2003-037
本作の監督でもあるソフ−ロフは、エルミタージュにいることに気がついた。
周囲は中世を思わせる装束の人物ばかりであるうえ、自分自身は彼らの目に映らないらしい。
ソフ−ロクは、唯一自分のことが見えるらしい19世紀の外交官・キュステイーヌと共に回廊を進む。
扉を開けるごとに、ロシアの歴史を彩る場面が次々と展開されていく。
カメラは監督自信の目線のまま、本編90分の全てが一発撮りで描かれる。
扉の向こうは絢爛たる近世であったり、戦時中であったりする。
世界遺産にも指定されるエルミタージュ美術館での撮影は圧巻だ。
撮影方法がすごいのは分かる。
撮影場所と写っているものがすごいのも分かる。
でも、眠い。
とっても、とっても、とっても眠い。
自分が「幻想」のなかに惹きこまれてしまった。
余談だが、原題がロシア語だったため入力できなかった。
残念。
ま、美術品を眺めるという意味ではつまらなくはないので。
2003年3月16日 ユーロスペース(渋谷)