2003-039
17歳の少年・櫛森秀一(二宮和也)は、母と妹の3人暮らしである。
10年前に出て行った養父(山本寛斎)が3日前に突然やってきてから、家の中に不穏な空気が流れていた。
秀一は家族を守るために養父の殺害を計画した。
完全犯罪のため、犯罪学の書籍、インターネット、偽名による私書箱の使用など、着実に計画を進めていく。
秀一の殺害計画は見事に成功したかに見えたが、徐々にほころびが出てくる。
「嵐」の二宮和也とアイドルサイボーグあややの共演。
誰が見ても典型的なアイドル映画だ。
ところが、さすが蜷川監督、ただのアイドル映画では終わらない。
10代の「狡猾さ」と「稚拙さ」を、見事なバランスで描いている。
一見の価値アリである。
2003年3月22日 テアトル・ダイヤ(池袋)