイト」、「HELP」、「マジカルミステリー
ツアー」、「イエローサブマリン」、「Let it be」の5作品があります。
「ハードデイズナイト」、「HELP」の公開の時に、ビートルズマニアがスクリーンに押し
寄せてスクリーンが破られた映画館もあると聞いています。映像とはいえ、目の前でビ
ートルズが動き、歌うわけですから当時のビートルズファンに、「静かに席に座っていろ!」
と言う方が無理だったのかもしれませんネ。
♯僕が「HELP」一番好きな理由は、たぶん
「HELP」⇒(演技とはいえ)スクリーン狭しと、ピョンピョン跳ねる4人の姿+明るさ(あの
南の島の日差しも含めて)⇒「あ!青春そのもの」みたいな図式が成り立つ気がします。
そして、『僕も青春するぞ〜〜!』と元気がもらえるからかと考えます。(今でも「HELP」
を見るとあの頃の風景や気分が戻って来ます。)
ビートルズに元気をもらって、中学・高校とバンド活動等やりたいと思った事は、どんどん
挑戦して来ました。今振り返ると「何にか楽しげな想い出があふれている」という感覚が
残っています。
♭ジョンは、初期の作品の中で「HELP」は、特に気にいっていると語っています。歌詞の
内容は、「若い頃と違って今の僕は、君の助けが必要なんだ‥」というシリアスなものですが、
アップテンポの曲調と笑顔で歌うジョンに、歌詞のシリアスさよりもキャッチーなメロディーに
耳がいってしまいます。しかし、ジョンの心中は、歌の内容そのものだったのかもしれません。
本当に身に危険が迫っている時以外に「助けて!」とは、なかなか言いづらいかもしれません
がジョンが「HELP」という曲にして歌い飛ばした様に、素直に「助けて!」という勇気も時に
は必要かと思います。
(2001年12月15日掲載)